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超越者がするゲーム運営  作者: 初筆@すらた
1/6

a-1.超越者

登場人物等すべてフィクションです。

拙い文章にお付き合いください。

遅筆です。

ー吾輩はダムヴィールという。神様に作られた。

なんてジョークはさておこう。


神は、私を「超越者」と呼ぶらしい。

特殊な出生らしい私は、この世界、ガーデンに生まれ落ちてから早数百年、世界で唯一と言える世界を越えうるものとして君臨、というか神々のヒモとして存在している。


この場所で成したいこともなく、ただただ世界を越えるほどの力を、数多ある世界を眺めるためだけに使い続ける日々、できることが多いのにやっていいことはそう多くはない。自らに許された行為のなかで、私の心を揺さぶるものはない。この孤高ともとれる退屈さも、世界を眺めれば多少はマシになるというものだ。


最近はとある世界のとある星、地球とやらの様子を眺め、人々の営みを眺め続けることに没入している。この世界はここ最近、といっても数十年を以て観てきたいくつかの世界の中でもっとも見応えがあると思っている。


よくもまぁ魔法のない世界でこれほどまでの文明をとは思うが、魔法のない世界であるからこそというべきか。

他の人と争うほどの種族がいないぶん、ヒトの独り勝ちということも大きいのかもしれない。やはり霊長たらしめるものは知能なのだろう。この世界は特に面白い。あまりにも人の目が世界中に届きすぎている。先進国とやらではもはや他の世界の如何なる国よりも優れた何かを感じる。この''何か''というのは言語化することが難しいものだ。

それは教育の優劣かもしれない、

治安の問題かもしれない、

人々の暮らしの豊かさかもしれない、

だが、その最たる例は国家の働きと、それが優秀な1個人ではなく、傑物愚物が入り乱れる民衆の中から生まれる一般意思とやらに重きを置くことだろう。

非合理でありながらその中で合理性を追求し、かえってそれが人というモノの不安定さを補っている。

見ているだけではわからないこともあるだろう、百聞は一見にしかずとは言うが、こうも遠くから眺めるだけでは見聞だけではどうもわからない。一度遊びに行っても良いだろう。合って話すというのも大事な経験だ。


思いをはせる私へ、唐突に声がかかる。


「ちょっといいか?ダヴ」


突然の珍しい来客の声と久しく聞く自らの愛称に多少驚きつつ、ベットから身を起こし、来訪者、私の創造者たる神々の一柱へと声を返す。


「なんでしょうかウラノス様」


空間を司る神、ウラノス様。文字通りである。この方が依り代に入り下界に来るとは何事だろうか、やはりいたずらに世界を覗き見たり、遊びに行くのはまずかっただろうか、毎度過干渉には気をつけているつもりだったが、失敗しただろうか。今度の世界旅行も中止にしようか。


冷静ではある、焦ってはいないが、突然の来訪に困惑し、要件はなんだろうかと忙しなく思考を巡らせていると、ウラノス様が口を開いた。


「毎回会うたびに言っているだろう、様とつけるのはやめてくれ。君は私達神々によって直接作られた存在であり、今や私達の一員にもなれるのだ、私達のことは親戚だと思って呼んでくれといつも言っているだろう?」


あぁ、またそのくだりだろうか、私の親らしい神様達はいつも私にそんな要求をしてくるのだ。そんなことを言われても、と私は言葉を返す。


「やはり神様ですから、ヒトの枠を超え、神様達の土俵に立てたとしても、もともとヒトである私の、神様を敬う気持ちというものは止められないんですよ。」


私の軽いノリの尊敬といういつもの返答も想定内なのだろう、ウラノス様は本題を話し始めた。


「最近、しばらく行っていた研究が実を結んでな、


ーーーーー


というわけだ。」


「はい?」


一瞬頭に内容が入らなかった。

いや、内容はある程度理解できている。時空間に対する知識はある程度身についていると思っていたが、ここ二、三百年、私がのんびりと他の世界を眺めていた間の神々の研究により、神々の手の加えた媒体を通すことで、どんな生物でも他の世界に干渉できるようになり、その技術を検証として彼の地球に遊戯として使わせてみようというらしい。


私の返事をさておき、ウラノス様は話を進めていく。

意味はわかった。後で教えてもらえば何年かすれば理論も理解できるだろう。

しかし、超越者でもない、ただの生き物が何億でも世界を越えられると言われると意味が不明を極めており、いくら私でも気のぬけた返事をしてしまった。

さすがに代償は大いにあるはずと思ったとき、ちょうどウラノス様の説明が私の思考内容と重なる。


「あぁ、もちろん世界同士に問題が起きないように、

媒体を通して世界を渡ったものには行動制限はつける。世界のリソースの問題も地球を使えばいい、あそこは加護も魔力もなく、余剰リソースが多く、異世界という概念が受け入れられる。


その他諸事情も相まって、世界の移動先は君の世界だ。まぁ、君にも一部手伝ってもらおうと思っているから、追って伝えることを完了させておいてくれ、ゲームの発売、、、いや、世界の連結は1ヶ月後だから、忙しくなるだろうがよろしく頼む。」


「はい、、、わかりました、任せておいてください。」


神様たちが検証を重ねた上で問題がないというのだから、問題はないのだろう。随分と久々の労働というやつだ。さっさと働くとしよう。


私が要件を受け止めたとみるや、ウラノス様は依り代から消えたようだ。


さてと、、、何から片付けようか。超越者になってからというもの、このようにやるべきことがあるとは新鮮だ。あれもこれも良い。いやまぁ、とりあえず目先のことから片付けるか、、、


そう思い、私は、ウラノス様のための依り代を倉庫へと担いで行った。

片付けるとはまさにこれである。

特になーんも考えず見切り発車です。面白い何かが作れたらいいなと思ってます。誤字等あれば是非是非お教えください。ではでは~

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