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最強姉妹は異世界でも無双する。シスコン上等、家族仲が良くて何が悪い!  作者: 文字書きA
第二章 湖の国

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結論

「なるほど、それは道理だ」


セルフォスの王は、優しそうなお爺さんだった。杖をつき、優しそうな笑顔をみせて、彼が話し始める。


「だけど、ここはあまりにも、寂しすぎるのではないかな?」


「お気遣い、ありがとうございます。ですが、ここがいいんです。私も妹も、大勢の人に囲まれて祀り上げられるより、大事な人と一緒に慎ましく暮らすことを望んでいますから」


(れん)の回答に淀みはない。周囲から、声が聞こえてくる。


『聖女だなんて聞いたときは、半信半疑だったけど……意外と、それらしいじゃないか』


『だけど、まだ子供だろ? 言葉の意味を理解しているのかな。アルベルティの跳ねっ返りが、妙なことを吹き込んだのかもしれないぜ』


それは、セルフォスから来た者たちの疑念の声。


『何だよ、つれないな。元々はウチの聖女だろ』


『奴隷に感情移入してるのかも。ほら、あそこに立ってる』


『あの魔法は、救世主を喚ぶって話だったのにな。随分と、ひどい結果になったじゃないか。喚ばれたのは、俺たちのための救世主じゃないのか?』


『失敗したのかもしれない。それか、子供らしいワガママかも』


それは、オルテンデから来た者たちの非難の声。


(……お姉ちゃん)


蓮は前に立つことで、全ての声を引き受けてくれた。(かな)はそれを感じ取って、息を詰めて見守った。蓮は、どんな声が聞こえても、動じなかった。


「ええい、面倒な……。もういい。時間の無駄だ。私たちはオルテンデに帰らせてもらう。お前たちがなんと言おうとも、オルテンデの繁栄のために召喚したことには変わりない。なんとしても、オルテンデの役に立ってもらう」


そう言って、オルテンデの王は部下を連れて去っていった。その姿が見えなくなってから、セルフォスの王が口を開く。


「変わらないね、彼は。あの様子では、近々ここに、部下を送りこんでくるだろう。どうかな、君が望むなら、私の部下を預けてもいいが」


蓮は真剣な表情になって、深呼吸する。提案の形を取っているが、きっとそれは決定事項なのだろう。どう答えたとしても、セルフォスは部下を派遣する。だとすれば。


「……でしたら、それは是非、テオバルトさんにお願いしたいです。妹も、彼と親しくなったようですので」


蓮はせめて、人を指定することにした。顔を見て、話したことがある男を。セルフォスの王は笑顔のまま、頷く。


「なるほど。テオバルト、頼めますか?」


テオバルトは王の前に立って、深々と頭を下げた。そうして、会談は終わる。セルフォスの王は、テオバルトをエピナル湖に残したまま、国に帰っていった。

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