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最強姉妹は異世界でも無双する。シスコン上等、家族仲が良くて何が悪い!  作者: 文字書きA
第一章 4人の旅

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山の中

「今更だけど、森人(フォレッラ)って、どんな人たちなの?」


(かな)に聞かれて、ウィリが戸惑う。


「どんなって……アタシは、よく知らないんだ。アタシは、街で生まれた森人だから。だから、アイツに聞いて」


そう言って、ウィリはジゼルに視線を向けた。ジゼルは歩みを止めずに、話し始めた。


「そうだな。森人は、大樹の上に木製の家を建てて暮らしている。基本はその森に住んでいる生き物と共生し、生まれた森からは出ないものだ。奴隷となった森人の子どもは、幼い頃に親から引き離されて、地の精霊使いとして育てられる。才能を発揮できれば良し、できなければ捨てられる。橡蝠守(アーティグル)を連れているところから考えて、ウィリは前者だったのだろう」


ジゼルの言葉を聞いた華が、ウィリの側を飛んでいる橡蝠守を見る。ウィリは笑って言った。


「この子には、アートっていう名前をつけたんだ。偵察にしか使えない、弱い生き物だからって、アイツらは嘲笑っていたけど。アートは、私の友達なんだ」


「そっか。確かに、可愛いかも。私ども、友達になってくれるかな」


「ん……そうね、怖がりだから、慣れないうちはアタシ以外には寄り付かないかもだけど。カナなら、多分、大丈夫」


橡蝠守は素知らぬ顔で、ウィリの頭上を旋回した後に、彼女の肩に止まった。華はウィリと目を合わせて、互いに笑う。強い日差しから隠れるように、木陰を通って4人は進む。細い水流に沿って、山を下る。風の音と、生き物の声が聞こえてくる。4人はやがて、少し傾斜が強い斜面に行き当たった。ジゼルとウィリが先に下りて、連がジゼルに、華がウィリに手を貸してもらって下りる。山道を下っていくうちに、小さな川が別の川と合わさって、大きな流れになっていく。斜面の傾斜が緩やかになってきて、ようやく山を下りることができると思ったところで。ジゼルが、蓮に声をかけた。


「少し、お待ち下さい」


蓮が足を止める。その少し後ろで、華とウィリが同じように立ち止まった。


「マクデブルクの正規軍が行軍しています。念のために、遠回りをすべきかと」


木々の向こうに、広い平原が見える。風になびく草を踏みつけて、甲冑を身に纏って大剣を背負った男たちが、一糸乱れぬ動きで進んでいる。赤い、大きな旗が、はためいていた。


「あら、ホントね。帝国の旗を掲げてる。近くに帝国の首都があるから、そこから来たのかしら。にしても、アンタよくあれが正規軍だって分かるわね」


ウィリの言葉を聞いたジゼルは、苦笑しながら言った。


「私は、マクデブルクの軍属だったこともあるからな」


そんな話をしている前で、マクデブルクの軍隊は北上する。ジゼルが目を細めた。


「向かう方向は、同じか。厄介なことになりそうだ。」

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