第17話 迷路
第17話 迷路
Grave幹部、樽坂姫佳のソウルスキル、
"アブサイライ"によって三手に分かれて
しまった一行。迷路を攻略出来るか。
「ここは何処だ?一体何が…。」
突然の事に驚く宗也。隣には玲衣奈のみ。
「皆んなは何処に行ったのよ。」
一方、茉耶・鷹斗・巳波。
一番に目が覚めたのは鷹斗だった。
「ん?ここはなんだ?」
周りを見る。
「茉耶と、雪笠さんだけ?皆は何処だ?」
とりあえず茉耶と巳波を起こす。
「ん?鷹斗先輩?どうかしたんですか?」
茉耶が起きる。次に巳波が起きる。
「あれ?さっきまで私たちドライを
歩いてたんじゃ……?」
全員が混乱するなか、皆んなの前にウサギが
現れる。(三つの空間全て)
ウサギは幻覚?の一種のようだ。
「皆さんどうも。私はGrave幹部の樽坂
姫佳、皆さんを私のソウルスキルで
アブサイライへお送りした。」
ウサギによる説明に皆んなあれこれ
言っているがまるで聞こえてないようで
淡々と説明が進む。
「ここはそれぞれが一本道なので道には
迷わずにいけるよ。じゃあせいぜい
頑張るんだぴょん。」
上藤・鳴門、茉耶・鷹斗・巳波のとこに
いた(?)ウサギは消えた。宗也・玲衣奈の
ところのウサギは消えずに迷路へ逃げた。
「待てぇ〜!逃げるなぁ〜!」
宗也はウサギを洞窟迷宮の中で走って
追いかける。玲衣奈も続く。
一方、上藤は。
「また引っかかってしまった。でもまあ、
これが恐らく近道になるはず。」
上藤は落胆しつつ希望を見出していた。
「これって大丈夫なんすかね。」
不安を見せる鳴門。
もう一方、茉耶・鷹斗・巳波は。
「攻撃系のソウルスキル持ちが茉耶
だけって言うのは少しきついな。」
戦闘になった事を心配する鷹斗。
「大丈夫ですよ。私が攻撃してる間に
鷹斗先輩が止めれば良いんです。」
茉耶が自慢げに言う。
「まあ、基本は雪笠さんに隠して
もらえばとりあえずはどうにかなると
思うよ。」
なるべく戦闘は避けたい鷹斗。
「大中さんは奈華木さんと同じくらい
喧嘩が強いと聞いてますが、それでも
戦闘は避けたいですか?」
巳波が鼓舞しようとする。
「そうだね。あくまでもソウルスキル
無しで、強いって話だからね。」
謙遜する鷹斗。
ウサギを追っかけて走った2人は、
だんだんと迷路へ入り込む。
「おいおい、言ってた話とちがうぞ!
何が一本道だよ。迷路じゃねぇか!」
宗也が気付き、憤る。
「とりあえずウサギ追っかけなきゃ!」
2人は必死に追いかける。
第17話 完