第15話 速剣(シュネルシュヴェーアト)
第15話 速剣
ユーリアス・エリナル。やけに細い
剣を持っている。まるでフェンシングの
ようだ。しかし、その剣が折れた事は
一度もない。剣術が恐ろしく優れている
からだ。
「こちらから行かせて貰います。
ソウルスキル解放!
速剣!」
光速剣撃で宗也に斬りかかる!
「宗也!!!」
!!
ユーリアスが後ろへ下がる。
宗也はソウルスキルで盾を生成し、
剣撃を抑えた。
「植物記憶。
ディーフェン。」
宗也が技を説明する。
「その盾って……。」
上藤が言う。
「ええ。父さんのですよ。」
宗也が答える。
「植物記憶は
俺の記憶にある植物以外の物を植物で
完全再現する技です。」
宗也が続けて説明する。
「完全再現って言っても記憶が曖昧だと
どうなるの?」
鷹斗が聞く。
「俺自身は曖昧でも脳内にあれば自動で
完全再現する。名前や、雰囲気でも
覚えていれば脳内から強制的に引き出して
完璧に再現する。」
宗也が説明する。
「そんな事が……。」
上藤が驚く。
「貴様ら!この私を無視するなど
言語道断!斬ってくれようぞ!はぁ!」
ユーリアスが怒り、
速剣にて
光速斬りする!
シュパン!シュパン!
ガギン!ガギン!
全て宗也がディーフェンにて防ぐ!
「止まれ!植物牢獄!」
太い根がユーリアスを縛り上げる!
ユーリアスの剣はユーリアスの手から
落ちる。
「なっ!なにぃ!」
ユーリアスが逃れようとするも根はびくとも
せずユーリアスをしっかりと縛っている。
「俺が止めてる間にやってくれ!」
宗也が叫ぶ。
「私が行きます!」
茉耶が構える。
「ソウルスキル解放!フォティア!
喰らいなさい!爆焔弾!」
人よりデカい火の弾がユーリアスを襲う!
「や、やめろ!うっ!ぎゃああああああ!」
爆焔弾に灼かれてユーリアスは
倒れた。驚いた事に宗也の
植物牢獄は一切
燃えていなかった。
「火炎耐性の根っこなんてあったっすか?」
鳴門が聞く。
「これはまあ、特殊なやつで金属に近い
耐性を作り出しているんだよね。色んな
植物の特性を混ぜて耐性を上げているって
感じだ。」
宗也が少し照れながら言う。
「凄すぎっす!」
鳴門は感動した。
「さあ、次に行くぞ。」
一行は元三重県ドライに向けて出発した。
第15話 完