第13話 饂飩
第13話 饂飩
3〜4日かけ、元大阪府キュフィリムから
元香川県バァッシュベーアへ着いた。
「やっと着いた。こっちでも指名手配
されていないか確認しないとな。」
宗也がつぶやく。
「確かここって饂飩で有名なとこっす
よね!俺饂飩ってやつ食べたこと
ないんすよね〜。行っちゃダメっすかね?」
鳴門がテンション高めに言う。
「そうだな。ここでの安全がそれなりに
確認出来たら行こうか。」
鳴門の意見を承諾した上藤。
「じゃあ、その辺歩きますか!」
宗也が言う。
しばらく歩くも危険が見受けられなかった
ため、提案通り饂飩屋を探すことに。
「ここって至る所に饂飩屋があるわけ
じゃあないんすね。」
探し疲れ始めた鳴門が嘆く。
「でもまあ、その内見つかるさ。」
上藤が諭す。
探し始めて30分。ようやく饂飩屋が
見つかった。
饂飩屋へ入る一行。
中は一般的なよくある飲食店という感じで
特別感というのはない。しかし、反Grave
コミュニティでは饂飩屋がないため、
宗也たちにとっては、特別な店であった。
「いらっしゃいませ!こちらの席へ
どうぞ。」
優しそうな女性店員に連れられ席につく。
メニューを開く。
「おお。これが饂飩。」
メニューには様々な饂飩の写真が貼られて
おり、どれも食欲をそそるものである。
「お水です。」
先ほどの女性店員が人数分の水を
持ってくる。
「皆、決まったか?」
上藤が確認する。
店員が来る。
「お決まりですか?」
店員が注文を聞く。
「俺は天ぷら饂飩。」
宗也が答える。
「私は肉饂飩。」
上藤。
「俺はかけ饂飩っす。」
鳴門。
「私もかけで。」
巳波。
「じゃあ、私はぶっかけで。」
玲衣奈。
「釜揚げ饂飩で。」
鷹斗。
「私は山かけ饂飩で。」
茉耶。
「かしこまりました。少々お待ち下さい
ませ。」
店員が去る。
各々は運ばれてきた料理に舌鼓を打った。
満足して近くの宿に泊まった。幸い、
ベァッシュベーアに指名手配書はなく、
警戒される事なく進めた。
第13話 完