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葉隠雲母  作者: 飯塚 喆
修行編
3/29

精神と時の熊①

topic:一角獣(ユニコーン)

この世界では想像上の生き物ではない。が、魔獣の中でも上位種である。クエストランクにおける最高のSランクでしか馬車として手配されることはないという扱いである。

だが葉隠が受けたクエストのランクがSだったというのは町長しか知らず、公表されていなかった。

そして魔獣とはいってもその中でも聖獣という括りなので

とある因子が入っている魔物はユニコーンに触れた瞬間に浄化される。

 僕は街を追放された後、馬車に乗っていくつかの街や自然を超えて、険しい山々に入っていった。

 と言ってもこの馬車の馬はユニコーンで空を飛んでいく、といういかにもファンタジーな動物なので、研ぎ澄まされた岩肌やなにかの衝撃や侵食によってできたであろう垂直の岩壁なぞは目もくれない。

 そうして進んで行った先で違和感のある大きなクレーターが見えてきた。岩だらけの山岳地帯の中にあるクレーターはそこだけスプーンでえぐったみたいにおかしなほど円形で、今まで黒い岩と青い空ばかりだったのにそこだけ草原がカーペットのように敷かれていた。

 フサっと草原へ馬車は降りてゆく。そして僕が荷物を下ろした後ユニコーンたちは何処かへ消えていった。

 風がきもちいよい。草は音を立てながらそれらを伝えてゆく。静かに深呼吸を一回してから、さっき見えた大きそうな建物へ歩いた。

 建物の前には背の高い白髪の老人がいた。

顎髭をたくわえていて、服の上からでもわかる筋肉は今までの壮絶な修行を経験してきたことを思わせた。

 近くによるとそれは余計に感じられた。彫りが深い顔立ちだからだろうか。正直言ってすげぇ怖かった。

 僕はガチガチに緊張しながらその老人に頭を下げた。


「こ、これからよろしくお願いしますっ!」


頭を下げたまましばらく沈黙が続く…

無理無理!怖い怖い!心が悲鳴を上げていた。

しかし、そのあとの反応が意外すぎて唖然したのを覚えている。

 

「うおおおおお!よくきたなぁああ!かわえぇのお…孫がわしは欲しかったんじゃぁ…しかも礼儀正しいときた!

わしは全力でお前を歓迎する。カイヴィ=プランク、カイヴィだ。よろしくな!」


 と言って頭をポンポンをされた。老人は軽く頭を撫でているように見えるが、結構痛かった。

 だが、その手はとても暖かった。

 心に源流を汲むような暖かさだ。

 転生し、世界が僕の名前を書き換えるということをした後、親以外からの友情だとか愛だとかそういうものを感じたことはなかった。

だからかな。目から出たんだよ、涙が。

 老人はなに泣いてンだ。と言って僕の頬に指を当てて拭い、


「お腹減ったろ、家で飯作っとったからご飯にしよう!あとだな、名前はもう連絡が来ておるがその名前は可哀想だろう。そうだな…クロだ!髪とか目とかが綺麗な黒だからな。クロと呼ぼう!」


と僕に新しい名前をくれた。たった二文字でニックネームのようなものだが、自分にとってはすごく嬉しかった。

 死んで元の世界とお別れしようとも、転生した後に世界が突然狂っても、今。僕はここに生きている。そう実感した。

正直なところ、異世界転生なんてエスカリボルグとサブミッションがあれば大丈夫だと思うんですよ。あと愛ですかね。踏んで縛って叩いて蹴ってじらして吊るしても、それって愛なんで、愛。

(特別誤訳:実は元々友達とジャンケンで負けた奴が創作小説をなろうに投稿するっていう狂気じみた罰ゲイムで負けた結果だったのですが、普通に楽しくなってきたので週一投稿[学生なので]で頑張ってみようかと思います。失踪したら察してね。)

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