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きつねこんこん 『狐七化け狸八化け』  作者: りんご!みかん!
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第2話 第7世界/ステータス/冒険者ギルドⓈ

ブックマーク。評価点付与していただきました。

ありがとうございます。


 

 周りには、机やイス、クローゼットに、窓を隠すためのカーテン。

 わたしは、ルナちゃんに会った時と同じでソファーに座っている。ふかふかだ。何かの革だろうけど、わたしにそんな知識はないため分からない。

 部屋の中で一番、場所をとっているのはクイーンサイズかな?キングサイズかな?どちらかは分からないけど、大きなベッド。

 わたしが小さいものだからとても大きく感じられる。


「なるほど」


 なんか、ホテルっぽい所にいるみたい。

 どのような場所から第7世界生活スタートなのか聞いていなかった。

 ホテルはありがたい。

 ベッドに腰かけてみる。ベッドの柔らかさは悪くない。


「なっ、髪の色が白に変わってる。瞳の色はピンクレッド。まるで、ルナちゃんみたいだー。身長とかはかわっていないみたいだけど」


 部屋にあった鏡で自身の顔を確認。

 髪の毛がくせ毛のように、キツネみたいにひょこっとしているのは、ちょっとかわいい。

 我ながら、愛らしいと思ってしまう。別にナルシストではない。

 家系によりかなり、童顔なのだ。身長も低いし……

 18歳なのに、身長のこともあり中学生だと間違えられることもしばしば。

 身体をぺたぺたと触る、他に異常はない。

 149cmの身長そのままだと思う。

 あと1cmで150cm。なのになかなか伸びない身長。

 胸にばっかり栄養がいっているのかな?

 胸の小さな子はわたしのことを羨ましがって揉みしだくけど、かわいいブラジャーはないし、男性にじろじろ見られる気がして、そういう面ではあまり好きではない。


「時間は、15時か~」


 タブレット端末で時間を確認する。


 ルナちゃん、ラーファちゃん、ディアルちゃんに改めて心の中でありがとうとお礼を述べる。

 勇者召喚ではない、異世界物の小説では、最初の場所が森の中とかが多いからね。ホテルっぽい所は感謝。

 タブレット端末に全財産を入金する。

 自由にタブレット端末から入金したお金を出せることの説明をココンちゃんから受けている。

 タブレット端末は、壊れず、水や火にも強い優れもののようだ。

 わたしが許可した者しか触れず見えないという、なんか神さまの道具みたいな品である。


「ステータスオープン」


 異世界に行ったら、1話から5話までにいうであろう言葉。

 ステータスオープンを唱える。



【ステータス】



『名前』 ユウ・フォックス・ヨザクラ

(フォックスという名は、きつね神様の加護を受けた者に与えられる)


『レベル』 1

(レベルが上がると、能力値が上がる)


『生命力』K

(生命力が0になると息絶える。スキルを使うと生命力を消費する。生命力が低下すると、疲労感を味わう。最下位表示がF、それから上の順にE→D→C→B→A→Sがあるが、それよりも上の数値。きつね神様(MK)が作ったランク数値。神様(MK)や天使(SS)、悪魔(SS)よりも下のランク)


『魔 力』K

(魔力を使い、魔法を行使する。魔力が尽きるとある程度回復するまでの間、気絶する)


『攻撃力』K

(攻撃力が高いと、物理的ダメージの威力が上がる)


『守備力』K

(守備力が高いと、ダメージが減る。しかし、調味料の辛さなどは関係しない)


『俊敏力』K

(俊敏力が早いと、素早く動ける。生命力が高くないと、早く動けても息切れするなどの弊害がある)


『きつねランク』阿紫霊狐(いわゆる普通のキツネ)

(1歳~100歳までを阿紫という。本来なら、50歳になってから霊山に赴き修行して仙術を学び、100歳になると地狐(妖狐)に昇格する。きつね神様の加護により、1日で1年経過、妖狐で使えるようになる技を早めに使える身体になっている。阿紫霊狐⇒地狐(妖狐)⇒仙狐(気狐)⇒九尾狐きゅうびこ天狐てんこ空狐(くうこ)と昇格していく)


『スキル』第7世界人語文字理解

(第7世界の人の話す言葉や文字を理解し話すことができる。文字は日本語が自動で第7世界人語に化けるため書くことができる)


『狐スキル』きつねにつままれる

(こぎつねを出し入れ可能になる。自身のランクが上がるにつれて、こぎつねも成長していく)


『狐スキル』きつね矢

(きつね色の矢を出すことができる。出すだけでなく操ることが可能)


『狐スキル』きつね火

(単体の鬼火。きつねが口から吐く火のような感じの大きさの火を出すことができる。空中で浮遊できる。熱さ調整可能)


『狐スキル』きつねいし

(きつね色の石を降らせることができる。大きさは、きつね火と同じ)


『狐スキル』きつねは尾で分かる

(生物の名前とレベルが視界に表示される)


『狐スキル』きつね日和

(降ったかと思ったら照ったりする天候にできる。操作はできない、発生のみ。効果は自分がその場にいるときだけ)


『狐スキル』狐塚、きつねの巣穴、きつねの窓、きつねハウス

(きつねの形をした家、きつねハウスを出すことができる。大きさ調整可能)


『狐スキル』きつね目

(夜でも、昼間のように見える)


『狐スキル』きつね焼き

(きつね色に焼くことができる。濃い茶色。料理でおいしそうな焦げ目のこんがりと言った感じ)


『狐スキル』油揚げ

(油揚げを出すことができる)


『狐スキル』きつねうどん・そば

(甘辛く煮た油揚げをのせたうどんやそばを出すことができる)


『狐スキル』きつね寿司いなりずし

(甘辛く煮た油揚げで包んだお米、いわゆるいなりずしが出せる)


『狐スキル』きつね丼・飯

(刻んだ油揚げをねぎと甘辛く煮て、ご飯に乗せた丼が出せる)


『天使の祝福』エンジェルラファー

(個人を瞬時に治癒する。治癒を施す人々を助ける)


『悪魔の遊戯ゆうぎ・いたずら』デビルホール(ブラックホールと悪魔たちは呼ぶ)

(異空間に収納が可能。何でも吸い込みそして吸い込んだものをだせる)




「とりあえず、きつねにつままれる」


『こぉんこん』


 改めてソファーに座ったわたし。

 

 1番気になった、きつねスキルを使用した。

 可愛いちいさな、こぎつねちゃんが絨毯じゅうたんの上に現れる。

 わたしを見てそのこぎつねちゃんは飛び跳ねる。

 会えて嬉しいみたいな感じ。

 そして、ジャンプしたこぎつねちゃんはそのままわたしのお膝の上に飛び乗った。

 

「もっ、もふもふだー。耳ももふもふ。しっぽももふもふ。全部もふもふ。あったかい」


 膝の上にいるこぎつねちゃんの頭を撫で、耳を撫で、しっぽを撫でる。

 そのあと、あまりの可愛さに、思わず抱きしめてしまう。

 トラックから助けたきつねちゃんはゆっくりと触ったわけではない。

 

 実質、初めてきつねを触ったようなものだ。

 きつねのため、きつね顔ではなく、どちらかというと柴犬しばいぬに近いかも。

 もふもふでふさふさだ。丸っこい犬みたいな体格をしていて。色は白色。ホッキョクギツネなのかな?


 丸いもふもふしているマシュマロみたい。

 足が短く、耳は小さい。

 瞳の色は、わたしと同じみたい。

 というか、丸っきりわたしに似ているかんじになる。

 髪の色と言うか毛の色は白だし。


 名前を『ましゅまる』と付け、きつねスキルで油揚げを出し食べさせた。

 皿に乗って出るみたい。

 この世界、陶器はある程度良い値で売れるんじゃないかな?



 ある程度、ましゅまるとたわむれた。

 きつねスキルのきつね矢を使い、矢を飛ばしそれを、ましゅまるがキャッチする。

『ましゅまる行くよー』

『こぉーん』

『ナイスキャッチ、よくできたねー。次はもっと早いのいくよー』


 という遊びや、


『ましゅまる』 ひょこっと顔を出すましゅまる、かわいい。

『ましゅまろ』 顔を出してしまうましゅまる。耳をぴくぴく動かす


 ましゅまるが入れそうなほどのきつねハウス(犬小屋)を出し、名前を読んだら顔を出す、ましゅまると呼んでいないのに顔を出したらましゅまるの負けというゲームなどをした。


『きつね火』

『きつね石』


 遊ぶだけではなく、ちゃんと今後の為に訓練もした。

 全く熱くないただの赤い火としてきつね火を出現させたり、石を降らせるきつね石と言うスキル。

 今思えば、部屋の中で扱ったこともない火を使うなんて、あぶない行為だよね。 

 魔法(実際は魔法ではない。妖術)が使えるって言うことに気分が高揚していたのだと思う。

 きつね火は、大きさには限度があったけど、小さくするのには問題なくできることが分かった。

 ライター程度の火から、ましゅまるの口の大きさ程の火まで。

 色も変化させることが可能だった。炎色反応ってやつかな?

 黄色、オレンジ色、赤色、緑色、青色、紫色、黒色、白色、グレー。

 とくに、青色だからオレンジ色より熱いということはなかった。

 どの色でも熱さの調節ができたし。

 異世界物では、ガスバーナーとかのイメージで、主人公が火魔法チートしたりすることあるよねあるよね。

 熱くしすぎると、視界に『危険』という警告文字が出た。

 とりあえず、危険という文字が出たらやめておいた。


『きつねうどん』

『きつねそば』

『いなりずし』

『きつね丼』


 お腹が減っていたこともあり、きつねうどん、きつねそば、いなりずし、きつね丼を食べた。

 おなかいっぱい。

 甘辛い油揚げとおうどんがおいしかった。わたしは、うどん屋さんに行ったら肉うどんかこれを食べる。きつねうどんだったら辛子高菜のトッピング、これがとてもマッチする。ぜひおすすめ。もし、食べて惜しく感じなかったら、油揚げの甘さと辛子高菜の辛さのどちらかあるいはスープとの相性が悪いのだと思う。

 人それぞれあると思うけどねー。

 きつねそばは初めて食べた。いなりずし、きつね丼、途中から食べるのが苦しくなった。

 ましゅまるに食べてもらった。

 食べるのは好きだけど、たくさん食べれるわけではない。

 消化が良いからすぐにお腹が減って、間食は多い。

 

 そのあと、テーブルの上に置いてあった番号の書かれた鍵を手に持ち部屋に、『ガチャリッ』とカギをかけ部屋を出た。

 部屋を出る前に、ルナちゃんにもらった、水色のハンカチをスカーフみたいにして、ましゅまるの首元につける。

 これで、ましゅまるとはぐれても誰かの飼い主であると思われるはず。

 わたしも同じように首元に水色のハンカチをスカーフとして巻いてある。

 お揃いだ。これで、アルファーの街の人たちも周知してくれることだろう。

 アルファーの街だなんて、何故わかるのかだって?

 それは、タブレットにマップ機能があるから。

 いやー、便利。



 ホテルを出た。

 とりあえず、冒険者ギルドに行くことにする。

 冒険者ギルドと言うのは。

 異世界で身分証明書を得るために主人公たちが赴くことが多い場所。


 ましゅまるを抱っこして、わたしも、身分証明書の為に行くことにした。

 剣と盾のマークが描かれている場所、冒険者ギルド。

 識字率が低いのだろう。ここに来るまでのお店には、絵と一緒に文字が書かれているお店が多かった。

 冒険者ギルド内には、剣や盾、槍や斧、弓に棒杖、こんぼうやハンマーなど様々な武器を持っている者たちがわんさかいた。

 時間は午後五時いわゆる17時をまわったところ。

 タブレット端末には、秒刻みでデジタル表示されている。17:02:31

と。

 受付窓口と書かれた場所に並んでいる人たちや、テーブル席に座って食事を取っている者を見る(冒険者ギルドの中に酒場がある)に、暗くなる前に早めに切り上げるのが多いのであろう。

 科学が発達していないという情報が確かなら電気なんてないはず。

 

 中に入ると、何故か視線が向けられた。

 品定めでもしているのかな?これはテンプレ来るのかな?酔っぱらいに絡まれたりしちゃったり?と少しわくわくしてしまう。

 睨まれているのはなんか気に食わないなー。


「かわいいー」


 わたしたちに近づいてきた女性冒険者。

 つぶらな瞳のましゅまるに、きゅんっと来たのだろう。


「抱っこしてもいい?」

「もふもふしてそうですー」

「お名前はなんていうんですか?」


 わたしのもとに集まり始める女性冒険者(女の子冒険者も含む)。

 女性冒険者は少ないのだろう。

 ざっと見るに、8割男、2割女性(女の子も含む)と言った感じだ。


「ましゅまるが良ければ大丈夫ですよ」

「もふもふだよ」

「ましゅまるー」

 女性や女の子たちの質問に返事していく。


 ましゅまるの許可が下りたため、きたいと言う人に抱かせた後、受付窓口へと向かった。


「冒険者登録をお願いしたいのですが」

「かしこまりました。ご登録は初めてですか?」

「はい。初めてです」

「では、ご説明をいたしま……」

「やめとけ、やめとけ。お前みたいなのが冒険者になれるわけがねぇ」


 後ろの方から、声が聞こえる。

 その言葉に振り向く。

 どうやら、さっきわたしをを睨んでいた男だ。


「きつねは尾で分かる」


『狐スキル』きつねは尾で分かる

(生物の名前とレベルが視界に表示される)


【ステータス(名前とレベル)】


『名前』 ガルド

『レベル』 45


 きつねスキルでステータスを確認。

 特に気になる感じではなかった。

 レベルは明らかにわたしが低いけど、ルナちゃんのこと信じているから。

 闘っても勝てるよね?


「はい、説明をよろしくお願いします」

 

 絡まれてしまったけど、まだ言葉だけなので、受付の人の方に向き直し、続きの説明をしてもらうことにした。


「えっと、冒険者は、年齢が10歳以上。半年以内にランクEに上がることの約束、登録料10000Jが条件で身分証としての代わりになる冒険者ギルドカードをお渡ししております。ランクはFが最低値で、ランクEに上がるには、冒険者ギルド内にあるクエスト掲示板でのクエストをクリアして、冒険者ランクの上がるポイントが溜まれば冒険者ギルドにてEランクとなれます。登録料10000Jは、無利子無利息にてギルドがお貸しすることもできます。冒険者登録をした方で初めての方には初心者セットとして、薬草採取ができるようにスコップ、採取した薬草を入れるための布袋、木製ではありますが、剣か槍、そして盾をお渡ししております」


『おい、お前。無視すんじゃねぇよ』と後ろから聞こえてくるが無視する。


 受付の人も苦笑いで説明してくれる。


「貴様、舐めてんのか?あぁん??」

 

 わたしが無視するものだから、『おこ』なのだろう男ガルド。

 わたしの肩を掴み、後ろに引っ張ってきた。

 セクハラ。ダメだよ?


「舐めていませんよ。舐めるなら男じゃなくて女性が良いです」


 少しふざけてみた。

 だって、こんなむさくるしい男より舐めるなら女の子だよ。

 別に百合ではないよ?

 

「そりゃー、ちげぇねぇな。がはは」


 わたしと、『おこ』な男ガルドのやり取りを傍観していた男性冒険者が笑いながら言う。

 周りにいた冒険者やギルド員の方々も同じ感じだ。

 女性陣は、少し苦笑いだったり、下ネタに免疫がないのだろう人は顔をポッと赤くしたような感じになっている。

 顔赤くしている人、百合だからじゃないよね?


「わたしよりも、小さな子たちも冒険者として活動している様子なのにおかしくないですか?」


 わたしの肩に乗っているガルドの手を勢いよく身体を動かし振り払いながら言う。

 いやぁー、こんな感じで、テンプレに小説なら乗るよね。進むよね、乗っちゃうよね。

 少し悪ふざけ感覚のわたし。

 悪い癖が出てしまう。


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