第15話 たぬきスキル/オーガ/DNA鑑定?
ぽんぽこっこさんのたぬきスキルによって、
たぬきうどん(きざみねぎと、揚げ玉をのせたかけうどん)
たぬきそば(きざみねぎと、揚げ玉をのせたかけそば)
たぬきどん(熱い飯の上に天かすをのせ、天つゆをかけたもの)を食べさせてもらっているとき、
『だだだだだだだっ』
と走ってくる音が近づいてきた。
「領主様。至急ご報告が……」
息を切らした騎士がわたしとぽんぽこっこさんが話している場所へとやってきた。
「どうしたぽん。とりあえず、これを飲むぽん」
おみずを差し出すぽんぽこっこさん。
『ズズズズッ』
のどが渇いていたのであろう騎士は差し出されたコップに入った水をあっという間に飲みほした。
「オーガの大群が街に向かって来ております。その数300」
確か、ゴブリンが小鬼、オークが中鬼、オーガが大鬼。
小さなオーガという意味のリトルオーガという固体は身長3mある。
何回か、討伐したことがある。
とはいってもデビルホールで収納して亡き者にしたんだけど。
「分かったぽん。報告感謝するぽん。下がって良いぽん」
ぽんぽこっこさんが騎士に労いの言葉をかけ、席を外させる。
「ユウぽん。助けてくれるかぽん?」
「任せて。わたしもこの街好きだし、これで勝利すればランゼストさんの懐も潤うし、周りからの評価も変わるはずだよ」
仲良くなった。
フレンドリーに接してほしいと言われた。
ランゼストさん本人は分からないけど、ぽんぽこっこさんからしたらわたしはお友達みたい。
お金を集めるためにかなり増税していたぽんぽこっこさん。
孤児院での販売には税金をかけなかったのは、ランゼフさんから、アルフォー家の香りがしたかららしい。
もしかして、過去をさかのぼると親戚だったりするのかもね。
孤児院に戻ったら、『きつねの子は頬白スキル』で確認しよっと。
誰の子か分かると言うスキル。
この第7世界で、DNA鑑定的なことを頼まれる機会なんてないと思ってたから、使い道ないなぁーと思ってたけど、思わぬところで使えそう。
「じゃぁ、準備出来次第、門に集合ぽん」