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モブだった僕はヒロインを救う  作者: 永井 誠
彼女との出会い
2/5

女性と下っ端の出会い(良いものでは無い)

事の始まりは僕がこの組織に入ってしばらく経った日

僕はいつも通り雑用をしていると


「おい新入り」

「はい!」


声をかけてきたのはこの組織の幹部イバラギさんだった


「お前もそろそろ私と共に来てもらうぞ」

「ありがとうございます!」

「準備しとけ、お前が死んでも私に支障をきたすことは無いんだからな」

「お気遣い感謝致します」


僕はついに表舞台で戦うのか、ドキドキするなぁ、とか思ってたんだけど僕の様子を見てたのか1人の人が近づいてきて


「あまり、期待するなよ、注目も、手柄も幹部様に取られるんだから」


多分経験談だったのかな?

期待に満ちた僕のことを気遣ってくれたんだろう

早めに気付いた方が落胆は小さく済むから


「そう、ですかそうですよね、下っ端にはそんなドラマティックなこと起きませんよね」

「どらまてぃっく?が何かは知らんがその様子なら分かってくれたか ま、お互い頑張ろうな」

「はい、頑張りましょう!」


そして迎えた組織だっての計画開始の日

拠点を増やすために幹部様と一緒に都市に攻め込んでいた


「ははははは!ここはいいなぁ!高い建物が沢山あるZo!」

「あの透明な板はいつ壊してもいい音がしますze!」

「さぁ!攻め込め!異世界人からこの土地を奪うのDA!」

「「「了解!」」」


この人達は戦闘になると最後の言葉が強くなりすぎて文字にするとローマ字になるほどにおかしな言い方になってしまう、僕はならないけど

羞恥心が上回るから

そんなことを考えながら各々が高層ビルに攻め込もうとしたその時


「そこまでです!」


突如その場に相応しくないと感じるほどに綺麗な声が僕達の耳に響く


「何者DA!」


幹部様が声のした方へと向き、警戒する


「貴方達のせいで苦しむ人達がいる、私はそんな人達のために立ちあがった、、マジカルピンク!!」

「な、なに!?マジカルピンクだと、、あのイダイダを倒したというあNO!」


え、何この展開彼女誰?

すっごい美少女だけど、あの魔法少女的な服は一体、、似合ってるけども

隣にいる下っ端先輩はなにか知ってそうだから聞いてみた


「お前知らないのか!」


先輩は謎の気迫で彼女について語り始めた

普通に言ってもいいんだよ?


「マジカルピンクとは最近現れた謎の美少女で我々と同等の力を持っているんだ!現に幹部の1人イダイダ様がやられているんだぞ!」


んーなるほど

つまり彼女はこの世界のヒロインか

いいなー僕なんか下っ端ですよ?

世界の中心となって戦いたいなー


「おい!お前ら!分かってるな?」

「「「イエアアア!」」」


あ、仕事ですねわかりました初仕事なんでね少し頑張りますよあれですよねあの子と戦えばいいんですよねボコボコにしてやりますよ


「数で来るなんて所詮は悪党、喰らえ!マジカルシャワー!!」

「「「((^ω^≡^ω<ギャアアアアアアア」」」


いてー!!超痛てー!なにこれこんなにこの子強いの!?一撃で僕ら全員を倒しちゃったよ!?


「ええいこの役ただず共が!」

「す、すいません、、イバラギ様」

「ふん、まぁいいやつの気が一時的に逸れた

私にはそれだけで充分!」


幹部様は僕らが向かっている間に茨を伸ばしてなにかしていたらしくその茨を手元に戻していく


「何をするつもり?」

「今にわかるさ」


少女、マジカルピンクは警戒心を強め幹部様はいやらしく笑う、そして手元に戻ってきた茨が巻きついていたのは


「ひひひ、ちょっと借りてきちゃったよォ?この世界の子供ちゃんを♪」

「!!この悪党が、子供を人質にするつもり!?」


この世界の子供が捕まっていた

今は意識が無くぐったりとしていた

捕まえる時に手荒な事をしたのか至る所にある切り傷が酷く目立つ


「そーらどうした?攻撃してこないのか?」

「く、、」


マジカルピンクは子供を人質にされた意味を理解しているのか動けない、今動けば間違いなく子供は殺されるから


「その子を、離しなさい」

「嫌だね離して欲しければその場に跪け

そしてこう言うのだ『イバラギ様に楯突いて申し訳ありませんでしたどうかこの私を貴方様のハーレムの1つに入れてください』とな!!」


流石はイバラギ様、僕たちに出来ない事を平然とやってのける!


「その子を離しなさい!」

「さっさとぉ、跪けと言ってるだRYOOO!!」


イバラギ様が手元に生やした茨のムチを何本も束ね、豪快に振りかぶりながらマジカルピンクに向かい振るう


「ッ!!」

「さぁ!さぁ!さぁ!どうした!さっさと跪んだよ!ゆるしをこえYO!」


ムチがマジカルピンクに振るわれ、音が響く、響いて、響いて、響いて、

その音を聞く度に僕は、僕は、、


ズキン ズキン


「イバラギ様、彼女はもう動けないのでHA?」

「HAHAHA、、む?確かにもう声もあげていないな、つまらん、こんな奴にイダイダはやられたのか所詮は幹部の中でも最弱、立場を利用することでしか成果を出せない軟弱者が」

「いえ、イバラギ様が幹部の中でも特にお強いからマジカルピンクを倒せたのでしょU」

「そうか!それもそうだな!はははは!」


イバラギはそう言いながらマジカルピンクの腹を蹴っていた、まるで死体蹴りのように何も考えずに彼女を蹴っていた


「それにしてもこの女容姿は整っている、この世界の住人で私に盾つかなければハーレムの1人目として加えてやってもよかったものを」


イバラギは彼女の前にしゃがみ髪を引っ張り上げ、その目を見つめる


「どぉれ、この私が貴様をペットとして飼ってやろうか、それとも奴隷として、ものとして扱ってやろうか、貴様はどれがいい?どれが1番屈辱的だ?」


酷く、ドロドロに歪んだ目で

そして、その目を見た彼女の目は

怯えと、助けを求める目だった

悪の組織を倒そうと、力があるから困ってる人を助けようとしたのだろうか

その結末がこんな悲劇じゃいくらなんでも酷すぎる、助けた人達の誰も彼女を救ってはくれない、

だから、僕が、、、


「あの、イバラギ様」

「あ?なんだね?」

「この女は僕に任せてくれないでしょうか」

「ほう?理由は」

「はい、僕はこの世界の住人です、常識、考え、それら全て知っています、つまりこの中で1番この世界について詳しい、どんなことをされれば嫌がるか、どんなことをすれば屈辱に染まるか」

「なるほど、つまり貴様はこの世界なら自分の方が聡明だと、そう言いたいのか?」

「いいえ違います、イバラギ様は偉大で、聡明です、しかしこの世界に来てから日が浅い、イバラギ様がすることが実はご褒美、なんてこともあるかもしれません」

「なるほど、まぁ私にされてご褒美になるという可能性もあるな!いいだろうこの女は貴様に預けてやる、おい女!この子供は預かっていく、もしその下っ端に危害を加えればこの子供を殺してやる、精々屈辱に染まる日々を楽しむんだな!HAHAHAHA!!

帰るぞ!下っ端共!」

「了解DES!」


彼らは僕に彼女を任せ、異空間を作りだし組織に戻っていった

さて、残された僕は1度大きく息をすい、、


「はぁーー、、」


「やっちまったーーーーー!!!」



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