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31話 お掃除は楽しい


「あ……あ……」


 じゅぽっ。


 脇腹からナイフを引き抜かれ、血を噴き出しながら磯崎さんが2、3歩よたよたと歩いて、ぺたりと床にへたりこむ。


 そして自分と同じ目線の高さになった彼女の首筋を、ゴブリンが斬りつける。



 その場にいた全員がゴブリンに向かって走り出したがすべてが手遅れだった。



「磯崎さんっ……!!」





 ゴオォオオオオオオッ!!




「ッ!?」



 すると突如、磯崎さんの全身から激しい炎が噴き上がる。



「くっ……何が起きてるんだ……!? 磯崎さーんっ!!」



 俺は……いや、他のみんなも突然巻き起こった炎の勢いに思わず足を止める。



「ウォオオオオオオオオッ!!!」



 が、小松くんだけはそのまま加速して、炎に怯んだゴブリンの横っ腹にタックルをして押し倒した。



「ギギッ!!」


 小松くんの鎧に押し潰され、身動きがとれないゴブリンは下の体勢からナイフでカツンッ、カツンッと斬りつけるも金属の装甲はビクともしない。



 そのうち、上体を起こした小松くんが金属の籠手で拳を作り、まさに鉄拳をゴブリンの顔面に振りおろす!


 ゴォンッ!!


「ギィェッ!?」



 ゴキャッ!


「ゥギュッ!!」



 グシャッ!


「ギィッ!?」



 メキッ!


「ギッ……!」



 ガツンッ!


「ッ……」



 ゴツンッ。


「……」


 グチャッ。






「ギィヤアアアアアッ!? イギッ!! ギッ!! ギィイイイイッ!!!」


 ゴツンッ、バキンッ、グチャッ、グチャッ、グチャッ、びちゅっ、ぐちゅ、ぐちゃ、ぐちゅ、ぐちゅ、にちゃっ。



「こ、小松くんっ……」


「フーッ……フーッ……」


 血と肉片がこびついた拳を震わせる小松くんに呼び掛けると彼はようやく動きを止めた。



「磯崎さんっ!! 磯崎さんっ!!」


 一方、文川さんは湧水の杖最大出力で、燃え盛る磯崎さんに放水する。


 炎の勢いが凄すぎて簡単には消火できない!



 ……と思っていたら突然、磯崎さんを包んでいた炎がフッと消えた。


「え、なんで……?」


 文川さんは戸惑いつつもカーペットに一部、燃え移っていた火を鎮火する。



「傷口を見せてくださいっ。ポーションを使いますっ!」


 アトラスが駆け寄り、腰に下げていたポーチをゴソゴソし出した。


 俺はズブ濡れの磯崎さんの身体を起こし、シュペットちゃんが刺された脇腹を素早く確認する。


「あ、あれ……? 傷、どこでしたっけ?」



 シュペットちゃんが不思議そうな声を出すので俺も見てみるが確かに刺されたと思った場所に傷口がないし、服が破れてる様子すらない。


 もしかして逆だったかと磯崎さんの身体を逆向きにしてみるが、やっぱり傷口がない。


 それに血が流れ落ちてくる様子もないぞ?


 こんな短時間で止まるような出血じゃないように思えたが……。



「小松くん……。もしかして、これって自動再生炎上ガード、っていうやつなのかな?」


「ハァハァ……え……?」


 文川さんがへたりこんでる小松くんに聞いた。



 おお、そういや磯崎さん、不死鳥の法衣とかってのを装備してるとか言ってたっけ!



 不死鳥と言えば死者を蘇生させたり、肉体を再生してHP回復させたりするお馴染みの焼き鳥だしな!



「いや、僕にも確信はない……。今まで戦闘したことが無かったから……。あ……だけどダメージを受けると不死鳥の炎で回復、防御、反撃を行うと店で説明は受けたような……。いや、間違いない! 確かに自動的に致命傷をも治すと店員が言っていた!」


 小松くんは自分にも言い聞かせるように繰り返す。



「ん……脈も呼吸もあります! 医者じゃないから分かりませんが……たぶんサーヤちゃんは無事です!」


 あれこれと磯崎さんの様子を調べていたシュペットちゃんが生存宣言をする。


 気を失っているようではあるが、確かに磯崎さんの口元や胸辺りが呼吸で規則正しく動いているのが確認できた。



「ふゃ~ぁ、よかったぁ……」


 文川さんがホッとしたように息を吐き出した。



「小松くん、鬼気迫る勢いだったなぁ」


 緊張をとく目的で小松くんの肩をポンッと叩いた。


「あっ、ああっ……うっ……ううっ……」


 えっ、泣いとる!?



 改めて小松くんを見ると、その鎧は返り血にまみれ、よく見ると籠手にはゴブリンの髪の毛がへばりついた真っ赤な皮膚や黄色く濁った潰れた眼球がねっとりとこびついている。


 俺は思わずゾッとした。



 磯崎さんが殺されたと思い、ゴブリンの顔面を粘土みたいにぐちゃぐちゃにすり潰し、彼の精神状態は限界を越えているのかも知れない。



「ふ、文川さん。小松くんの……鎧を洗ってあげてくれるかな」


「え、うん……ひっ!?」


 

 あっ、しまった!!


 あんなグロ画像、女子に見せるべきじゃなかったか!!



「ごめん、ごめん文川さん。やっぱりいいよ。俺がなんとかする」


「ん、ううん。大……丈夫。大丈夫だから……」



 彼女がおそるおそる湧水の杖の水を小松くんにジョロジョロ浴びせるとすぐに(けが)れは洗い流された。


 傷ついた精神もこんな風に綺麗にできるといいんだけどな。



 ガチャガチャガチャッ……。



「っ!!」



 ちょっと一息つこうとしたタイミングで遠くから複数の足音が駆け足で近付いてくる。



 俺たちは即座に身構える……が、さすがにみんな顔に疲労の色が窺えた。



「ゴブリンが20体以上いたら逆方向に即座に撤退しよう」


「分かりました!」


「君島くん、じゃあ19体だったら戦うんだね?」


「ええっ、うーん、ごめん。それはその時、考えさせて?」


「優柔不断な殿方は大事な時にチャンスを逃しますよ、ソラさん」


「えっ、シュペットちゃん、大事な時って何!? 俺はどんなチャンスを逃しそうなの!?」


「それはアレですよ、殿方には決める時はビシッと決めていただかないと。ね、ナギちゃん?」


「え、う、うん」


「ボクは優柔不断もいいと思いますよ! 無理に決めなくても二股でみんなが幸せになる道もあると思うんです!」


「アトラス! なんの話か分からないが勇者ともあろう者が二股とかいいのか?」


「それはもう。カリスマ勇者だった祖父も父も愛人が五人以上いたらしく、もし二股禁止だったらボクはこの世に生まれてなかったワケですし……」


「なっ、キミ、そうなのか!?」


 ここでついに小松くんが会話に参加してきた。


「あ、すいません。愛人との子とか、気持ち悪いですかね……」


「いや! そんな事はない、そんな事はありえないぞアトラス!」


「そうだよ、アトラス君は気持ちいい子だよっ!」


「アトラス、そんな……自分を卑下するような事言っちゃダメ! 貴方のお母さんも立派な人だから!」


「そうだ、アトラスさんっ! 愛人の子は最高だぞっ!」


 思わぬ流れでシュンっとしたアトラスを俺たちは精一杯、なぐさめ、(たた)え、その存在を肯定した。


 ただ小松くんの言動はよく考えたらおかしい気もした。



「なんだ、騒がしいと思ったら余裕でご歓談中かい」


 ガチャガチャと足音を立て、廊下の曲がり角から姿を見せたのはゴブリン……ではなく、冒険者たちだった。



 実は途中から、聞こえてくる足音や鎧の揺れる金属音で『ああ、これ、ゴブリンの立てる物音じゃないな』と察して、余裕の無駄口を叩いていたワケである。



「えーと、ここのゴブリンは全部倒しましたけど、他の所も終わった感じですか?」


 先頭にいるリーダーっぽい人が気の良さそうなおっちゃんだったので話しかけてみる。


「いや、ワシらも見てまわっとる途中だが……おっと、ケガ人がおるようだな。だったらお前さんたちは医務室にそのコを連れてってやるといい」


「分かりました! あとはお願いします!」



 そうだな。磯崎さん、無事っぽいけどやっぱりちゃんと医者に見せた方が安心だな。


 それに駆け出しの俺たちでもあれだけの数のゴブリンと戦えたんだから、冗談抜きであと200匹くらいいてもこの人たちだけで勝てそうだろ。


 お言葉に甘えて医務室に向かおう。



 俺はなんとなく文川さんの攻撃力のある視線を感じつつも、磯崎さんをお姫さま抱っこして歩き出した。


 念のために言っておくが合法的に可愛い顔の磯崎さんの柔らかくていいニオイのする細くも女らしい肉体に触りたいからではなく、大地のバンテージで筋力を強化されてる俺が抱きかかえるのが絶対に一番てっとり早いからだ。 


 俺は悪くない。




☆☆



 お昼過ぎ。


 ゴブリン完全撃退勝利宣言の船内アナウンスが流れた。


 ワァアアアッ!! と船のあちこちから歓声が上がる!


 レッツ パーティタイムだ!!





 ……と、言いたいところだが現実は掃除タイムが待っていた。



 実力のある冒険者たちは文字通り一撃でゴブリンごとき粉砕できる。


 粉砕ってのは粉々ってことで、生物が生きたまま粉々になるってことは主戦場だった甲板が地獄絵図になってるって事だ。


 本来なら船員が一丸となって掃除すべきだろうが、船員には通常業務もあり、といって掃除を後回しにすると血生臭いニオイが船内に籠りはじめるのでコトは急を要する。



 というワケで冒険者たちが自由参加で甲板をお掃除する流れになった。


 まぁ、ちゃんと報酬が出るので俺みたいな新米冒険者には良いこづかい稼ぎになるんだけどね。



「はぁ……ネットで死体洗いのバイトが高給とかって見たことあったけど、まさか実際に自分がやる日が来るなんて……」


 ネットに書いてある死体洗いってこういう事ではないような気がしますけど。


 万が一、汚物が跳ねないようにと顔をしっかり布で覆った文川さんがジャバジャバと湧水の杖で甲板を洗浄する。



 洗い流された血や肉がボタボタと船の下、ミルキーウェイに吸い込まれていった。

 


 ここが本物の川なら水を汲んで洗い流せるんだろうけど、ここはあいにく星屑の川。


 水はあらかじめタンクに積んである分しかないので貴重だ。


 そんなワケでガチャ武器を介して水の魔法が使える文川さんは凄まじい戦力となっていた。


 

「ごめんな、文川さん。本当は休んでてほしかったけど結局、狩りだしちゃって。俺に甲斐性があればこんな苦労はさせずに済むのになぁ」


 ちなみにアトラスたちや小松くんは磯崎さんの側で様子を見ている。


 特に小松くんはゆっくり休ませた方が良さそうな雰囲気だった。



「なに言ってるんですか、君島さん。一人で苦労はさせませんからね、絶対に!」


 カラ元気って感じもするが、文川さんはニコッと笑ってくれた。


 ふぅ~……。


 疲れてるし、汚いし、肉体的にも精神的にも苦しいけど、この笑顔を見てるだけで頑張れるわ!



「ありがとう。俺、文川さんと出会うために生まれてきたのかも知れない」


「かも、なんだ。私は君島くんと出会うために生まれてきましたよ?」



 うおおおキューンキューン! キューンキューン!?(?)



「はああこんな血生臭い場所じゃなかったら文川さんとキスしたいです……」


「ふふ、そうだね。さすがに私もここでは……じゃ、あとでお風呂入ってお互い綺麗な身体になったらいっぱいキスしよ?」


「やったぜ!」



 俺は元気が出た。



 となると、さっさと掃除を終わらせるべく作業スピードを倍速化して甲板のあちこちを洗い、目の届きにくい場所まで隅々と……




 ゴブリンがいた。





「えっ!?」


「コ、殺サナイデ!!」



 こいつ、しゃべった……!?



 即座に紫電の槍を具現化して構えつつ、呼吸を整える。



 ここは壁で囲まれて、船の設備がゴチャゴチャあって人目には付きにくい。


 すぐに大声出して救援を呼ぶべきか、いや、でもコイツ、しゃべったよね。



 正直、俺は邪悪なゴブリンとはいえ、自分の意思を持ってるヤツの命を奪うことに抵抗がある。


 ベテラン冒険者なら目の前のゴブリンを迷わず殺すかも知れないが、俺の甘さが躊躇(ちゅうちょ)させた。



「お前……言葉が分かるのか?」


「ワ、分カル。オレ、人間ト、ゴブリンノ、ハーフ。ダカラ、分カル。ダカラ、助ケテ」



 に、人間とゴブリンのハーフだと!?



 言われてみれば見た目はゴブリンそのものだが、顔付きはかなり人間っぽい。


 表情が柔らかだし、醜悪というより愛嬌があるように思えるな……。



「じゃあ、お前は……(ニン)リン? それともゴブ(ゲン)、っていうのか?」


「エッ? イヤ、分カラナイケド……ミンナハ、ハーフリン、ト、ヨブ」



 ハーフリン……。



 パープリンみたいでヤバそうだな……。


 いや、そんな事考えたら全国のハーフリンに失礼か。


 ごめんなさい、ハーフリンのみなさん。



「……で、見逃す。って言ったら、大人しく逃げてくれるのか?」


「オレ達ノ舟、マダ下ニ残ッテル。ソレニ飛ビ乗ッテ、帰ル」



 舟ってのはコイツらが一斉にまたがってきたという、あの無数の丸太のことか?



「それで……また別の人間を襲うのか?」


 できれば俺も殺したくないが、コイツを見逃して、どこかの村で平和に暮らす子供や力の弱いお年寄りを惨殺するっていうなら……やはり情けをかけるべきではない。



「オ、襲ワナイ! オレ、ゴブリン達ニ無理矢理連レテ来ラレタダケ! 普段ハ狩リヲシタリ野菜ヲ育テテ暮ラシテル! 戦イ大嫌イ!」


 ハーフリンは泣きそうな顔でぶるぶる震えている。


「オレ、村ニ家族イル……。オ母サン、心配シテル……。会イタイ……」



 むむ……嘘をついてる可能性もあるが……これが助かるための演技だとしても、少なくともコイツは子を想う母親の心情を理解しているゴブリンって事だよな……。




「君島くん、そっちにいるの~?」


 考えている間に文川さんがやってきた。



「キャーーー!? き、君島くん!?」


 そしてハーフリンを見て大声をあげる。



「なんだァ!? ゴブリンの生き残りでもいたかァ!?」


 甲板でお掃除をしていた冒険者たちが武器をひっつかんでドカドカと集まってくる。



「ヒッ……!!」


 ハーフリンは怖いのか、腰ヒモに挿してある小刀も抜かずに目をギューッとつぶって、ただひたすら震えていた。


 目からはボロボロと涙がこぼれている。



「す、すいませーん!! あの、ちょっとムラムラして彼女のおっぱいをモミモミしてしまいましたァァーーーー!! 本当に申しワケありませんでしたァァーーーーー!!」



 俺はみんなの前に飛び出して、まだ血肉がへばりついた甲板に手と頭をべちゃっとくっつけて土下座した。



「お、お前なぁ……こんな場所でよくサカれるなぁ」


「フッ……これが若さか」


「まぁエロいヤツほどエラいヤツになるって言うしな。お嬢ちゃん、あのアンちゃん、大物になるかも知れんぞ」


「このあとメチャクチャ、セックスするんだろうなぁ……」


「へぅっ!?」


 おっさん冒険者たちは文川さんをからかいつつ、グヘヘと笑いながら去っていった。



「き、君島くん、一体どういうこと?」


「手短に言うとゴブリンに命乞いされた。悪いヤツじゃなさそうだし見逃してやりたい。でも文川さんが反対するなら考え直すけど」



 話しながらハーフリンの元に戻ると、祈るように両手を合わせてすがるように俺の方を見てる。



「うーん……確かにさっき戦ったのとは、なんか様子が違うね」


「あ、正確にはゴブリンと人間のハーフでハーフリンって言うらしい。な?」


「ハ、ハイ」


「わっ、喋った!」



 文川さんは少しの間、ハーフリンを観察して、自分のアゴに指をチョンっとあてて考える。



「……うん。君島くんの好きにしていいよ。」


「え、いいの!?」



 なんか拾ってきた犬を母親に飼っていい許可を出された子供みたいだな。



「じゃ、そういうワケで今のうちに逃げるといいよ。まぁ、お前さまのタイミングで行けそうな時に行ってくれ」


「ア……アリガトウゴザイマスッ!! コノゴ恩ハ決シテ忘レマセンッ!!」



 ハーフリンは深々とおじぎして、壁から顔をキョロキョロのぞかせ辺りの様子を伺ったあと、ススッと飛び出した。


 そして甲板から星屑の河にダイブした。



 俺と文川さんが甲板の柵まで移動して、落ちたハーフリンを探す。


 すると、客船の周りに浮いてる丸太のうちの一本に乗って、船から遠ざかっていくハーフリンの姿が見えた。


 向こうも俺たちの姿が見えたらしく、ペコリと会釈する。



「この距離で追撃するのは難しい。それでも会釈するってことは、ウソをついてなかった、……って事でいいのかな?」


 勢いで見逃したものの、やっぱりどこかで悪事を働くんじゃないかという思いもあり、文川さんに確認するようにつぶやいた。



「分かんないよ? アイツが舌でも出して、私たちが大騒ぎしたら他の冒険者が弓や魔法で遠距離攻撃してくるかも知れないし。騙してたとしても、ここは会釈が正解だよ」


「シビアな人……。でもそのわりにはあっさり逃がしたね」


「他のゴブリンたちって服や身体に傷があったり、乾いた血の染みがこびりついてたけど、さっきのハーフリンは服も小刀も比較的キレイだったし、平和主義なのかなって」


「あ、言われてみれば……! そんなトコ見てたんだ!」


「まぁ判断材料としては不十分だけどね。あとは自分の好きな人が信じたいっていうなら私も信じてあげたい補正がかかりまして」



 てへへ、と笑う文川さんまじカワイイ。




「それと……なんか恩返し的なイベント期待しちゃうよね。ゲーム脳といたしましては」


「はは、ゴブリンの恩返しかぁ……」



 ゴブリンの死体処理をしてる俺たちがゴブリンたちの待ち構えるゴブリン竜宮城に案内されるの、すっげぇ怖いぜ。


 

 鶴みたいに金目のものをくれてヒュッと去ってくれるパターンが後腐れがなくてベストだな。



 って、昔話的にはこういう欲深カップルにはバケモンのカッつまったつづらが贈呈されるんだよなぁ。



 よーし、選択肢があったら俺は小さなつづらを迷わず選ぶぞ!



 と、固く欲深く決意しつつ、甲板掃除を続けてミルキーウェイツアー二日目の日が暮れるのであった。



いつもブクマありがとうございます!

ブクマ減るとダメージ食らった気分!

期待に応え続けられるように精進したいところであります。

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