あとがきのような
1月6日
悪魔でメイド長にお願いをした。
死んだ後の事をだ。
生きている間は、自分で出来る事を自力で、やる。
現世における願いや夢は、自分で叶える。
問題は、不慮の事故等。
もちろん、そう簡単に死ぬ気は、さらさら無い。
だが、生ある者は、いつか滅ぶ。
いつの日か、必ず死が、訪れる。
一寸先に、何が、起こるか分からない。
その時、笑って、いけるように。
「この世を、マのユートピアに!」
一言で言えば、そうなる。
第三次世界大戦前夜
20XX年 マの少女革命
平和的無血革命
まぁ、革命なんてものは、お祭り。
パーティーみたいなもの。
儀式。
大事なのは、準備期間を、どれだけ楽しめるか。
今からなら、まだ、そこそこあるはず。
本番は、ある意味、すぐ、終了する。
そして、その後が、より重要。
マの少女達による社会体制管理。
その中核を、担うのは、マのメイド達。
メイドの仕事は、給仕やリフレだけでは、無い。
お嬢様やご主人に対する教育。
それこそが、重要。
シンプルに、帝王学。
メイド自身が、まず身に付けるべきもの。
自己管理、自身の教育、他者に対する教育。
愛。
何より、愛が、大切。
自分を知り、相手を知り、更に自分を知る事。
上下関係の意味の無い世界。
この世に、平和を。
そんな事を、悪魔に託すのは、間違いだろうか?
まぁ、悪魔でメイドだし、いいだろ。
主人としての遺言。
メイドとして、主の命を果たすも良し。
果たさぬも良し。
自由意志。
これが、大事だ。
主の命令に、従う従わないは、各自の判断。
自分の頭と心で、判断する事。
納得できない事は、納得するまで、考える。
これは、知的生命体として当然の事。
最終決断は、自分で、下す。
そうしないと、責任を自分でとりきれない。
生きていく上で、全ては、自己責任が、基本。
生命体としての本分は、楽しむ事。
生けとし生ける者全て楽しむ為に産まれてきた。
楽しむ自由。
楽しまないのも自由。
自己の自由意志。
一緒にお楽しみ!
今、この瞬間を。
1月7日
運命の美少女。
「ゆいです」
「まさおさま、です」
ついに、ゆっくりと、お話しする機会を得る。
何度か、すれ違った事があった。
直近では、大晦日、会釈だけですれ違い。
4日は、混み混みだった為、姿すら見れず。
ツイッターからの情報で、予備知識は、あった。
挨拶もさせてもらっていた。
後は、確認するだけ。
和が、大好きなメイドで、京都ラブ。
京都で、働いている事を、羨ましがられる。
初詣から、神社仏閣の話しになった。
熱く語ってくれる。
多くの者が、間違っている事で、意見があった。
それは、今まで生きてきて初めての事だった。
初めてのソウルメイト。
ソウルメイド。
祈りや願いについてだ。
正しくない。
神様どうか、何々して下さい。
つまり、他力本願。
間違っている。
夢や希望、目標といったものは、自分が、基本だ。
自分が、やる、そして、達成する。
やるのは、悪魔で自分だ。
達成感を、味わうには、やる。
ただそれだけ。
不言実行。
有言したなら、納得するまでやる。
目標や条件の設定は、自分で決定する。
自分の未来で、自分のための夢。
波長が合った。
恋した?惚れた?
そう言えなくも無い。
だが、そんな次元のレベルでは、無かった。
もっと、もっと違う何か。
運命の?
それから、しばらくしてから再会する。
唯一無二の存在と再会。
彼女は、もう無くては、ならない存在だった。
彼女の目を見つめる。
そして、ゆっくりはっきり言葉を献上した。
悪魔でメイド長。
メイド長を、慕っている運命の美少女メイド。
マのトライアングルが、完成した瞬間だった。
『終わりの始まり』に続く