悪魔でメイドとの再会
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極上の魂。
嬉しさで満ちあふれた。
恋に、堕ちた。
悪魔でメイド長のウテナサマに。
その後、半年以上、お屋敷に帰らなかった。
会えない日々が、過ぎる。
心は、幸福感で、一杯だった。
探し求めていた者を、ついに見つけのだから。
恋心は、燃え上がるだけ燃え上がっていた。
まあ、落ち着け、それからだ。
冷静さを、取り戻さなければならない。
もう、何も焦る事は、無かった。
終わったのだ。
ついに、夜は、明け始めた。
そこからは、愛だ。
愛の反対は、憎しみでは、無く、無関心。
マザーテレサの、御言葉。
つまり、愛は、関心。
心を、見つめ直す作業に入る。
それとともに、仕事に打ち込む。
魂を、磨き上げ、極上のモノにするために。
時間があれば、ツイッターに、没頭していた。
初めて会った時に、教えてもらったものだ。
彼女及び関わる者、全てに、目を通す作業。
お屋敷とメイド業界、その他の情報。
それらは、日々、更新され増え続ける。
あふれんばかりの、情報を、吸収し続ける。
そして、納得に至る。
幸福な時間だった。
脳内想像世界が、明確になる。
メイドの支配する世界。
メイドのメイドによる冥土。
まの為に。
メイドは、人では、ない。
人に仕える者なのだから。
人とメイドに、上下左右の決まった関係は、無い。
メイドの能力次第で、変動する。
ただ単に、お茶汲みリフレするだけの者。
知るべきを全て知り、教育能力のある者。
その差は、大きい。
メイド長は、空間内における支配者。
絶対的存在に、他ならない。
そうで無いと、秩序が、保たれない。
大事なのは、心であり、目標や理想。
意識レベルの問題。
この世を、支配するのは、自分だという意識。
世界平和を、守るのは、誰でも無い、自分。
自分の世界。
世の中には、ケモノが、あふれかえっている。
少年として生まれ、道を踏み外したものの末路。
理想の男性像を、ソウゾウすらしなかったもの達。
見分ける術は、目と耳。
口を閉じ、見て聞いて判断すれば良い。
言行が、一致しているか、否か。
正しいか、否か?
男として、どうか?
ケモノかどうか?
アルコールが、入ると、本音が、でる。
トラになったりする。
簡単に、正体を、自白する。
強靭で、狡猾なケモノもいる。
それに、対するには、レベルアップ。
仲間同志の切磋琢磨。
ケモノを、どうするか?
躾しかない。
大事なのは、教育。
暑い夏が、ようやく終わり、季節は、秋。
お屋敷に帰る。
感動の再会。
それは、こちらだけ。
彼女は、忘れていた。
名前を聞いて思い出してくれる。
それから、色々あってしばらく間が空く。
そして、二度目の再会。
彼女は、立ち止まる事もなく、通り過ぎた。
一声を残して。
言葉は、魔法。
心を、射抜かれた。
「最終話 告白」に、続く。