表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

第4話 言いたいことがあったらすなおに言おう

 ジニーとユーリは今日(きょう)はなかよく()をつないでおさんぽしています。

 これからどこへ()くのかな?


今日(きょう)2人(ふたり)でぼくの(とも)だちのトニーの(いえ)()くんだ!」

「すごく(たの)しみ! だけど……」


 ユーリは(こえ)をはずませていましたが、(すこ)不安(ふあん)そうです。

 ジニーは「どうしたの?」ときいてみました。


「おにいちゃん、(おんな)()もいるの?」

「いるよ」

「わーい!」

「だから、安心(あんしん)してね!」

「うん!」


 (おんな)()がいるかどうか不安ふあんそうなユーリをジニーは(あたま)をやさしくなでながら、()いました。

 そのことを()いたユーリはとてもうれしそうです。


「あともう(すこ)しでつくからね」

「はーい」


 ジニーの(とも)だちの(いえ)はあともう(すこ)しです。

 そのことを()ったユーリはきんちょうしながら、ジニーのあとをついて()きました。



 ♡



「「こんにちはー!」」

「こんにちは、ジニー。となりにいる(おんな)()は?」


 2人(ふたり)を出迎えてくれたのはトニーのお(かあ)さんです。


「ぼくの(いもうと)のユーリだよ。ユーリ、トニーのお(かあ)さんにごあいさつして」

「……はじめまして……ユーリです」

「もじもじしててかわいいわねー。ユーリちゃん、よろしくね」

「う、うん」

「それじゃあ、()がって、()がって!」

「「おじゃまします」」


 ジニーとユーリはトニーの(いえ)(はい)りました。

 3人(さんにん)はかいだんをのぼり()かいへ()き、部屋(へや)のドアをたたきます。


「はーい」

「トニー、アリー。ジニーくんと(いもうと)のユーリちゃんがきたわよ!」

「ぼくだよ。ジニーだよ」

「やあ、まってたぞ! この()がユーリちゃん?」

「うん!」

「おれはトニー。よろしくな、ユーリちゃん」

「よろしくね、トニーくん」

「もうトニーったら、かたづけてからねって()ったのに……」

「この(ひと)はおれのねえちゃん」

「ちらかっててごめんね。わたしはアリーよ」

「ユーリです。よろしくね」

「こんな(おとうと)だけど、よろしくね。ユーリちゃん」

「はい」


 ユーリはきんちょうしながら、トニーとアリーにじこしょうかいをしましたが、はずかしそうにジニーのうしろにかくれてしまいました。



 ♡



「なぁなぁ、みんなで(なに)して(あそ)ぶ?」


 トニーが3人(さんにん)にききました。


「ぼくはかくれんぼがやりたい!」

「わたしも!」

「………………」


 ジニーとアリーは「かくれんぼ」で(あそ)びたいみたいです。

 しかし、ユーリはまだきんちょうしているのか、ジニーのうしろにかくれたまま(なに)()いません。


「ユーリちゃん、どうしたの?」

「………………」


 アリーがユーリにきき、いつまでも(なに)もはなさないユーリにジニーはこう()いました。


「ユーリ、()いたいことがあったら、ちゃんと()ってくれないと、トニーやアリーがこまっちゃうよ?」

「…………おにいちゃん、わたし…………」

「ん?」

「どうした、ユーリちゃん?」


 ジニーに()われ、ユーリはもじもじしながら、(くち)をひらきました。

 アリーとトニーはゴクリとつばをのみこみながら、ユーリが(なに)()うか(たの)しみにまっています。


「おままごと、やりたいな」


 ユーリはもじもじしながらですが、ゆっくりとはっきりした(こえ)()いました。


「おままごとか! たまにはいいな!」

「ぼくたち2人(ふたり)でかくれんぼやおままごとで(あそ)んでもつまらないんだよね」

「おれも。ジニーとユーリちゃんは双子(ふたご)だけど、アリーとおれは(とし)がはなれてるから、あまりおままごとで(あそ)んだことがないんだよな」

「そうね。ジニー、トニー。今日(きょう)はいつもより(おお)いからにぎやかよ」

「そうだね!」

「うん!」


 それをきいた3人(さんにん)はそれぞれの意見(いけん)(たの)しそうに()いました。


「ユーリちゃん、ありがとうね!」

「わたし、(なに)かおかしなこと()ったかな?」


 アリーがこう()うと、ユーリはきょとんとした(かお)をしてしています。


「ユーリちゃんはおかしなことを()ってないぞ!」

「ユーリは自分(しぶん)()いたいことを()ってくれたから、アリーはうれしかったんだよね」

「そうよ。本当(ほんとう)にありがとう!」


 3人(さんにん)はこう()うと、ユーリの(こころ)(なか)はほわほわとあたたまり、えがおで「うん。どういたしまして」と(こた)えました。


 ()いたいことがあったらすなおに()う。

 ユーリはそのことをジニーに(おし)えてもらったような()がしました。


 そのあとは4人(よにん)でかくれんぼとおままごとで(たの)しく(あそ)びました。

2018/01/07 本投稿

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ