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俺と魔王と勇者と  作者: 逆さメガネ
現代生活編
7/78

刺客

「ありがとうございました」



 注文の幕の内弁当を会社帰りのサラリーマンに渡しつつ、俺は営業スマイル全開だ。


 今日は突然、バイト仲間の美樹ちゃんが休みとなったため、俺は店内でフル活躍。

 時折、フィジカルブーストを利用して、いくつもの工程を手早くほぼ同時にこなしていく。

 それにしても、美樹ちゃんが無断欠勤なんて初めてではないだろうか?



 うちの魔王少女ミリーとの共同生活を初めて1ヶ月が経つ。

 少しは、こちらの生活リズムにも慣れてきたのか、ミリーは今は俺の頭上を漂いながらおやすみ中だ。

 なんでも今日も見逃せない深夜アニメがあるらしい。気楽なもんだ。



 バイトが終わると、暗い夜道を歩き、俺たちは日課となっている海岸付近での訓練に来ていた。



「ミリー、どうだ」


<辺りに、人の気配はない……しかし、いや気のせいか?>



 ミリーが何かを考えている。

 でも、人の気配がないなら心配ないだろ。

 俺は訓練に入る。


(竜巻・level1)


 俺の目標とした地点に二メートル程の風の渦が巻き起こり、五秒程で消滅する。


 今日も威力は変わらない。

 主に上昇しすぎないという意味で。


 どうやら、このlevel設定は成功のようだ。

 俺はlevelを設定することで、威力を調整することを思いつき、ミリーにlevelに応じた魔力調整をしてしもらっていた。


 まぁ、これでも普通の現代人相手の喧嘩程度に使うことは出来ないな。


 俺がそんなことを思っているとミリーが声をかけてくる。



<どうやら、俺様の予感が当たったようだ>

「ん?」

<俺様たちに客だ>



 俺が後ろを振り向くと、少し離れた場所に人影があった。

 次第に近づいてくる人物をよく見ると、それは俺の知り合いだった。



「美樹ちゃん?」



 俺は、虚ろな表情をするバイト仲間の少女に声をかけていた。









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