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魔法学校

メインヒロイン登場。しかし、真のメインヒロインは作者なんですがね。

魔法世界カマドウマ。その姿は大きな円を描いたシルクル大陸、そして広大な魔の海がある。魔の海とは文字通り、凶悪な水棲の魔物がひしめき合っていることからそう呼ばれる。そのせいで人間はこの大陸から旅立つということをしない。

「この大陸の向こうには、まだ見ぬ大陸が有る」という意見を発する学者もいる。


そんなシルクル大陸の西方にグランスマートという大国家がある。この国の治安はかなりいい。王様がしっかりしていない、逆に臣下が汗水垂らすという不安を煽る政治だが、王は優しく人望があった。優秀な部下をまとめられるということは、それだけで国を保つことができるのだ。


魔力をつかい魔物の討伐などを行う戦力を育成する機関、魔法学校と呼ばれるものがどこの国にも必ず存在する。

中には5つの魔法学校を有している国もある。

グランスマートには二つの魔法学校がある。

「ゲント・シーザー」

建国に携わった大魔道士の名を継いだ名を冠しており、国の北側に住んでいる者たちが通う。

そして

「クリスタンド」

この二校はどちらがより国家に貢献できるかを競い合い、それを示すため年に一度、代表生徒同士の交流戦を行っている・・・。


-----------------------------------


魔法学校ゲント・シーザーに入学してから1年が過ぎた。


「クロハ、また実技が赤点!?」

俺の隣の席「カリン・オレンジ」が怒ったように顔を近づけてくる。


「魔術師科を選んだのに一向に魔術が使えないって・・・努力が足りないですわ!」


ゲント・シーザーには三つの専攻コースがある。

一つ目は魔力を格闘戦や武器を扱うための身体強化に特化する魔導戦士科。

二つ目は魔力を詠唱や魔法陣で魔法として放つ後衛職を育成する魔術師科。

三つ目は魔力を使い生産などの戦闘行為以外を担当するま魔工技師科。


俺には野生の勘なんてものはないし、格闘技術もない。すごい魔法を見たいという理由だけで来た。

だからこそ、そうだ!目の前で魔法が見れる魔術師科に入ろう!というアホのような進路の選択の仕方をしたのである。魔工技師科はイラネ。


「おい、お嬢様、何をそんな怒ってるんだ?クロハも俺も魔法が使えるようになったんだぜ。実際クロハは試験で炎魔法を放っていたじゃないか!」

怒れるカリンに挑みかかったのは同じ村の出身、親友のチャーだ。彼も魔術師科を専攻していた。

勇敢な性格で戦闘が好きなこいつなら魔導戦士化に行くと思っていたのだが、魔法かっけえ!という俺と同じ謎の進路選択をした。


俺は炎、水、地、風の四代魔法が使えるようになった。辺り一面を燃やし尽くす豪火、川が氾濫するほどの水量の大雨、深淵をつくり全てをくらう地割れ、ひとつの森が裸になるような暴風。

俺は最強の力を手に入れられ・・・・なかった・・・。


俺の炎魔法は空間魔法を使い近くの焚き火から火を転移するというふざけた仕組みだ。実技試験0点という前代未聞の数字を叩きだしでもしたら、きっと魔術師科にはいられないだろうという苦肉の策である。

そもそも、俺たちが魔法を使えないのは理由がある。神の後継者だからだ。

神曰く神の有する魔力は莫大である。その魔力を使えば例え専門外の炎を操るという行為ですら、本職として炎を管理している火の大精霊をも凌駕してしまう。

他の神や大精霊の管理する領域を侵すことは世界の秩序を崩壊させかねない。そのため、神々は己の治める分野の能力しか発揮することはできない。

俺たちが空間や時間の魔法しか発動させることができないのには、神と同じそういう制約があるからである。


「なんですって!?あんな魔力の通ってない、実体化した途端に落下して消し炭になるようなもの魔法とは言いませんわ!」


俺の出す炎はそこらの焚き火やゴミを焼却をしている所から転移させて来ているただの火だ。魔力が通っていないのでぼとっと落ちてシュウウーーっと消える。

下級魔法以下である俺の魔法は学校でカス魔法と称されるようになっていた。専用魔法やで?すごいやろ(震え声)


「それにチャー=ネバーランド!あなたも同罪!あなたのあの生ぬるいそよ風は一体なんですの!?」

「ああ、これだろ。」

そういうとチャーはぼそっとストップの呪文を唱えた。そしてカリンの綺麗な金色の前髪が舞い上がる。

「きゃっ!」


チャー曰く、これはただ時間を止めて相手の顔面に息を吹きかけているだけらしい。おいおい、なんでこいつのはカス魔法認定うけてないんだ?試験でこれ使ったとか試験管を馬鹿にしてるだろ。


そんなこんなでカリンがですわ!ですわ!と騒いでいると次の授業、精霊学の教師が入ってきた。

慌てて席に着く優等生カリン。

この学校にももちろん座学はある。呪文詠唱、魔法式、精霊学、神学・・・などである。

また、先ほど話にあったような実技の授業や試験もあり座学との総合点で評価される。


窓際の自分の席から空を見上げ、つまらない座学に嘆息をする。

そして前の席のカリンに消しゴムをちぎって放り投げる。

カリンの語尾を変更。

クロハの炎の魔法の詳細追加。

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