表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

幻の始まり。

白い雪と…綺麗な目をした男の子。

それが私の記憶の始まり。


幻の始まり


私は幼い頃パパの仕事の関係で北海道に住んでいた。毎日のように近所の近くにあったスキー場で遊んでいた私はある日、1人で勝手に遊びに行ってしまった。

当然迷子になった私は吹雪の中、誰かが見つけてくれるのをただただ待っていた。

すると…

「ねぇ」

「え…」

顔をあげると、自分とほとんど身長が変わらない男の子が目の前にいた。

「こんなとこでなにしてるの?」

「………」

「1人?」

私はこくりとうなずいた。

すると彼は私を優しく抱きしめた。

「え…」

私を抱きしめたまま彼は愛らしい笑顔で

「あったかいでしょ?僕もママに寒いときこうしてもらうんだ」

私が震えていたのに気がついたのかそう言った。


それからしばらくして彼は私の手を取り立ち上がった。

「行こっ。道わかるよ」


彼に連れられ無事スキー場に着いたときスキー場では大勢の人が私を探し回っていた。パパもママもいて、私を見つけた瞬間2人ともママは泣きながら駆け寄ってきた。こっぴどく怒られ泣いた私を2人は抱きしめて、もう二度と1人で行かないと約束した。


そのあと2人は私を連れ戻してくれた男の子に何度も頭を下げていた。


それから私は毎日その子と遊んだ。名前も顔も覚えていないその男の子と。


それからなん日か経った日、いつものように彼に会いにスキー場に行った。スキー場で彼を見つけ…それから…


(あれ…どうしてだろう)


思い出せない。

何も見えない…。

ただそのとき覚えているのは…彼が何回も何回も私の名前を呼ぶことだけ。

「………な!」

あぁ。この声だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ