第一話始まりと決意
バスや電車の中でのひと時の恋をしたことありますか?
雨が雪のように美しく降ったその日、私はバスの中から彼を見つけた。
彼は、いつも雨の日に傘をさして雨を振らせる空をやさしくみつめていた。
私は、いつのまにか、バスの中から一瞬見える、彼の姿をおっていました。
彼は、いつも同じ場所にいました。
ある晴れた日、私はその場所で彼を待ちました。そして、彼と同じように空をみつめてみました。彼は、きませんでした。
つぎの日は、雨になり私は、彼を見つけました。
私は、バスをおりて彼のもとへ、まだ話したことも彼のこと何も知らないのにただそばにいたくて走りました。
彼は、私にきずきませんでした。
彼がみつめていたのは、雨を降らせる空ではなく、雨の日にあらわれる出窓の女性でした。
その女性は、雨をふらせる空を悲しげにみつめ、その姿はまるで雫の涙を流す鈴蘭の花のようでした。
私は、彼に、話しかけずバス停にもどりました。
心の中は、彼になにをきたいしていたのか、ただの興味本意ではなかった。ほんとの好き。いろんなことがはりめぐされています。
ただ、彼のことで心は、いっぱいでした。
次の日から、私は、違うバスに乗ることにした。
彼への気持ちは、心のおくにある箱へしまって鍵をかけた。
そして、忘れてしまおうと誓いをかけた。
自分におきかえてよんでいただけたらとおもいます。