司令・・・5っ
涼は海へ入ろうとしたがその寸前で立ちどまった。
「って、ウオォォォィッ!!?なんか流れで走ったけど・・・どーやってあそこまで行くんだよっ!?あんなに遠いんだぞっ!?」
少年は遥か海の向こう側にいる。
「天使ならテレポートとかできんだろっ!?」
「そんな万能ではないんだっ!できるが、私が手を貸してしまっては、この司令は意味がなくなってしまんうだっ!とにかく行け!」
「でもなっ!・・・」
涼は途中まで言葉を言いかけたがセイラが涼の口を手でふさいだ。
「涼ならできるっ!」
「・・・っ!わかったよっ!行ってくるっ!」
涼は再び走り出した。そして海へ飛び込む。涼はものすごい速さで少年のもとへと泳いだ。
「うおおおおおおぉぉぉっ!!」
涼が少年に手を伸ばそうとした瞬間少年は海へと沈んだ。
「っ!!?・・・諦められっかよっ!!」
涼は深く息を吸い込んで海へと潜った。1分しても涼は戻ってこない。
「涼っ!!」
セイラは叫んだ。何も起こらない。
「りょぉうっ!!」
セイラの眼には涙が浮かんでいた。そこのころ海の中の涼は少年を探していた。
「見つけた!」
涼は少年の手をつかみ引っ張り上げる。
「・・・っ!?ガハッ!・・・い、息がもたねぇ・・・っ!」
意識が朦朧としてきた。涼は そこのころ海の中の涼は少年を探していた。
「見つけた!」
涼は少年の手をつかみ引っ張り上げる。
「・・・っ!?ガハッ!・・・い、息がもたねぇ・・・っ!」
意識が朦朧としてきた。涼は必死に足を動かす。
「もう・・・駄目だ。・・・カハッ!」
涼は沈んでいく。深い深い海へ。その時声が聞こえた。セイラの声だ。
「お前ならできるっ!」
涼は意識を取り戻しまた懸命に足を動かし始めた。そして水面へと向かい、顔を出す。
「プハッ!!・・・ゴホッ!ゴホッ!・・・あぁー!助かった!」
「り、涼っ!」
セイラは涙を拭った。
「よ、良くやったなっ!涼っ!褒めてやるっ!」
涼は岸へと上がってきた。少年を仰向けに寝かせて肩を叩いて呼びかける。
「オイッ!大丈夫かっ!?」
少年は目を開けた。
「・・・ん、コホッ!コホッ!・・・あ、君だ・・れ?僕・・・!!僕海へ行って、お、溺れてたの!?」
少年はあわてる。
「落ち着けって・・・。お前名前は?」
涼は尋ねる。
「ぼ、僕は、藍。君が助けてくれたの?」
「あぁ・・・まぁな。大丈夫か?」
「うんっ!じゃあ僕、お兄ちゃんのところに行くねっ!バイバイっ!」
藍は立ち上がった。
「ばいばい・・・。怖いお兄ちゃんっ!」
藍は去って行った。その時の涼の顔は鬼のような顔だった。セイラはそれを見て笑っている。
「くくくっ!怖いお兄ちゃん・・・!」
涼は改めてセイラの顔を見た。
「っ!お前泣いてたのか?」
「!!んなわけないだろう!駄犬のためにだれがなくかっ!・・・ほらっ!帰るぞっ!!」
「あー、はいはい。」
涼とセイラは光のように消えた。そのころ藍は黒髪の美男と一緒にいた。
「誰がお兄ちゃんだ?つーかお前も大胆だな。わざと溺れて善者のもとに行くなんて!ハハッ!」
黒髪が言った。
「いいでしょ?別にばれないんだから。ねぇ、さばきぃ・・・。今日は何人殺すの?」
黒髪の男はさばきと言うらしい。
「あぁ・・・今日はないよ。残念?」
「あぁ・・・少しね・・・あと、なんこなの?悪者メーター」
「・・・46個かな」
さばきが真っ黒なパールを数えた。
「あっそ。帰ろー。さばき、だっこ」
藍は両手をさばきに向ける。
「だっこって・・・。何歳?」
「5歳!」
「あー、はいはい。よいしょっと!テレポート!」
さばきと藍は消えた。そのころの涼とセイラは家にいた。
「で・・・俺は1人助けたから、このメーター1個たまるんだろ?ほら、よこせよ」
涼が手をだす。
「口の減らぬやつだ・・・ほら、ダイヤだ。あと49個だな。まあ、頑張れ。」
「これどうするんだ?」
「チッ!そんなこと」
「チョーカーにつけるんやっ!」
セイラの後ろには絢がいた。
「無礼者!!いきなり後ろに立つとは何事だっ!?」
「あはは・・・いやー、すまんすまん!!・・・り、涼っ!!おまえはええ子やなぁっ!!絢、うれしいわ!!」
絢は涼に抱きつこうとしたが、ひらりとかわされ砂の中へ。
「ごほっ!!がはっ!!・・・もおー照れちゃって!!かわええやつやぁ!!」
「さぁっ!帰るぞっ!駄犬どもっ!!」
セイラが指パッチンをし帰って行った。
ここはどこか町はずれの黒い屋敷。さっきの少年、藍がいた。
「ふふふっ・・・。くっ、くっ、はぁーはっはっはっ!!見たか、さばきっ!あいつらの間抜けな顔っ!あーっはははははははっっ!!・・・。さぁっ!さばき!次の仕事に入ろうじゃないかっ!あいつらと遊ぶのはそのあとだっ!!待ってろよっ!神鳳 涼っ!最塔 絢っ!あーっはっはっはっはっはっ!!」
死の戦慄が流れる。
感想を書いてくれたらうれしいのですっ!!






