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異世界転生は苦労がいっぱい 〜いきなり高貴な人の面倒ごとに巻き込まれたけど、仲間と一緒に難題を解決します〜  作者: 藤なごみ


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第八十一話 おばちゃんの情報収集能力

 さて、俺達はワース商会の監視も行わないといけない。

 しかし、俺とビアンカ殿下以外は手伝いが忙しすぎて、作業に専念している状況だ。

 なので、俺とビアンカ殿下がレジ打ちの合間を見て、道を挟んで向かいのワース商会を監視する事になった。


「お、ワース商会に荷馬車が到着したな」

「うむ、こう見ると普通の荷馬車じゃな」


 丁度ワース商会の店先に荷馬車が到着したが、どこからどう見ても普通の荷馬車だった。

 すると、たまたま会計にきたおばさんが、俺達に貴重な情報を教えてくれた。


「ああ、あの最近できた商会ね。日中も荷物を運んでいるけど、たまに夜間にも荷物を運んでいるのよ」

「そうそう、確か街の外れにある建物から運んでいるわね。私も見た事があるのよ」

「何だか怪しい連中が運んでいたわね。近寄りがたい雰囲気だったわ」


 おおう、急に会計の前でおばさんによる井戸端会議が始まってしまった。

 しかし、かなり良い情報が得られたぞ。

 どうもワース商会は、バスク子爵領に二箇所拠点を持っているようだ。

 

「ビアンカ殿下、おばちゃんの話は確認する必要がありそうですね」

「うむ。主婦の噂を集める能力というのは、物凄い物じゃな」


 昼食時にビアンカ殿下と話をしているけど、この世界でもおばちゃんの噂話ってすごいな。

 ちょっとした事でも、あっという間に情報を集めてしまうなんて。


「なら、午後はその辺を探ってみるね」

「私達にかかれば、何だって分かるよ!」


 俺とビアンカ殿下の話を聞いたホワイトとタラちゃんとフランソワは、目標が定まったので集中的にワース商会を捜索するという。

 因みに午前中ワース商会に届いた荷物は、普通の荷物だったという。

 となると、もしかしたら街外れにあるという拠点が、ワース商会の本拠地なのかもしれない。

 テリー様と連携して、拠点を突き止めないといけないな。

 という事で、俺達は午後も引き続き手伝いを続けます。


「すまんのう。小さい嬢ちゃんに荷物運びをさせるとは」

「ふふふ、シロは力持ちだから全く問題ないのだ!」

「ミケも力持ちだから、もっと荷物を運べるよ」


 更に他の店舗から荷物運びのお手伝いのヘルプが入ったので、シロとミケとエステル殿下は嬉々として荷物運びを行なっていた。


「うーん、今日はよく動いているな。夕食が美味しく食べられそうだ」


 エステル殿下の欲望は置いておくにしろ、シロとミケとエステル殿下はよく動いているな。


「リン様は接客もお上手ですわね。文武両道なのに接客まで凄いとは凄いですね」

「いえいえ、私なんて上手くできなくて。マリリの真似をしていますわ」


 バスク子爵家令嬢であるリンさんが接客をしているのにお客はびっくりしていたが、その内にお互い朗らかに話をしていた。

 リンさんは、領民に慕われているんだな。


「毎度ありがとうございます」


 そしてリンさんという看板娘に呼び寄せられたのか、お客が次から次へと押し寄せている。

 レジ打ちもとても忙しくて、俺とビアンカ殿下も大忙しだ。

 因みにチラチラとワース商会の様子を見るけど、変わった所は特にない。

 という事は、やはりワース商会の本拠地は街外れにあるという所なのだろう。

 こうして、俺達は夕方まで手伝いで大忙しだった。

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