第二百七話 オークの大群を撃破
ダインを倒したエステル殿下たちは、シロとミケとともにオークの大群を倒し始めた。
しかし、ただでさえ狭い玄関ホールに大量のオークが現れているので、本当に倒すのが面倒くさい。
しかも、屋敷の庭にもたくさんのオークが現れているので、コイツラも倒さないと怪しい反応の捜索ができない。
ガキン、ガキン!
「くそ、物量で押されると本当に面倒くさい」
「ははは、まだまだ魔物を出現させることは出来るぞ」
「させるか!」
俺は、とにかくビルゴを自由にさせない戦略を取っていた。
ビルゴの剣技は意外と高く、手数で勝負している俺の剣を上手く受け流していた。
時折ビルゴが鋭い剣撃を放つが、回避能力だけはピカイチの俺なので全て回避できる。
つまり、俺とビルゴは守備能力が高い分攻め手に欠けていた。
キン、ガキン!
「はあああ!」
「……」
アルス殿下とランドルフ伯爵は、相変わらず激しい剣撃を繰り広げていた。
お互い細かい傷は出来ているが、致命傷を負うことはない。
はっきり言って、アルス殿下とランドルフ伯爵の剣を見てしまうと、俺とビルゴの剣撃なんぞ児戯みたいなレベルだ。
シュイン、ドカン、ドカン!
「……」
「二人を相手にして互角以上とは……これは凄いのう」
ランドルフ伯爵夫人も、相変わらずビアンカ殿下とマリリさんと激しい魔法戦を繰り広げていた。
お互いの間で放たれた複数の魔法が相殺されるごとに、眩しい光が周囲を照らしていた。
火系や水系の魔法は放たれていないので、屋敷の中が大惨事になるということはない。
ザシュ、ザシュ!
「「「ブヒャー」」」
「「えいえーい!」」
そして、次に進展を見せたのがシロとミケによるオーク討伐だった。
開いている玄関のドアから庭にいるオークが侵入してくるが、それでもエステル殿下たち三人が加わったので玄関ホールにいるオークは駆逐できた。
「シロちゃん、ミケちゃん、屋敷の中の捜索を始めて! 私たちがオークを食い止めるわ」
「「りょーかい!」
タタタタッ!
リンさんがシロとミケに指示を出し、指示を受けた二人は素早く屋敷の中を調べ始めた。
その間、特にエステル殿下が玄関から屋敷の中に入ってくるオークの大群を駆逐していた。
時折エステル殿下が「お肉がたくさんだ!」と叫んでいたけど、まんまシロとミケがオークと対峙している時と同じ反応だった。
そして、シロとミケが屋敷内を調べ始めて十分後、一気に事態が動くことになった。
「屋敷の中に、怪しいのはなかったよ!」
「あっても、問題ないものだったよ!」
「なっ!」
シロとミケが二階から大声で僕たちに報告した瞬間、何故かビルゴが驚愕の声を上げた。
あの、流石の俺もそんな分かりやすい反応をするとは思わなかった。
「オークは全部倒したよ!」
「よし、外に誘導するぞ!」
タイミングよくエステル殿下たちがオークを駆逐したので、アルス殿下が俺たちに指示を出した。
まさに、ここから第二回戦と言えよう。
俺たちも気合を入れ直さないと。




