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異世界転生は苦労がいっぱい 〜いきなり高貴な人の面倒ごとに巻き込まれたけど、仲間と一緒に難題を解決します〜  作者: 藤なごみ


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第十八話 大満足の夕食

「「おお、美味しそう!」」


 夕食の時間になったので、俺達は侍従の案内で食堂に向かった。

 食堂のテーブルには美味しそうな料理が並んでいて、シロとミケはとても興奮している。


「今日は助けて頂いたお礼も込めて、料理に力を入れました。どうぞ、席に座って下さい」

「「はーい」」


 バルガス公爵様から着席を促されたので、俺達は席に座った。

 すると、バルガス公爵様が立ち上がって話をし始めた。


「サトー殿、今日は我々を助けて頂き本当にありがとう。サトー殿が駆けつけてくれなければ、ゴブリンの襲撃の後に起きたオークの襲撃を防ぐ事は出来なかっただろう」

「うむ、冷静に考えて確かにオークの襲撃を防ぐのは難しいじゃろう。公爵と妾が前線に出ればオークを倒せたかもしれんが、騎士に死者が出たのは避けられないじゃろうな」


 バルガス公爵様に続いて、ビアンカ王女殿下も話を続けていた。

 確かにゴブリンと戦い終わった時点で、護衛の騎士は息があがっていた。

 オークとの連戦は、護衛の騎士は体力的にかなり厳しかっただろう。


「皆様が無事なら、我々が駆けつけた甲斐がありました。どの道、倒さなければならない相手でしたので」

「「皆、無事で良かったね」」


 シロとミケが笑顔で話をしている内容が結論だろう。

 皆無事で何よりで、ここで終わりにしよう。


「後、サトー殿には公式の場では無いので、呼び方なども含めてもっと気楽に話をして欲しい」

「うむ。妾にも、もっと気楽に接するが良い」

「では、バルガス様とビアンカ殿下と呼ばせて頂きます」

「バルガス様とビアンカお姉ちゃん!」

「ビアンカお姉ちゃんの方が、シロとミケより生まれが早いの」

「サトーはまだ固いのう。まあ、おいおいという事にしておこう」


 俺はシロとミケの様に、いきなり偉い人の呼び方を変えるのは無理です。

 話はこの辺にして、食事が冷めない内に食べましょう。


「テーブルマナーは気にしなくて良い。しかし、サトー殿はテーブルマナーができておりますな」

「いえ、皆様の見様見真似です」


 高校の修学旅行で、何故かテーブルマナーを勉強した成果が出ていた。

 こういった事は、意外と忘れていないものだな。


「はぐはぐはく」

「美味しいよ!」

「そう、それは良かったわ」


 シロとミケは、お肉を頬張っていて大満足だ。

 美味しそうにお肉を食べるシロとミケを見て、マリー様も思わず笑顔になっている。


「スライムも、もそもそと食べていて何だか可愛いね」

「「本当だ!」」


 バルガス様は、わざわざスライム達にも食事を出してくれた。

 出された野菜に集まって食べていて、リリー様もスライムも食べ方に魅入っていた。

 

「「ご馳走さま!」」

「はい、満足して貰えて良かったです」


 そして俺もシロもミケもスライム達も、大満足で夕食終える事ができた。

 まさか、異世界転生一日目でこんなに美味しい料理を食べる事ができるとは思わなかったぞ。


「では、明日は朝食後に冒険者ギルドに向かうぞ」

「はい、寝坊しない様に気をつけます」

「「おやすみ」」


 ビアンカ殿下から明日の予定を聞いて、俺達は部屋に戻ります。


「ふわあ、何だか眠くなっちゃった」

「もうねむねむだよ」


 シロとミケは、ベッドに潜り込むと直ぐにあくびをしていた。

 今日一日、色々とあったから疲れたんだろうな。


「じゃあ、もうそろそろ寝るか」

「「はーい」」


 俺も部屋の明かりを消してベッドに潜り込むと、俺の両サイドにシロとミケがくっついてきた。

 スライム達も、枕元に集まってきて大人しくしている。

 異世界に来て一日目。

 野営も覚悟していたけど、まさか貴族の屋敷に泊まる事ができるとは思わなかった。

 この世界も何があるか分からないと思いつつ、俺も眠りについたのだった。

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