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異世界転生は苦労がいっぱい 〜いきなり高貴な人の面倒ごとに巻き込まれたけど、仲間と一緒に難題を解決します〜  作者: 藤なごみ


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第百三十六話 王都の冒険者ギルドに行こう

 色々起きた屋敷を巡るトラブルも落ち着き、学園の新学期まで一週間になりました。

 折角だというので、久々の冒険者活動をする為に皆で王都の冒険者ギルドに向かいます。

 メンバーは、うちのメンツとリンさん達にエステル殿下とビアンカ殿下です。


「あうあう」

「ははは、サトーは子連れ冒険者か。中々じゃのう」

「しょうがないんですよ。ずっとくっついて離れてくれないんですよ」


 何故かコタローが俺からくっついて離れないので、仕方なく冒険者活動に連れていくことに。

 この分だと、薬草採取などの簡単な物しかできないなあ。

 シロとミケだけでなくフェアとレイアもいるので、ビアンカ殿下のいう通りまさしく子連れ冒険者です。

 そして気になる事が。


「エステル殿下、ビアンカ殿下、護衛を連れていなくて良いのですか?」

「大丈夫だよ。皆いるし」

「今日はサトー達が妾達の護衛じゃ。バルガス公爵領やバスク子爵領と同じ事じゃよ」

「そ、そうですか」


 ここ数か月一緒にいたので、二人からも特に問題ないと言われてしまった。

 本当に護衛なしで良いのかと思いつつ、僕達は冒険者ギルドに到着です。

 因みに、道案内はビアンカ殿下がしてくれました。


「「「「おお、人がいっぱいいるよ」」」」

「あうー」

「そりゃ王都は人口が多い。冒険者も沢山いるのじゃよ」


 王都の冒険者ギルドはとても大きく、沢山の冒険者が依頼の受付をしています。

 多くの冒険者がいるので、シロ達もびっくりしながら辺りをきょろきょろと見回しています。

 まあ、僕達は薬草採取なので依頼票は見ないけどね。

 今度じっくりと見てみよう。

 そんな事を考えていると、僕達にちょっかいを出してくる冒険者が。


「なんだなんだ、子連れの冒険者かよ。邪魔くせえなあ」

「ガキは帰って、ママのおっぱいでも飲んでな」

「おお、ねえちゃんは美人だな。俺達と一緒にやらねえか?」

「お前がやりたいのは夜の方だろうが。ガハハハハ」


 うーん、絵にかいたような馬鹿な冒険者だな。

 相手にするだけ無駄な感じもするぞ。

 というか、こいつら酔っぱらっているぞ。

 そんな俺の気持ちとは裏腹に、シロ達と従魔達は大激怒しています。

 心なしか、他の女性陣も殺気が増大している様な気がしますよ。


「そんな事は言っちゃダメなんだよ」

「馬鹿にしちゃダメなんだよ」

「「そうだよ」」

「がはは。中々な事をいうな、嬢ちゃんよ」

「そうだな、ハハハ」


 シロとミケが暴言を吐いた冒険者に注意するけど、冒険者は全く意に返していないようだ。

 周りの冒険者も、僕達と酔っぱらい冒険者との成り行きを見守っています。

 そんな僕達の事に、誰かが気がついた様だ。


「おい、確か公爵領と子爵領の事件を解決した冒険者って、獣人連れの冒険者じゃなかったか?」

「ああ、多くのスライムと妖精を連れているって事だぞ」

「子爵家令嬢と王族と行動を共にしているって事だったぞ」

「なんでも、多くの功績をあげたから貴族になったって聞いたぞ」

「そういえば、前に小さな王族が冒険者ギルドに来ていたのを見たことがあるぞ」

「という事は、あの馬鹿は王族と貴族に喧嘩を売ったわけか」


 周囲の冒険者は何となく僕達の事に気が付いた様で、ざわざわとざわめきが起こっています。

 しかし、酔っ払い冒険者はこのざわめきに気が付いていないようだ。

 そして俺は、受付のお姉さんに確認します。

 というか、受付のお姉さんも酔っ払い冒険者の行動に怒り心頭の様だ。


「お姉さん、あの冒険者を拘束しても良いですか?」

「ええ、お願いします。ギルド内の秩序を乱すおバカさんには、たっぷりとお仕置きをしないとね」


 激怒モードの受付のお姉さんの了解も得たので、僕はタラちゃんにお願いします。


「タラちゃん、このバカを捕縛して。ついでだから、あんこにはバカを眠らせて貰おう」

「フランソワも捕縛するのじゃ」

「「はーい」」


 という事で、アルケニーのタラちゃんとフランソワに、酔っ払い冒険者の捕縛をお願いします。


 しゅ、しゅ。


「な、何だこれは?」

「う、動けないぞ」


 ぴかー。


「「「「ぐー」」」」


 うん、一瞬で酔っ払いの拘束は完了です。

 ひと段落したと思ったら、受付のお姉さんが拘束された冒険者に近づいていきます。


 ずるずる。


「おお、すごいすごい」

「かっこいい」


 そして、受付のお姉さんが酔っ払いの冒険者をまとめてずるずると引っ張っていきます。

 見た目はとても小柄で細い女性なのに、力がすごいなあ。

 シロとミケも、お姉さんに賛辞を送っています。

 とりあえず、酔っ払い冒険者の件はもう大丈夫かな。

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