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異世界転生は苦労がいっぱい 〜いきなり高貴な人の面倒ごとに巻き込まれたけど、仲間と一緒に難題を解決します〜  作者: 藤なごみ


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第百十八話 第二病院での治療と新たな事件勃発

 午前中の内に怪我をした兵への治療を終えたので、病院に併設されている食堂で昼食を食べます。

 食堂は治療を受け終えた兵で大盛況で、時々俺達にもありがとうと声をかけてくれた。


「うんうん、皆元気になったね」

「うむ、兵が健康なのは軍にとって基本じゃ。これで多くの兵が軍に戻るじゃろう」


 王族姉妹コンビのエステル殿下とビアンカ殿下も、無事に治療が終わって安心していた。

 

「うーん、予定よりもだいぶ早く終わってしまったなあ。悪いが、もし魔力に余裕があるなら第二病院に向かってくれないか?」


 どうやら軍務卿は、治療に一日かかると思っていたらしい。

 俺達は魔力などを確認したけど、ちょうど昼食を食べて体力回復したので大丈夫だ。


「俺達は大丈夫です。軍も多くの兵が復帰した方が良いでしょう」

「おお、それは助かる。では、悪いがこのあと第二病院へ向かってくれ」


 という事で、俺達は昼食を食べ終えたら馬車に乗って第二病院へ出発です。


「皆様、お忙しい中おいで頂きありがとうございます。皆様のお仲間も、ちょうど来ております」

「「「仲間?」」」


 第二病院に着くと、出迎えの兵が俺達を案内してくれた。

 でも仲間って誰なのか皆も良く分からないので、その仲間がいる病院の食堂に向かう事に。


「あ、お兄ちゃんだ!」

「やっほー!」

「シロとミケ? 何でここに?」

「ご飯を食べているんだよ」

「いつもこの病院でご飯を食べているの」


 食堂にいたのは、シロとミケ達巡回部隊だった。

 そっか、巡回の昼食をこの病院で食べていたのか。

 オリガさんに巡回部隊と思わしき兵の姿もあるので、本当にそうなのだろう。


「お兄ちゃんはどうして病院にいるの?」

「最初の病院の治療が終わったから、この病院の治療を行うんだよ」

「そうなんだ!」

「でも、昨日もリーフとホワイトとおもちちゃんが空いている時間に治療していたよ」

「へっ?」


 シロとミケが驚きの事実を教えてくれた。

 思わずリーフ達に振り返ると、うーんと考え込んでいた。


「うーんと、ご飯食べたら少しの間治療していたよ」

「マジですか」


 となると、最初の病院よりも患者数は少ないのだろう。

 巡回部隊の食事を邪魔しちゃいけないので、俺達は早速治療を始める事にした。


「お兄ちゃん、ガンバー!」

「頑張って」

「お前らも怪我するなよ」


 食堂にいる面々に挨拶してから、俺達は病室に向かった。


「うーん、確かにさっきの病院よりも患者数が少ないなあ」

「これなら、一時間あれば治療を終える事ができますね」


 ヘレーネさんと話をするけど、第二病院は主に軽傷者の数が少ない。

 重傷者はそこそこいるけどさっきの病院よりも少ないので、これなら大した時間もかけずに治療する事ができる。

 実際にヘレーネさんの予想通り、一時間もかからずに全ての治療を終える事ができた。


「「「もぐもぐもぐもぐ」」」


 俺達は、兵の治療を終えて再び食堂に戻ってきました。

 少し早いけどおやつを出してくれたので、フェアとレイアにリーフとホワイトとおもちがおやつに夢中になっています。


「ヘレーネさん、王都にある軍の病院はこの二つですか?」

「はい。ですので、取り急ぎは全ての対応が終りました。民間の病院に通院している兵もおります」

「流石にそこまでは出来ないね。民間の病院は、またの機会ですね」

「そうですね」


 少し甘めの紅茶を飲みながら、ヘレーネさんに軍の病院について話を聞いた。

 となると、今日の俺達の仕事は終わった訳だ。


「よし、今なら王城のおやつの時間に間に合う!」

「お姉様、流石にそれはないぞ」

「申し訳ないですが、本日はお二人の分は用意されていないとの事です」

「えー!」


 そして更におやつを食べようと企んだエステル殿下であったが、あえなくビアンカ殿下とフローレンスさんによって撃沈された。

 凹むエステル殿下に、ショコラも声をかけなかった。


「じゃあ、これで終わりですね。おや、誰が食堂にやってきましたね」

「なんだろう、焦っているぞ」


 リンさんとこの後について話しをしようと思ったら、慌てた様子の兵が食堂に入ってきた。

 何だろうと思ったら、エステル殿下とビアンカ殿下に報告を始めていた。


「エステル殿下、ビアンカ殿下、王都の巡回部隊と犯罪集団とで戦闘が発生し市民にも怪我人が出ました。現場より、回復魔法を使える人を派遣する様にと指示がありました」

「え? もしかしてシロちゃん達のいる巡回部隊の事?」

「左様で御座います」

「サトー、すぐに行くぞ。巡回部隊もそうだが、市民にも怪我人が出ているとなると放ってはおけぬ」

「はい、直ぐに行きましょう」


 急展開となったが、怪我人が出ているとなると直ぐに行かなくてはならない。

 俺達は、迎えに来た騎馬隊と共に馬車に乗って現場へ急行することになった。

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