第百話 みんなでお風呂タイム
用事が済んだので、フローラ様は王城に帰るという。
勿論、エステル殿下とビアンカ殿下も一緒に帰ります。
エステル殿下は燃え尽きた様な表情になっているが、自業自得なので誰も声をかけなかった。
「それでは、また明日王城でね」
「はい、お帰りの際お気をつけ下さい」
「「「「バイバーイ」」」」
屋敷の玄関で、俺達は豪華な馬車に乗り込んだ一行を見送った。
間違いなくエステル殿下は、王城に帰ったらレポートを書き終えるまで部屋に缶詰になるんだろうな。
「さて。では、皆さんの部屋をご案内しますね。この様子ですと、一つの部屋が良さそうですね」
「「「「一緒が良い!」」」」
リンさんが俺達に宿泊する部屋について話をすると、シロ達が元気よく声をあげていた。
まあ、俺もそうなると思っていたけどね。
因みにオリガさんとマリリさんは、屋敷の中に専用の部屋があるそうです。
俺達はリンさんと侍従の案内で玄関から再び屋敷の中に入って、屋敷の奥に案内されました。
「こちらの部屋になります」
「「「「おー!」」」」
案内された客室は、大きめのベッドがある部屋だった。
このベッドなら、全員が一度に寝るのも余裕だ。
「リンさん、わざわざ要望を聞いて頂き有難うございます」
「いえいえ。このくらいなら、全く問題ありませんわ」
「「「「「「ふかふかだー!」」」」」」
俺がリンさんにお礼をしている間、シロ達に加えてリーフとタラちゃんとスライム軍団もベッドにダイブしていた。
流石は貴族の屋敷の調度品って感じだ。
「では、間も無く夕食になるかと思いますが、それまでゆっくりして下さい」
「「「「「「はーい」」」」
リンさんに向かって、ベッド上で元気よくシロ達が返事をしていた。
リンさんが部屋を出た所で、俺は部屋の中を確認した。
「お、お風呂もついているな。夕食前に風呂に入るか?」
「「「「「「入る!」」」」」」
風呂も併設されていたので、ぱぱっとお風呂に入る事にした。
凄いな、お風呂にも魔導具が付いていて自動でお湯が出てきた。
お風呂の準備をしていると、既にシロ達は素っ裸になっていた。
まだまだ服を脱ぐのは早いですよ。
そんな事を思って行ったら、シロ達がまだお湯が張られている最中の湯船に入って行った。
勿論、スラちゃん軍団も湯船に突入していきます。
「「「「「「気持ち良い!」」」」」
「お前ら、まだ早いぞ。ったく、しょうがないな」
俺は自分の服を脱いで、コタローの服を脱がせて湯船に入った。
コタローもお風呂の中に入って、とても気持ちよさそうな顔をしていた。
全員の体もよく洗って、俺も体を洗っていく。
「「「「「「「ふー」」」」」」」
生活魔法でも体は綺麗になるけど、やっぱりお風呂に入って温まるのは良いよね。
コタローを含む子ども達は、俺に寄りかかって気持ちよさそうにしています。
リーフとタラちゃんは、ぷかぷかとお湯に浮かんでいるスライム軍団の上に乗っかっています。
一日半かかる旅路を一日で終えたから、自分が思っているよりも疲れているかも。
こうして、俺達はゆっくりとお風呂を堪能したのだった。




