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9話:名付け

おはようございます!

金曜日ということで、週末のために無理せず頑張りましょう!

土日は二話更新したい……!


最後に、モチベ維持のための評価とブクマを何卒!!


それでは最新話をお楽しみください!

 フェイドは魔王城がある王都デルザストから離れた場所へとやってきていた。

 周りには見渡す限り森しかなく街や村なども存在しない。この場所を選んだ理由は、フェ周辺に迷惑をかけないようにするためであった。


「この辺にしようか」


 黒銀色のドラゴンに命令して地面に降り立つ。フェイドがドラゴンを見つめると、同じように見つめ返してくる。

 意思は少なからずあるようだと判断し、簡単な質問をしてみることに。


「自分の意識はあるか?」


 フェイドの質問にドラゴンは肯定するように頷いた。

 事実、ドラゴンには意識があったが、抵抗するという意識は闇の軍勢になったことで消え去っていた。

 それは他の闇の軍勢に加わった者も同じとなる。


「名をやる。お前の名は――『ネロ』だ」


 すると、ネロと名付けたドラゴンとフェイドが光り輝いた。

 思わず目を見開いたフェイドだったが次の瞬間には、体内の魔力が持っていかれた。

 フェイドから見れば僅かな量だが、他者から見れば膨大な魔力である。


「何が起きている?」


 輝きはすぐに収まり、そこには変わらぬ姿のネロの姿があった。

 内に秘める魔力量は大きく上昇しており以前よりも強くなっていた。対してフェイドも姿は変わらないが、ネロが強くなったことで感覚的に強くなっていることを実感する。


「名付けをするとどちらも強くなるということか?」


 ネロを闇に戻し、続いてイレーナを召喚すると現れてすぐに跪いた。

 全体的に黒を基調としている服装に手に持つのは杖。顔には仮面が付いている。


「お前も意識があるのか?」


 コクリと頷いた。

 だが、イレーナからは敵意や殺意などを一切感じることはない。


「お前の名前を聞くと殺したくなる。だから別の名前をやる。そうだな……これからは『アスル』だ」


 深く頭を下げるイレーナもといアスル。同じく両者は光り輝き、収まると力を増していた。

 ネロに比べたら少なすぎる魔力消費量である。


「ふむ。検証は後でするとしよう。お前は戻れ」


 闇へと沈むようにしてアスルは消えた。

 続いてフェイドは厄災と恐れられる漆黒のドラゴンを呼び出す。現れたドラゴンは首をフェイド足元まで下げ忠誠の意思をみせる。


「お前にも名をやる。――『ニーグルム』だ」


 名前を付けると、漆黒の龍とフェイドが光に包まれる。

 そんな中、フェイドは魔力がごっそりと持っていかれる感覚があった。失った魔力は回復することが分かっているが、それでも一気に持っていかれてことに思わず笑みを浮かべてしまった。


「これまた持っていかれたな。どんな化け物になるんだか」


 闇の軍勢の中では最高戦力であるニーグルムに期待が高まる。

 程なくして光は収まり、そこには人型になったニーグルムの姿であった。フェイドは思わず目を見開いた。

 なぜ、人型なのか――と。

 驚きと同時に、フェイドはさらなる力を得たことが分かった。溢れる力を前に、思わず笑みが零れてしまう。

 力の使い方を間違えれば、すべての者を敵に回すことになると。強くなったのは良いが、他の支配者がどれほどの強さなのかが定かではなく、慎重に行動した方がよさそうだと判断した。


「敵の実力が分からない以上、下手に出ることも傲るようなことはできない、か」


 フェイドは改めて人型となったニーグルムに顔を向ける。

 黒い短髪に黒い仮面を身に着けており、高身長で筋肉質な体格をしている。衣服には黒いコートに黒いブーツ、黒い手袋をしており、静かに跪いていた。

 そして、フェイドにとって予想外のことが起きた。


「フェイド様。改めまして、ニーグルムです」


 喋ったのだ。


「お前、喋れるのか?」

「はい。名を貰ったことで、喋ることが可能になりました」

「他は喋れないのに、お前だけか?」

「はい」


 フェイドはニーグルムに聞かなければいけないことがあった。

 それは……。


「お前を殺し、闇の軍勢に加えたことは覚えているか?」

「はい。記憶はあります」

「なら、俺を殺そうとは思わないのか?」


 もし、殺す気があると言うのなら、フェイドは躊躇いなく闇の軍勢から排除するつもりでいた。危険な存在を近くに置くわけがない。

 フェイドの質問にニーグルムは静かに答えた。


「ありません。それは、闇の軍勢にされた者は、反逆の意思はなくなるからです。配下となった者は、主人に仕えることが使命とされています。我ら闇の軍勢は、フェイド様の忠実なる配下です」

「ふむ。嘘ではないな?」

「はい。それに、私はフェイド様のような強者の配下になれるのなら、これ以上の喜びはございません」

「反逆の意思がないことはわかった。それで、その口調はなんだ? いつも通りで構わないが?」


 出会った当初の一人称が『我』であったのが、今は『私』となっている。どうして変えたのか、フェイドには疑問で仕方なかった。


「フェイド様の前であのような態度は取れません。故に変えたのです」

「そうか。無理は言わない。好きな方で話せ」

「では、このままにさせていただきます」


 その後、フェイドはニーグルムから支配者について詳しく聞くことにするのだった。




最後までお読みいただきありがとうございます!


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