辛いカレー小説
カレーは小説
◇
僕はドグラマグラ太郎先生が書いた駄文に目を通した。
ドグラマグラ太郎先生は駄目だ。
より正確に定義する。
ドグラマグラ太郎先生は生きていく上で
一定の良質な狂気の摂取の必要としている
駄目な人間だ。
良質な狂気の具体例としては
例えばチェンソーマンやファイアパンチ
スナックバス江やパープル式部が挙げられるだろう。
(アプリで読めるよ)
古くはデビルマン
もっと古くはドグラマグラ
もっと古く古くはシスティーナ礼拝堂の天井画。
人間の狂気がドグラマグラ太郎先生を
ドグラマグラ太郎先生にしてくれる。
狂気を摂取するのを好むがゆえに
ドグラマグラ太郎先生が書く小説は
基本的に狂気が入り混じる。
余談だが僕は小さな頃
辛口カレーが食べれなかった。
今は自然な辛口カレーが好きだ。
辛口に特化したカレーでは駄目だ。
自然と美味しいカレーを目指した結果
結構辛いけど大人だから大丈夫だよね?
僕はそういう辛口カレーが好きだ。
辛口に特化したカレーは駄目だ。
ハバネロだの唐辛子だのはカレーへの冒涜だ。
そんなに辛いのが食べたいなら
もう唐辛子100%で食えばいいじゃないか。
タバスコを飲めばいいじゃないか。
何がカレー小説だ。
馬鹿馬鹿しい。
現実から逃避出来る刺激があればいいんだろう?
わかった。
◆
俺は辛いカレーが食べれなかった。
今は食べるよ。
甘いカレーを食うと何かな。
悪い事をしてる気分になるんだ。
子供の振りをして嘘をついている。
そんな気分になるんだ。
そんな事を聞きたいんじゃないよな。
わかってるよ。
俺は。
俺は。
本当は。
あああああ。
怖い。
言えない。
君が聞いたことがある怖い話な。
多分もう終わった話なんだ。
だから「話」になる。
俺の怖いは続いている。
関係者全員まだ生きている。
俺が死んでも終わらない。
怖い。
意識しないようにしている。
大丈夫な振りを続けている。
それでも無理だ。
解決しない。
解決しないんだ。
うああああ。
意識すると吐き気がする。
◆
僕が書ける範囲で刺激を書いてみた。
事情によりこれ以上は書けない。
彼は助けて欲しいわけじゃない。
彼が君に伝えたい事は特に無い。
無いんだけど。
強いていえば。
辛いんだって。
2020年9月16日23時47分