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第1話 押しかけ変態にご用心

 


 最近そりゃあ、めちゃめちゃ疲れてますよ。



 肉体のみならず、精神だってヘトヘトですよ。

 だって社畜ですもの。認めますよ、それは。





 …でもさ。


 さすがに、こんなアホくさい幻覚を見るほど落ちぶれちゃあいないワケよ。






 ……全裸の男が、突然私の部屋に現れるなんて幻覚を見るほどには。








 ◇ ◇ ◇ ◇




  「うっ……!?うわあああああッ!?」


 突如として私の目の前に現れたその男は、自身が全裸であることに気付き悲鳴を上げた。


 歳の頃、20くらい……だろうか。

 まだ幼さの残る顔を真っ赤にしながら、彼は大事なところを両手でガバリと隠してへたり込んだ。


 ……いや、いや。


 いやいやいや。なんなんだこれ。


 何が起こってんの?何で急に目の前に全裸の男が現れるの?


 文字通り目を白黒とさせていたら、全裸の男(面倒なので以降は【押しかけ変態】と呼ぶ事にしよう)が私をジロリと見る。


 恥ずかしさで、だろうか。押しかけ変態の目は充血して、かすかに潤んでいた。今にも泣き出しそうだ。


 押しかけ変態は、その薄い唇をふるふると震わせて呟く。


  「あんた……。誰、だよお…」




 ……あん??


 突然のあんた誰発言を受け、瞬間的に私の怒りゲージがMAXまで上昇した。私はたまらず口を開く。


  「…あんた誰、だって?お前こそ誰だよ変態。っつーかここ、私の家なんだが?家賃7万5000円を毎月滞納もせずせこせこと納めているんだが?」


 私の顔はたぶん、怒りと不愉快とで般若のごとく歪んでいただろう。口角から泡を飛ばしまくりで、我ながら醜い。


 だがしかし、押しかけ変態にお前誰呼ばわりされるいわれは無い。


  ここは名実ともに私の城なのだから、権利を主張するのは当然だ。私の好きなアニメのキャラも言っていた。物言わぬ者はすなわち、奪われるだけだ、と。


 鬼神のごとき私の顔を見てビビったのか、押しかけ変態はしょんぼりとした顔で下を向いた。

 しばらくの間の後、彼は申し訳なさそうに口を開く。


  「……な、なんか、わかんねーけど。突然、申し訳なかった…。あ、謝るよ。で、でも俺も、何が何だか分かんなくて。あ、あの…。1つ、聞きたいんだけど…」


 押しかけ変態は顔を起こし、私の目をじっと見上げる。彼の瞳に溜まった涙を見て、私は一瞬うろたえた。


 ……こいつ、昔実家で飼ってたワンコに似ている。


 というか今気付いたのだが、この押しかけ変態、頭に犬の耳的な何かが生えている。


 やばい。この男、ただの露出狂じゃない。何か別の変態的属性まで兼ね備えてやがるのか。


 私の汚物を見るような目にも臆さず、押しかけ変態は言葉を続ける。


  「ここ……。この世界は、どこなんだ?ここはなんて名前の国なんだ?」


 彼は小さく息を吸った。続く彼の言葉に、私は自分の耳を疑った。


  「俺は……。俺は、王国歴3426年のビスマルド王国からここへ来た。名前は、ポーチル。あんたの名前は…?」


 うん、うん。ちょっと待った。


 露出狂で犬耳で電波君と来ちゃあ、もうそれは数え役満でしょ。とてもじゃないけど私の手には負えない案件だわ。


 これは警察や。税金はこういう時のために払ってるんや。困った時のポリスメンや。


 私は携帯を取り出し、110、とプッシュする。


 数回のコール音の後、電話口の相手が冷静な声で私に訪ねる。


『はい、警察です。事故ですか?事件ですかーーー』


 ……その時だった。


 全てをかき消すような地鳴りのごとき低音が、私の耳をつん裂いた。




 ぐぎゅるるるるるるるるるるるるる




「うっ…!?」


 私は反射的に電話を切ってしまう。なんだ、今の音。


 音がしたと思しき方向へ目を向けると、更に顔を赤くした押しかけ変態がそこにいた。


「……う……」


 押しかけ変態は、恥ずかしそうに両手を自身の腹に添えている。先程までイチモツをガードしていた両手だ。

 一方、防御壁を無くしたイチモツはというと、両足でガッチリと挟み込まれている。


 なるほど。ようやく合点が行った。


 今の地鳴りは、こいつの腹の音か。人間の3大欲求のうち、せめて食欲くらいは満たして来い、異常性欲者よ。


 私は再度警察に通報を試みるべく、携帯を持ち直す。

 11……までプッシュしたところで、今度は微かな鼻をすする音が聞こえた。


「……うっ。ぐううっ……」


 驚いた。押しかけ変態が、泣いていた。


「……もう……俺……」


 べそべそと涙を流しながら、押しかけ変態は呟く。


「もう俺、なんなんだ…。こんなハダカで、女の人の前に出て、最低だ…。は、恥ずかしい…。腹も減ったし…。もう、嫌だよお…。」


 嫌だ、嫌だと呻きながら、押しかけ変態はとめどなく涙を流し続けている。

 その泣き顔は、ハタチよりももっと幼く見えた。


 …そうか。彼も、別に変態になりたくてなったわけじゃ無いのかも知れない。変態ゆえに職にも付けず、ひもじい思いをしているのかもしれない。


 よく分からんけど。全部想像だけど。


 押しかけ変態に対して、ほんの少しの哀れみの念が湧く。と同時に、私自身ももお腹が相当に減っていたことに気付いた。


 無理もない。この変態が私の前に姿を現したのは、ちょうど夕飯時。

 仕事から帰宅して、そろそろご飯を作ろうかという正にその瞬間だったのだ。


 私は、ふう、と息を吐く。





 まあ、いいか。何でも。


 押しかけ変態と飯を食う。そんなバカみたいな事があっても、別に良いだろう。

 どうせ今まで、バカみたいな人生を送ってきたのだから。


 私は腹をくくると、押しかけ変態の方にスタスタと歩み寄って行った。

 押しかけ変態は、びくりと身体を震わせる。


  「い、色々と変なところを見せて、申し訳ない…。い、いま、出て行くから…」

  「ご飯、食べる?」

  「……え?」


 押しかけ変態は、涙に濡れた怯えた目をしぱしぱ瞬いた。私はもう一度、彼に伝える。


  「ご飯食べようよ。お腹減っちゃった。」





 ◇ ◇ ◇ ◇



 全く自慢にならないのだが、私は昔から結構なレベルの凝り性だった。


 例えば小学生の頃。


 地元の夏祭りで、たこ焼きにジャガバタに男友達にとはしゃぎ回るクラスメイトを横目に、型抜きに没頭した。


 苦節2時間を費やし1000円の型抜きを成功させたが、屋台のおっちゃんに難癖を付けられ結局一銭も貰えなかった。

 そのショックで、翌日から4日ほど寝込んだ。


 例えば高校生の頃。


 内容的に全く同じ話を8話ぶっ続けで放送するあのアニメにハマり、ごく細かな演出の違いをノートに書き込んでひたすら分析した。

 夏休み中、それこそ延々と。


 休み明け後、私のあだ名が一時的にユーレイ(白すぎて)になった事は、今さら説明する必要も無いだろう。

 当時のノートは何度か燃やそうと思ったが、何だか勿体無くて未だ実家に置いたままだ。


 ……そんなわけだから、料理だって作るとなればちゃんと作りたいのが乙女心。


 普段は仕事帰りで面倒だからとインスタント物で済ませているのだが、金曜くらいは自炊をするのも悪く無い。


 誰とも喋らず、ひたすら食材とだけ真剣に向き合えば良い作業は、なかなか良い気晴らしになる。


 冷蔵庫からひき肉を取り出し、胡麻油を引いたフライパンに投入する。

 このひき肉は、なるべく細かく、焦げる寸前まで香ばしく炒めると美味しくなる。


  「……あ、あのさ……。あんた、何やってるの…?」


 ちゃかちゃかと調理を進める私の背後から、押しかけ変態が声をかける。


 全裸のままは流石に目に毒だったので、適当に私の服をお下がりのシャツを着せてやった。


 mother fuckerとかbad boyだとか、適当すぎるかつ物騒な英語が書いてあるヨレヨレのシャツ。

 中学の時に2000円くらいで買ったものだけど、未だに寝間着としてなかなか良い仕事をしてくれている。


  「なに?押しかけ変態。私今ご飯作ってるんだから、ちょっと黙っててくんない?気が散るから」


  「……う……。ごめん……。」


 押しかけ変態は、申し訳なさそうに口をつぐむ。


 私は、変態の言動をシャットアウト出来た自分を少し誇らしく思いながら、フライパンの火を止める。

 先程炒めたひき肉に、豆板醤と甜麺醤と刻みニンニクを投入し、よく混ぜる。


 再びごく弱火で火を入れると、香ばしい肉と調味料とニンニクの匂いが、三位一体となって部屋に充満した。


 背後から、ごくり、と唾を飲み込む音がする。


  「……やばい……。すっげえ、良い匂い…」


 押しかけ変態は、鼻をヒクヒクとさせながら今にも昇天しそうな声で呟いた。


 変態の昇天しそうな声というのは字面的に物騒な気もしたが、まあ褒められて嫌な気はしないので放って置く。


 5分ほど弱火でじっくり火を通したら、鶏がらスープの素とお湯を一気にフライパンに投入する。


 豆腐とネギを入れてしばらくグツグツと煮込んだら、火を止める。水溶き片栗粉を満遍なく混ぜたら、再び着火しとろみがつくまで火を通す。


「……よし。」


 思わず独りごちた。完璧だ。トロミといい香りといい、完璧な麻婆豆腐がそこにあった。


 私は振り向くと、押しかけ変態に声をかける。


「おい、押しかけ変態。ぼーっと見てないで皿を出すんだ」


 押しかけ変態は恍惚とした表情を浮かべ鼻をヒクヒクさせていたが、私の言葉で我に返ったようだ。


「あ、えっと…皿?わ、わかったよ。この白い皿で良いか?」


 そう言うと押しかけ変態は、サラダ用の平べったい白皿を棚から出す。


「阿呆。その皿に麻婆入れたら溢れるわい。底の深い中華っぽい皿あるでしょ?それ2枚取って。」


「ちゅ、チューカってなんだ?底の深い皿……これか?というか、今なんて言った?皿を、2枚…?」


 押しかけ変態は、私が発した思いがけぬ言葉に面食らったようだ。


「2枚に決まってんでしょ。あんたまさか、私と同じ皿から麻婆を食べたいわけ?あんたの変態要素は現時点で既に大渋滞してるんだから、これ以上は増やさないで。分かったらさっさと皿を用意して。」


 私が吐いた辛辣な言葉とは相反して、押しかけ変態はその顔をぱあっと明るくさせる。


「い、良いのか!?その美味そうなもの、俺にも食べさせてくれるのか!?ありがとう…ありがとう…!あんたは命の恩人だ!!ぜひ…ぜひ、名前を教えてくれ!!」


 そこまで一息で言うと、押しかけ変態は私に向かってすごい勢いで突進してきた。流石に少しの恐怖を感じた私は、闘牛士の如くサッと身を翻す。


 突進してきた牛は、コンロに下腹部を勢いよく打ち付けて、悶絶している。


「んぎ……!!」


 痛みでゴロゴロと転がりながら、押しかけ変態は絞り出すように呟く。


「…なま、え…。おんじん…なまえ、を…!」


 私は思わず、少しだけ顔を緩めた。


 この変態。変態である事は疑いようの無い事実だが、どうやら悪い変態では無さそうだ。


「田辺だよ。」


 私は彼へ手を差し伸べる。


「田辺セナだ。よろしく、ポーチル」





 ◇ ◇ ◇ ◇



「うっ………うまあああああああ!?」


 私の特製麻婆を口に含むと、押しかけ変態改めポーチルはそう絶叫した。


  「これ、うまっ…!!あ、熱っ!?か、辛っ!?でも……うまああああ」


 ハフハフ言いながら、麻婆とご飯を代わる代わる口へ運ぶポーチル。

 焦りすぎて、口の周りをひき肉で汚している。


 あまり褒められるマナーでは無いが、まあ美味いと言われて嫌な気はしなかった。


  「なあ、セナ!!これめちゃめちゃ美味いんだけど…!!こんな美味いもん、おれ生まれて初めてだよ!セナはすげえよ!もしかして、魔法使いなのか!?」


 興奮した様子のポーチルが、ところどころつっかえながら私に話し掛ける。

 先ほどまで涙で潤んでいた目は、今や興味津々と言う感じでキラキラ輝いている。


  「…魔法使いとか、そんなんじゃ無いし。普通にレシピ通りに麻婆作っただけだから。つーか、聞いて良い?あんた、どうやって我が家に入って来たわけ?鍵も全部ちゃんと掛けてあったのにさ」


 私は、スプーンの中に麻婆とご飯を半々ずつ器用にすくいながら聞く。

 こうやって、スプーンの中に綺麗なプチ麻婆丼を作る事に、私はえも言われぬ満足感を覚える。


  「……どうやって、って…。それが、俺にも全然分からなくて。ほんの少し前まで俺、ジャミ帝国の兵士達と戦ってたんだよ。剣でさあ、バチバチ〜ってやり合ってたんだ。それが、気付いたら、ここに飛ばされてて…」


  「た、戦ってた?」


 平和ボケした私にとっては、あまりにも現実味が無さすぎる話だ。


  「う、うん。俺の世界では、ビスマルド王国とジャミ帝国ってのが戦争してて。俺はビスマルド王国の兵士だったんだ。それで、さっきまで戦場に居たんだよ。でも気付いたら、俺、ここに居たんだ。えーと、ここは…」


  「日本よ。西暦2019年の日本。あんたの言うナンチャラ王国とナンチャラ帝国ってのは、この世界には存在しない。」


  「……そ、そんな……」


 ポーチルはがくりと肩を落とす。演技……ではなさそうだ。


 精神錯乱って感じでも無い。ちなみに先ほどどさくさに紛れて彼の耳を引っ張ってみたが、疑いようも無くそれは本当の耳だった。


 …ここからは私の推論でしか無いけれど、恐らく彼は何らかの形で異世界からここ日本に飛ばされて来てしまったのだろう。

 飛ばされた先がこの現代日本というのは、彼にとって良いんだか悪いんだか分からんけど。


「お、おれ……。これから、どうしたら良いんだろう…」


 ポーチルは再びその顔を歪めた。


「このニホンって国で、生きて行くしか無いのかな…。何も分からない、この国で。どうやってここに来たのかも分からないし、戻る方法も分からない…。俺、これから、どうしたら良いんだろう…」


 拳をぎゅ、と握りしめて、ポーチルは考え込むように下を向いた。


 …そうか。


 こいつはどうやら、押しかけ変態なんかじゃ無さそうだ。知らぬ間に異世界へと飛ばされてしまった、気の毒な1人の青年だったのだ。


  「…あんた、故郷に残して来た人とかは居ないの?」


 ポーチルの悲痛な顔を見て、私は思わず聞いてしまう。


  「……いない、かな。父さんと母さんは、この戦争中に死んじゃった。恋人とかも、今まで居たことねーし…。はは、なんだあ。そう考えると俺、別にビスマルド王国に戻る意味も、ねーかも」


 そう言うと、ポーチルは切なげに笑った。


 私の胸に、彼への同情の念が湧く。実家で飼っていたワンコの顔がフラッシュバックする。


 そういえば、あの子も道端に捨てられていた。1人きりで、雨に濡れて。それを私が拾って来たんだった。


 母さんにはめちゃめちゃ怒られたけど、私は一歩も引かなかった。結局そのワンコは、老衰するまでずっと私と一緒にいたっけ。


 ……変わらないな。


 私は1人、ふふ、と微笑む。そして、出来る限りの優しい声でポーチルへ伝えた。


  「……あんた、しばらくの間、ここに居てもいいよ。」


  「……えっ!?」


 ポーチルの耳がピクピクっと動く。蒼白だった顔に、ぽっと赤みがさした。


  「な、なんでっ…!?なんでセナは、そんなに俺に良くしてくれるの?おれ、セナの家に勝手に現れて…そんで、こんな……迷惑ばっかりかけてんのに…。」


  「まあ、こっちの世界であんたの職が見つかるまではね。もちろん、タダでって言うほどお人好しじゃ無いけど。掃除洗濯はして欲しいし、あと仕事から帰ったら肩揉んで欲しいし、あと…」


  「する!!!!!するよもちろん!!!何でもする!!セナが望むことは、何でも!!あああああ…セナあああああ」


 ポーチルはそう絶叫すると、私にガバリと飛びついて来た。言うまでも無く、私は彼の頭を押さえつけ、すんでの所で抱きつき攻撃を防いだ。


「ふぐ…!せ、セナ…。ありがとう……ありがとううううう」


 今日1番レベルで号泣するポーチル。


 うん。悪いやつじゃない。しばらくは、置いてやっても良いのかも知れない。


 ……それに、だ。


 異世界から来た人間(?)なんてのを側に置いておけば、もしかしたら私にだって、いつかチャンスが訪れるかも知れないから。


 ……このクソみたいな世界から抜け出すチャンスが、いつか。


  「ほら、ポチ!お手!」


 私は自身の手のひらをポーチルに向かって差し出す。


  「ぽ、ぽち!?おれの名前、ポーチルなんだけど。ポチって、俺のこと?」


 私は今日1番の笑顔を彼に向ける。


「気にするな。あだ名ってヤツだよ。よろしく、ポチ。」





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