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MP0(ゼロ)の邪神さま!!  作者: カノン♭
【第三章】忍び寄る影
23/24

06【ダガーと呪文】

突然現れたその男は、欠点という欠点を

全て排除したような完璧な顔に、

超極悪人みたいな笑顔をピッタリと貼り付けて

その怪物を見つめていた。


「ニャル...!」


人間とは自分勝手なもので、さっきまで

あんなに悪態をついていたというのに、いざ

自分より遥かに力のあるものを見ると頼らずには

居られなくなってしまう。

愛結華(あゆか)はホッとしたような息をこぼし、

相手の名前を呼んだ。


「あ?」


ニャルラトホテプは、ずっと目の前の化物しか

見ていなかった為か、今の今まで、そこに

人間がいる事など気にも止めなかったようだ。

初めてその存在に気づいた神は、後ろを振り向いた。


「おおー、アユ...」


ヒュンッ!!!


ニャルラトホテプが、人間に気付くよりも早く、

何かが風を切る音がお互いに聞こえた。

それが何を意味するか分かるより早く、愛結華(あゆか)

体に激痛が走った。


「___え?」


そんな間抜けな声が、彼女の口から零れるや否や、

それは激痛の叫び声に変わった。


「あああぁぁぁあ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛ぁ゛!!????」


体中からミシミシという嫌な音が聞こえる。

このまま力を加えられたら、体の骨という骨が

全て折られる!!!痛い!痛い痛い痛い痛い!!!!!


あまりの痛みに涙の膜が張った視界。

そこで見たのは、360度全てに生えた無数の

鋭い牙。そしてその奥は、何も無い黒__。


(やだ、私...っ化物に食べられる......っ!!!)


痛みのあまり、声も出ない私は、ただ音の無い

叫び声をあげるしかなくて......。


「やめな」


__ピタリ。


近づく無数の牙は、私を飲み込む一歩手前で止まった。


「お前のメシはアッチだ、小者はほっとけ」


『ほっとけ』その単語に化物は従順に、私の

拘束を解くと、突然私は締め付けから解放され、

文字通り、放られた。


「っっった!!!!」


雑にトンネルに投げられた私は、当然上手く

受け身なんか取れなくて、無様に地面に転がった。


「っかは...っ!!うぅ...体が、体が......いた、い...!!!」


「アユカ、下手に動くな。すぐに治してやる。

...事が済んでからなっ!」


「は、あ...っ!?早く、治しなさ、いよお!!」


ニャルラトホテプは愛結華(あゆか)を一瞥した後、

懐からいつぞやのダガーナイフを取り出し、


「お前ら、無貌の神ニャルラトホテプ様の

魔力になる為に死ぬ事、光栄に思えよ...!!!」


深い深い紫の瞳に埋められた瞳孔を、

有り得ないほど開き、何か複雑な紋章を素早く

描いたかと思うと、彼のであり、彼ではない、

不気味な声色で叫び声を上げた。


「【精神力吸引】の呪文!!!!!!」


※時間が無いため、後書きは今回は省略させていただきます\(^o^)/

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