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04

Climax Phase


 ボロボロにされていくUGN支部。

現在使える戦力は―――――――三人。

薫は溜め息をつきたいのを抑えて、部下に指示を出す。


GM: 他の非戦闘要員達は、いろいろなものを退避させることに専念している。

薫: ん。問題なし! では……。ここを突破されたら、我々の完全敗北だ。少なくとも、二分間はもたせよう。

あざみ: はぁーい。

由奈: (こくりと頷く)

薫: その間にもしかしたら何らかの奇跡が起こり、戦局がひっくり返るかもしれん。

由奈: ……らしくありませんね、支部長。

薫: 皆。何があっても死ぬな。いいか? これは撤退戦だ。

GM: では、そこまで言ったところで千葉大河が現れる。「戦場司令官もなかなかサマになっているじゃないか。」

薫: 大河……。お前は、犯罪とは何か? と言っていたな。

GM: 「ああ、そんなことも言ったな。」

薫: 『人が作った法を犯すもの』ということだ。

GM: 「ふっ。了解している。……私達はもう、人ではないからな。新しい秩序が必要だ。何故、人の檻の中で生き続けなければならんのだ? オーヴァードがどれだけ増えていると思っている!? ……酷い有様だ。世界中、何処へ行っても。……UGNはあたらしい秩序を作ろうとはせん! ならばFHの中からそれをすればいい。」

薫: まあ、お前はそう考えていると思ったよ。だが、私はじっくり見守っていきたかった。……人とオーヴァード、果たして共存ができるのか。

GM: 「それは……20年の間にどれだけ繰り返されてきた問いだろうか。」

薫: ずっと考え続けなくてはいけないことだよ。人は核兵器を全て捨てられない。死刑制度を全て廃止できない。それらは全て、考え続けなければならないことだ。……お前はそれに、答えを出した。

GM: 「その通りだ。」

薫: もうその時点で、“BUG’sBUZZ”。貴様とは分かり合えん。

GM: 「全くその通りだ。」

薫: ただな、大河。我々は常に議論をし、その議論には勝敗がついていた。お互いが納得できないことでも、様々な立場に立ち、色々なことを議論してきた。つまり今はそういう場なんだろう。

GM: 「同感だ。」

薫: 私が勝ったら、私の言っていることを認めてもらうぞ?

GM: 「いいだろう。……これが、私が見てきた世界の全てだ。」というと、件のジャーム合計12体。

薫: 12体が、何分割して出てくるんですか?

GM: 3分割だね。と、そこに「お待たせ!」と凄く晴れやかな声で言って、女の子が到着します。お姫様だっこで円を抱えて(笑)。

あざみ: う、わ……!


 「なんだ、もう捕まえてしまったのか。」

少し意外そうに聞く“BUG’sBUZZ”に、優日は満面の笑みで答える。

「うん、あのね! 邪魔者を殺したら一緒に来てくれるの!!」


円: そこまでは言ってない……。(一同笑)

薫: 倉木君。答えは決まったのかい?

円: うん、決まったよ。

薫: では、その答えを聞く前に一つ、聞こう。――――君の大切なものはなんだい?

円: 俺の大切なものは……今、自分の周りにある日常だよ。

GM: 背景で“BUG’sBUZZ”が、煙草を取り出して火をつけた。

薫: なるほど。大切なものの為に戦うと言うのならば、我々も容赦はしない。

由奈: 支部長っ!?

円: 容赦はしないでくれていい。

GM: 優日が恍惚とした表情で「……まどかちゃん!」と言う

薫: その、大切な日常はそちら側にあるのかい? こちら側にあるのかい?

円: …………。

薫: それでは答えを聞こう。我々に、協力してくれないか?

円: ―――――……ああ。と、ここで支部長にロイスをとります!

由奈: (嬉しそうに)えんちゃん……!!

あざみ: 内心ちょっと安心しつつ、貴千優日にロイスをとる。

GM: すると、貴千優日の目がみるみる死んでいきます。「どういうこと? だって、私と一緒に来てくれるって……今度こそ約束を守ってくれるって信じてたのに……。」とぶつぶつ言い出す。

薫: (円に)だが、答えは出すな! 最後まで悩み続けろ!! 敵味方は簡単に決まるものじゃないだろう? 最後まで抗い続けろ! それが君の戦いだ!!

GM: 周りの音が聞こえないかのようにしばらく貴千優日が独り言を言っていて、「……信じない、こんなの信じない。信じないよ。――――そうだよ! 全部殺しちゃえばいいんだ!! 私はっ!! 家族が欲しいのっ!!」と叫ぶと、その姿が変貌します。

薫: うわー……。

GM: 爪のところを骨が突き破って出てくる。それに伴って大量の血が流れ出すんですが、それがまるで手を……身体を覆うように纏われる。

由奈: あああああぁ……。

GM: それと同時に、真紅の体毛が生えてくる。その中に甲虫の鉤爪のようになった銀色の骨が見えるね。

あざみ: …………。

GM: そして身体のそこかしこが、いびつに歪んでいる。ものすごい威圧感を発しながら。で、その無理な変化に身体が悲鳴をあげて血がジュクジュクと流れ出す……。

薫: 見てるこっちが痛い!

GM: しかし、その血が彼女の命を損なうことはない。

円: (素になって)ああもう、見た目も中身もかわいいんだから……。

薫: なんてこった!?(笑)

GM: 彼女は血の涙を流しながら叫ぶ。「(しゃがれた声で)みんな死んじゃええええッ!!」

薫: あざみ君、これを使いたまえ! と、シールドを投げる。

あざみ: ぱしっと受け取る!

GM: では、吸い終わった煙草をもみ消す“BUG’sBUZZ”を背景に、衝動判定をしてください。

全員: 成功!

GM: それではここで、“BUG’sBUZZ”が声をあげます。「……世界はこんなもの洒落にならないくらいの悲しみと絶望に満ちている。だがそれでも人は生きている。オーヴァードも生きている! 俺はただ、オーヴァードの手に委ねて先が見たいと思っただけだ! ……人はもう、淘汰されていく。」

薫: 私は、オーヴァード心理学を研究している。このような事件が多発していることも知っている。だがそれでも……呼びかけに応えてくれる例はある!

GM: それをきくと大河は、久々に気の抜けた満足げな顔で微笑んだ。「もう語ることはない。……これしか、な。」と戦闘態勢!

薫: ん、OK。


 ●第1ラウンド

GM: 距離的には、皆、戦闘移動で近づけちゃうくらいの距離でいいです。UGN支部の建物内だし。

薫: エンゲージは?

GM: まず、UGNの三人は同じエンゲージ。で、ジャーム3体と大河がエンゲージ。優日と円がエンゲージの三つ。

あざみ: んと、バカだからよく分からないんだけど、あのおじさんの言っていることは『チンパンジーは邪魔だから殺す』ってことなんだな、と理解します。

GM: 正しいっ!(一同爆笑)

円: 賢いじゃないか(笑)。

あざみ: で、そりゃねーんじゃねぇの? と思った。

GM: はい。では、イニシアチブ!!

薫: “BUG’sBUZZ”を何とかしない限り、全体攻撃が飛んでくる。だから攻撃したいんだけど、きっとトループ達がカバーリングしてくる。から、まあ、回避値は低いだろうし、ガンガン“BUG’sBUZZ”を狙って、トループにダメージ与えていくのがいいんじゃないかと。我々には全体攻撃もないしな!

由奈: 私は離れてないと攻撃できないから、ここから攻撃するよ。

薫: 私は突っ込む。その時にあざみが居てくれると、防御力的に非常に助かる。

あざみ: わかった。じゃあ、一緒に行きます!

GM: こちら、優日こと“ブラッディ・マフィン”は、イニシアチブ10です。

由奈: お、私より遅い!

GM: “BUG’sBUZZ”も10です。

由奈: まずマイナーでエンゲージを離脱しつつ《雷の加護》、そしてメジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》《雷の槍》《幻惑の光》! これで侵蝕率121%! 狙いは“BUG’sBUZZ”!!

GM: OK。

由奈: 達成値は(ダイスを振る)35!

GM: ここで“BUG’sBUZZ”がドッジを宣言! エフェクトは何もなし!!(ダイスを振る)ドッジは失敗。と、ここでジャームAがカバーリングを宣言! このときに《献身の盾》と《軍神の守り》を宣言します。

由奈: ダメージは、(ダイスを振る)24+10で、34点!

GM: おおー、流石に焦げるなぁ。肉のこげるいい匂いがするよ! 半分くらい削れたよ。では次! “BUG’sBUZZ”が《錯覚の香り》《コンセントレイト:ソラリス》《抗いがたき言葉》《風の渡し手》! 三体に対して射撃攻撃!! これを食らったものはシーン中ダイスペナルティ3個です。

由奈: うわ!?

GM: それを、円以外に!!

円: 1Dしか減らないけど、とりあえず《ジャミング》!

GM: (ダイスを振る)達成値26+4で、30!!

薫: これを食らったら、ダメージはくる?

GM: こないよ。ダメージエフェクトは入ってない。

薫: では、《炎陣》であざみをカバーリング!

由奈: とりあえず判定はしてみますが(ダイスを振る)無理!

GM: これで、薫と由奈はシーン中ダイスペナルティ3個です。

薫&由奈: はぁい。

GM: 「人類の時代はもう終わっているんだ。」という、自分たちの存在意義を全否定するような強い響きに香りが被さって、麻薬のような酩酊感を覚える。しかし、その声から薫は部下を一人守った!

円: おぉ~!

薫: 確かに私もそれは考えた。しかし、教え子達には未来を見て欲しい! と言って守った!!

一同: かっこいい~!

GM: では、“ブラッディ・マフィン”がマイナーで《破壊の爪》と《ハンティングスタイル》で薫とあざみが居るところに一気にエンゲージ!!

一同: えええええっ!?

GM: 《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《血の宴》!近接攻撃の範囲(選択)です。行くよ!!(ダイスを振る)24+5で29!

薫: まあ、仕方ない。メジャーアクションを放棄して、あざみ君を庇います。

一同: おおっ!?

GM: ダメージが(ダイスを振る)15、たす10で25点!! “ブラッディ・マフィン”が腕を振るった瞬間に、鉤爪から滴り落ちる血が刃となって君たちを巻き込みます!!

薫: 装甲5点引いて20点。を倍にして40点くらいました!!《リザレクト》(ダイスを振る)【HP】4で生き返ります。でもこれで100%超えちゃった!

GM: 部下を庇った君を見て“ブラッディ・マフィン”が一言。「(ぽそっと)……邪魔。」

薫: キミには私の声は届かない。ならば、時間を稼がせてもらう!

あざみ: マイナーで電磁シールドを起動して、メジャーでエンゲージを離脱。ジャームたちのところにエンゲージ!!

GM: はい、次は円の番ですよー。

薫: “ブラッディ・マフィン”は倉木に任せた! 我々は“BUG’sBUZZ”を狙うぞ!!

円: 任されるけど、攻撃はしないよ?

薫: 別にしなくていいよ。

GM: マジか。


 実はこのとき、PCたちはGMの予想外の動きをし始めていた。

GMは、PC達が優日を倒しにくる、という前提で戦術を組んでいたのだ。そしてこのことが、後に大きな影響を及ぼすことになる――――。


円: マイナーで「(諌めるように)優日っ!」と言いつつ、狙いは“BUG’sBUZZ”でメジャーで《コンセントレイト:オルクス》《大地の牙》《大地の加護》で攻撃します!

GM: じゃあちょっと、戦闘外で<意志>判定していい?

一同: お?

GM: (ダイスを振って)……うん、暴走状態を抑えることが出来る。……じゃあその声にぴくっと耳を傾けた。

由奈: おおー!

薫: それでいい!

GM: …………。

円: 攻撃いくよ!(ダイスを振る)低っ!? 出目16。技能分足して、20!

GM: 20、だと? “BUG’sBUZZ”はドッジを宣言する!

円: 《大地の牙》の効果でドッジのダイス、-1個です。

GM: (ダイスを振る)はっは、無理だった(笑)。じゃあジャームBがさっきのAと同じエフェクト使ってカバーリング!

円: ダメージが11点足す(ダイスを振る)20! 合計31点!!

一同: おぉ~!!

GM: すげぇ!! さっきの雷に勝るとも劣らない攻撃!!

あざみ: さっきの戦闘で完全に目覚めたな。

GM: では、次の人!

薫: 私はメジャーアクション放棄しちゃったよ。

GM: では、ジャームの番だ! AとBが仲良く揃って同じ行動をします。メジャーアクション《鋼の肉体》! 3D+5回復します(ダイスを振る)!!

薫: こいつら……!

由奈: (GMのダイス目を見て)うわっ!?

GM: てへ(笑)。一人は全快。

由奈: これ、辛いなぁ……。

GM: もう一人はダメージ残っちゃった。で、Cはエンゲージに来たあざみに、《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《渇きの主》で攻撃!(ダイスを振る)達成値13。

あざみ: ガードします。

GM: (ダイスを振る)9点の装甲値無視!

あざみ: ガード値が(ダイスを振る)12点なので、カイーン!!

円: 弾いた!!

あざみ: すげえええええっ!? と、電磁装甲シールドを見ます。(一同笑)

GM: 肉の塊がバチン! と弾けた。


 ●第2ラウンド

GM: では次のセットアップ! …………。

薫: じ、GM? 大丈夫?

GM: あ、大丈夫大丈夫! どうぞ。

由奈: 通常のコンボで、129%になりつつ、ダメージの残ってるジャームに攻撃!(ダイスを振る)って、低い! 19?

薫: う~ん……この戦術だと、結局他の奴がかばっちゃうんだよねぇ。

由奈: あ、そうか。

薫: だから、範囲攻撃するか、たくさんクリティカルしないと、コイツらを沈めるのは、ほぼ無理。

由奈: うーむ……。

GM: とりあえず、本人が《竜鱗》を宣言!

由奈: っ!!(ダイスを振る)ダメージ26点。

GM: 6点通った。

薫: で、ジャームの方に直接行くとこうなるっていうのが、今判ったので、今度から“BUG’sBUZZ”に攻撃して、カバーリングさせて、一気にでかいダメージを与えないと、我々に勝ち目はない、と。そういうことだね。

由奈: 辛いなぁ~。

薫: いやー、いやらしいわー(笑)。攻撃手が四人とはいえ……厳しいなぁ。

GM: では、10の行動。……今、《抗いがたき言葉》くらってるの二人だけだよね?

薫&由奈: うん。

GM: では……(少し考えて)《エンジェルボイス》と《風の渡し手》を、優日とジャーム二体に。これで、次のメジャーアクションのクリティカルが-1、ダイスボーナスが3個入ります。

あざみ: なるほど、支援型だね。

GM: で、優日の行動なんですが。今、薫とエンゲージしてるんだよね。……で、優日にとって一番邪魔なのって由奈なんだ。

由奈: まあ、ですよね(笑)。

GM: そして《ハンティングスタイル》使えるんだ。……ということで、《ブラッドバーン》と《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》!

由奈: 《ブラッドバーン》って?

GM: 攻撃力+[LV×3]。

由奈: きゃあっ!?

GM: で、(ダイスを振る)達成値30!!

由奈: 避けてみせる! でも、ダイス2個でクリティカル10!!(笑)(ダイスを振る)ああ、23。

GM: ではダメージ!(ダイスを振る)が、29!! 装甲値は有効です。

由奈: 【HP】29で、装甲値1。よし、1点残ったっ!! 強化服万歳!!

一同: おおおおっ!?(笑)

由奈: ボロボロになりながら言う。――――あなたがやりたいのは、本当にこんなこと?

GM: (無言で<意志>判定のダイスを振る)なんか、さっきからもの凄く言葉に耳を傾けてるんですけど、この子(笑)。

由奈: 実は揺れてるんだな、きっと。

GM: 15か……うん。聞かれて、一瞬、動きが止まった。

薫: (戦術を考えていた)……よし、計算終了。倉木君! 少し待機!!

円: は、はいっ!

薫: 佐々木! いつもの戦術は捨て、そこで待機! 撃ち続けろ!!

由奈: 了解っ! ……どうせ私がエンゲージ離れても、優日さんは追ってくるだろうしね。

あざみ: 俺の番だ。“BUG’sBUZZ”さんを殴るよー。いつものコンボで!(ダイスを振る)お、40! (ダイスを振る)まだいく!! 55+4で59!!

GM: カバーリングー。いつものエフェクトでー。

あざみ: よぉし、ダイス6個で~……。

GM: いいことを教えてやろう。こいつらの【HP】は61点だ。

薫: いいことを聞いた!

あざみ: ダメージ(ダイスを振る)32-5で、27!

GM: Aが27点食らった!

由奈: 半分くらいか……。

あざみ: で、こっちは回復。8点回復で、全快したよ。

円: 敵にとっては、あざみが厄介だ……(笑)。

薫: で、私だな。ここで実験してみよう。マイナーアクションで佐々木君にエンゲージ! メジャーで《狂戦士》!! 円にクリティカル-1、ダイスを+4個!!

GM: (笑いながら)ちなみに、もうネタバレしてもいいだろう。“BUG’sBUZZ”の能力値なんだが、侵蝕率ボーナスを除くと、2,2,2,6なんだ。(一同笑)

薫: やっぱりか!!(←能力値2,2,2,6)

由奈: シンドロームといい、どこまで一緒なんだ(笑)。

あざみ: 支部長と、このオッサンの離れがたい絆を感じる(笑)。

薫: その力を使って……ううん、どっちに攻撃してもらおうかなぁ……? よし、ここはオーヴァード心理学を使おう。

GM: 判定、どうぞ。

薫: なんだって!?(笑)

GM: 戦闘外で判定どうぞ(笑)。

薫: じゃあ、<知識:オーヴァード心理学>!(ダイスを振る)20!!

GM: 薫は、由奈達から、先の戦闘の様子を聞いていた。こいつらは、思考ルーチンが簡単すぎる。

薫: つまり、自分に攻撃が来たら《竜鱗》、“BUG’sBUZZ”に来たらカバーリング、傷ついていたら自分の手番で回復、手が余ってたら殴る、と。えーと……(円に)Aに全力でいってもらえる?

円: わかった! 全力でいく!!

GM: 保険の一体が潰れそうだ!?

円: えーと、支援が入って……ダイス18個か。

薫: ここでタイタスが昇華できますよ?(一同笑)

GM: なん……だと!?

円: お、そうか。じゃあ貴千優日のロイスをタイタス化・昇華して、クリティカルを5にして振ります!

GM: (小さく呟く)ううん……しかしこの流れは……。

薫: いいか! マイナーアクションで彼女に話しかけることも忘れずにな!!(一同笑)

由奈: メタな発言を……(笑)。

円: じゃあその、マイナーアクションで――――。(一同爆笑)

あざみ: あえてその単語を出したな(笑)。

円: 優日、もうやめるんだ! ……俺のところに、戻ってこい! と声をかけ……。

GM: ちょっと優日の気持ちになった。「(口をとがらせて)ええ~? なんで~?」(一同笑)と言いながら、<意志>判定をする。

円: メジャーでAに攻撃する!(ダイスを振る)まず10、……20、うわ! 30行ったけど、一個しか回ってない!?(ダイスを振る)40、50、止まった。……56!!

GM: 《竜鱗》ー。

円: 基本値11と(ダイスを振る)33で、44点ダメージ!!

GM: では、24点くらった! 残り10点。

円: キー!! あと一、二回回っていれば……。

薫: 回復されて、次のラウンドにあいつ落とせるかどうかってところか……。

GM: そうだねー。では次! ジャーム×3の行動! というところで、いい加減、貴千優日がキョドり始めてるんだよねぇ……。と、いうことで家族を呼びました。ジャームCが、優日の元へ移動。

薫: マジかー!?

あざみ: 教授っっ!!

薫: 大丈夫だ。アレは私がなんとかする。

GM: くらってる2匹は回復します。(ダイスを振る)あれ?

由奈: 3D振って、3、3、5!(笑)

GM: ……16点回復。Aが残り【HP】26!?

薫: ぃよし!!

GM: もう一匹は(ダイスを振る)31点回復~♪

円: じゃあ、Bはもういいや。

薫: 次のターン、由奈と円に全力で“BUG’sBUZZ”を攻撃してもらって、あざみにはAを狙ってもらいたい!! 上手くいけば、それでAは落ちる!!

GM: 何故、Aから順番にカバーリング処理をしていることがわかった!?(笑)

薫: オーヴァード心理学で、今読んだ!(一同笑)


 だが、薫はこのとき、ダイスの神様がいることを、計算に入れていなかった。

それにより、この後、薫は再計算を余儀なくされることになる。


 ●第3ラウンド

由奈: 行きますよー。《幻惑の光》は抜いて、侵蝕率が135%になって、他はいつもどおりのコンボで! ここで、“BUG’sBUZZ”にロイスをとって、即タイタス化して昇華!! クリティカルを6にします!! そして“BUG’sBUZZ”を狙います。

一同: おぉ~! やるなぁ!!

GM: きた! インスタントタイタス。

あざみ: インスタントって言うな(笑)。

由奈: (ダイスを振る)はぁっ!? ……達成値18。

薫: (由奈に)まあまあ。さて、誰がカバーリングする?

GM: カバーリングの前に“BUG’sBUZZ”のドッジがある。(ダイスを振る)出目は17。

薫: 危ない!!

由奈: いや、でも――――。

GM: <回避>のレベルが7で、24! 避けた!!

薫: <回避>7レベルも持ってんの!?

GM: 何の為に<交渉>とか<RC>が、たかだか4とか3レベルしかないと思ってんだ。

薫: これは……びっくりしたわ。

GM: さて、“BUG’sBUZZ”は自分と優日に対して、《エンジェルボイス》《風の渡し手》!「お前の望むままにやってみろ……!」と声をかける。そして、優日の番。望むこと――――渇き……飢え……邪魔……。邪魔だから、こいつらを全力で潰す!!

円: うわぁ……。

GM: 《ブラッドバーン》《血の宴》《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》で、まとっている血液が蒸発して、まるで彼女が紅く燃え盛っているかのように見える!(ダイスを振る)……んっ!? 21っ??

あざみ: よっぽど迷いがあったんだ……。

GM: 全力でいけない!? 私、人間に戻りたいっ?(一同笑)

あざみ: 戻っておいでよ。

由奈: 範囲攻撃? じゃあまず回避を(ダイスを振る)無理っ!!

薫: 私はガードして、佐々木君を《炎陣》でカバーリング。そして《蒼き悪魔》!「胸がキュンとしないか? それが君の痛みだよ。」(一同大爆笑)

GM: 何!? 何の話っっ!?(笑)

薫: 氷の刃でのカウンターです。12点ダメージ。

GM: こちらのダメージいこうか。(ダイスを振る)ダメージは高いっ! 48点。

薫: では、“BUG’sBUZZ”にロイスをとります。「“BUG’sBUZZ”!! 勝機が見えた!! この勝負、私達の勝ちだ!!」と言ってタイタス化・昇華! 【HP】12点で生き返ります。

GM: 彼女の周りのものが焦げていく。彼女自身の血も肉も焦げていく……。“血塗れの焼き菓子”の由来がコレ。

一同: おおぉ……。

薫: で、次は円とあざみの番。“BUG’sBUZZ”に向かって攻撃してくれると、Aがカバーリングして……くれるかなぁ? くれないかなぁ? って感じ。

円: いつものコンボでいく!!

薫: まさか本人の回避があそこまで高いとはなぁ……。

由奈: ねー。てか、こっちの出目が腐ってて申し訳ない。

円: マイナーで優日に語りかけつつ……。(一同笑)

GM: 優日の精神力はボロボロだ(笑)。

円: 優日にとって、俺とその化け物は同じなのか? 俺よりも、そいつの方が大事なのか?

GM: !! その台詞はやばい! ……あまりのことに<意志>判定忘れてた(笑)。(ダイスを振る)ん、高いなぁ。飢えが満たされていく(笑)。

円: 達成値が(ダイスを振る)ああ、40か。

GM: 回避ー。(ダイスを振る)駄目だぁ。25だって。Bがカバーリングを宣言。流石に生存本能が勝る。

薫: なるほど……。

円: ダメージがぁ(ダイスを振る)39点!

GM: 痛いっすねぇ、コレは……。

薫: あざみくん! Bを狙え!!

あざみ: うす!!

GM: うーん、優日のメンタルがここまで不安定になっているとは思わなかった。もっと大暴走してくれるかと思っていたんだが……。

あざみ: という“BUG’sBUZZ”さんの妄想が聞こえてきたよ。(一同笑)

GM: そうだねぇ(笑)。

あざみ: Bを狙うよ! いつものコンボでー。

GM: まさかあざみに潰されるとはな……。

あざみ: (ダイスを振る)んん……あ、でも一個で回った! 35!!

GM: だが《竜鱗》と言う。

あざみ: 18点の装甲無視!

薫: お、いい感じいい感じ!

GM: 18点の装甲無視、と。……ドーン!(とコマを倒す)

一同: やったー!!

由奈: やっと一体倒したー!!

薫: そして、オーヴァード心理学的に、タイタス昇華なしでこの状況を切り抜けるには……私はCに攻撃!《絶対の恐怖》《コンセントレイト:ソラリス》!!

GM: ほほう。器用だなぁ。いろいろ出来るところが、どっかの誰かにそっくりだなぁ。(一同笑)

あざみ: ああ、分かった。こういうのを腐れ縁って言うんだ! と思いました。

薫: マイナーアクションで電磁シールドを起動させつつ“ブラッディ・マフィン”に対して……。

GM: さっきは言葉届かないって言ってたけど、なんか届きそうな雰囲気になってきたから?

薫: そうそう。答えに通じる道は、一本ではないぞ? と言って、Cに攻撃!!(ダイスを振る)じ、15っ!?

由奈: 15だと避けるんじゃない?

薫: いや、アイツは《竜鱗》と言うね!

GM: ……《竜鱗》。(一同笑)

薫: ほら! 私のオーヴァード心理学がそう言っている!!(ダイスを振る)ダメージは10点の装甲無視!

GM: はい、くらったよー。

薫: これで、オーヴァード心理学によると、アイツは回復行動をとるはず!

GM: と思うだろう? でも近くに本体が居るんだ。生みの親が居るんだ。さてと、ジャームの行動~。Aが回復する(ダイスを振る)【HP】46になった。

由奈: ほぼ全快かぁ……。

薫: 大丈夫。カバーリングの手数がなくなったから、本体に攻撃が届く!

GM: Cは……主がこういう状態で、でも自分が傷ついている。……うーん、自己防衛に走るな、これは。

薫: ふぅ~。(←ひと安心)オーヴァード心理学の読みどおりだ。(一同笑)

GM: こっちは全快。さらにクリンナップで貴千優日の胸キュンが、急速に自分の熱に溶かされていきます。《不死者の恩寵》!(ダイスを振る)21点回復します。

薫: くっ! 彼女の心の熱は、私では冷ませなかったか……。


 ●第4ラウンド

GM: セットアッププロセスです!

円: 《支配の因子》を使います!これで優日と“BUG’sBUZZ”、ジャーム二体に攻撃力-10です。

GM: なんというタイミング!? ……あのね、優日が円に向かって《ターゲットロック》を宣言します。円のエフェクトで、《ターゲットロック》が相殺されてる。

薫: 円くんを攻撃するだと!?

円: で、俺は演出で、優日の名前を呼びます。

GM: なんでこのタイミングで呼ぶのっ!?

あざみ: いや、このタイミングだからこそ、だろう。

GM: まあ、そうだね(笑)。では由奈から、どうぞ。

由奈: いきます! マイナーで《イオノクラフト》を使用してエンゲージ離脱しつつ《雷の加護》、メジャーでいつものコンボを使う!! 現在侵蝕率141%! で、“BUG’sBUZZ”を狙う。タイタスは……いいか。(ダイスを振る)回んない! 15!!

GM: 回避するよー。(ダイスを振る)一個クリティカルが出た。

由奈: もうその時点で17だもんね。避けられました。……もう私、攻撃しなくていいかな?

一同: おいっ!?(笑)

薫: お前、攻撃手だろう!?

由奈: 出目が悪すぎて当たんない気がするんだもん(笑)。

GM: さて、“BUG’sBUZZ”なんですが……。劣勢になってきたから、保険だ。円とあざみに《コンセントレイト:ソラリス》《錯覚の香り》《抗いがたき言葉》《風の渡し手》!

円: ダイスが減るんだよね?

GM: うん。達成値は28!!

あざみ&円: 当たったー。

GM: そして優日が、《ハンティングスタイル》でザッ! と円のところへ。

円: (即座に)おかえり。

GM: (超動揺して)って、言ったの!?

円: 言ったよ。

GM: おかえりって言われちゃった……。――――じゃあ。さっきこの姿になる前に、血の涙が流れてたじゃないですか。

円: うん。

GM: 彼女の目に、普通の雫が光った! 目は血走ったままだけど。で!《ターゲットロック》が入って、《ブラッドバーン》《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》で、最高クラスの攻撃力です。

薫: (円に)ごめんね。

円: 大丈夫!

GM: 因みにコンボ名は、『あなたしか見えない』。

薫: ぎゃああああ!?

円: なんてかわいい♪(←また素になってる)

GM: (ダイスを振る)25で止まったが、技能が5あるから30!!

円: よぉし! 4回回ればいいんだな!(ダイスを振る)あは、無理。

GM: では、泣きながら振るわれた優日の鉤爪が(ダイスを振る)殺意高いな。ダメージは44。

円: 優日の涙を拭いながら倒れます。

一同: うお、かっこいい!!

円: で、“BUG’sBUZZ”のタイタスを昇華して復活します。……お前は優日の家族じゃない! と言いつつ。

GM: 「ほう? 面白くなってきたな。」と、“BUG’sBUZZ”が言います。

一同: おお~!?

薫: で、こっちの番か。うーん……。

円: お、プロフェッサーの頭、フル回転だ!

薫: (妙にさわやかな声で)うん! 皆で“BUG’sBUZZ”を攻撃でいいんじゃないかな?(笑)

GM: なんかさっきから優日ちゃん凄いスルーなんですけど……。

あざみ&由奈: 倒したくないもん。

GM: ううっ!?

薫: ダメージ与えたよ? 12点。

円: ものすごくマイナーアクションでダメージを与えている、と思う(笑)。

GM: (色んな意味で)戦局がガタガタに崩れていく。しかし、戦闘も終盤だね。

薫: ……果たして、優日と“BUG’sBUZZ”に1点もダメージを与えていないこの情況、本当に終盤なんだろうか?

由奈: ねー……。

薫: あいつら【HP】いくつだろう? ……こればっかりはオーヴァード心理学でも分からないからなー(笑)。

由奈: えんちゃんが生きてれば、倒さなくても優日さんは止められそうな気もする。

あざみ: 普通にいつものコンボで攻撃!(ダイスを振る)20!

GM: 回避(ダイスを振る)は、クリティカルしない!! カバーリングします。ダメージどうぞ!!

あざみ: (ダイスを振る)うわっ!? 低い……5。

GM: 5?(一同笑)

薫: いいか? 我々のパーティは守りに適しているんだ。何だ!? この敵も守りの陣営はっ!?(一同爆笑)

由奈: まあ、相性が悪かったということで。

GM: ごめーん。三人分のデータ、今日まで知らなかったからさー。

円: まさかこんなにかぶるとは。


 教訓。PCデータは事前にGMに渡しておきましょう。


薫: では! いきまーす!! 円に《狂戦士》! 成功。で、ジャームのメジャーアクション終わってから攻撃するといいよ。きっとアイツ、回復するから。

GM: で、優日のとこにいたジャームは、優日が行っちゃったから、全力で優日の元に向かいます。今の命令が、『傍に居て私を守れ』だから。

薫: そうか。うーん……。

GM: で、もう一体は回復します。(ダイスを振る)んっ? 全快しない!?

薫: ここで攻撃だ! 円くん!!《狂戦士》で、クリティカル-1、ダイスボーナス4個!!

円: 組み合わせはいつもの! いっぱい回りますように(ダイスを振る)って、駄目だ。27。

一同: うわああああっ!?

GM: “BUG’sBUZZ”の回避。クリティカルは(ダイスを振る)一回だけか。当たった。

薫: ふぅ。

円: うわ、ダメージ25点だってー。

GM: ふむ……。うーん、初めてこんなにくらってしまったぜ。ほう――――遂に“BUG’sBUZZ”に届いたか。

薫: ふぅー……。よし、次行こうか!!


 ●第5ラウンド

GM: セットアップで、再び優日が『あなたしか見えない』を宣言!!

円: うん、来い……っ!

GM: では由奈の番。

薫: 私は、このまま“BUG’sBUZZ”を攻撃するのが正しいと思う。

由奈: タイタスもう二つ昇華しても、三倍振りの期待値で160%くらいまでなら帰ってこれるけど……。

薫: 三倍振りの期待値で計算するのは厳しいなぁ……。

GM: (呟くように)優日、皆に大切にされてんなぁ。こんなに叩かれないボス初めてだ。

円: だって(プレイヤーが)ヤンデレ好きなんだもん(笑)。

薫: (由奈に)いいか? 私の命令は、『生きろ!』だ。ちゃんと事前に他の支部には連絡を取り、私はこれは撤退戦だと思っている、と伝えてある。だから、本当にヤバかったら逃げろ。

由奈: ん……でも、ここで退く手はないでしょう。初期ロイスの義理の父親をタイタス昇華し、クリティカル値を6にします。

GM: 遂に親まで切っちゃったか。

由奈: 優日さんを切るのは、よくない気がする。ということで、今の自分に近しい人を残しました。

GM: 義理の親、遠かったの!?(笑)

由奈: 遠いよー。微妙に関係良くないし(笑)。ということで、“BUG’sBUZZ”を狙う。(ダイスを振る)39かー。

GM: 回避いきます!(ダイスを振る)20か。カバーリング!!

由奈: (ダイスを振る)ダメージは35!

GM: うあ!? だいぶ厳しいっ……!

あざみ: 次のオレの番で倒せそうだな!(←楽しそう)

GM: お、お前さんと同じような生き物だぞ? 能力的に……。

あざみ: (平然と)だから?(一同笑)

GM: さて、“BUG’sBUZZ”の番か。「……では、貴様が家族になってやるとでも言うのか?」と、マイナーアクションで円に聞いた。答えていいよ。

円: (優日に向かって微笑みかけつつ)……それは、他人であるキミには関係ないと思う。

GM: 「オーヴァードとしての、彼女の父親であるつもりだったが、な。――――最後の手向けだ。」と言って、《サイレンの魔女》《流血の胞子》!

薫: (苦々しい顔で)きたか……っ!

あざみ: シーン攻撃だ!!

GM: コンボ名『ケミカルハザード』を発動します!!(ダイスを振る)って、低いな。達成値11です!!

薫: これなら!

由奈: (ダイスを振る)うわ、8! ロイスは残り5つなので――――ゴメンね、優日さんをタイタス化・昇華して、達成値+1D!!(ダイスを振る)5! 避けた!!

薫: 今、侵蝕率は?

由奈: 147%。

薫: 三倍振りで……まぁ、帰ってこれるか。

あざみ: (ダイスを振る)オレは1足りない!!

円: (ダイスを振る)6!? タイタス昇華して、達成値増やしても……?

薫: 5以上が出ればいいけど……。

円: やるだけやろう。とう!(ダイスを振る)2。

薫: もう一個昇華出来るよ?

円: そっか。あと3ね。もう一個昇華します!(ダイスを振る)あ、行った行った。良かったー。

薫: ふうぅ……。私は、ガード!! よし来い! ダメージ!!

GM: はい。15点装甲無視です。

薫: 7点通った。

あざみ: はーい。

GM: そして邪毒ランク2が入りました。クリンナップに6点ダメージが入ります。

薫: はいはい。

GM: そして、さっき最後の手向けって言ったじゃないですか。“BUZZ”はエネミーエフェクトの《瞬間退場》を使用します!

薫: ん。OK!!

GM: 「今回は私の負けだ。」

薫: 生きて帰ったら、また飲もう。

GM: 「ふ。……そうだな。」と“BUG’sBUZZ”は退場しました。

薫: ここで、大河へのロイスをタイタス化して昇華! 私は不利な状況を全て消します!

一同: おおー!

GM: クレバーだ。

薫: ここで絶対《瞬間退場》使うだろうなって思ってたから、ここでタイタス絶対使おうって思ってた。

一同: さすが心理学者!?(笑)

薫: さて、あとは優日だが……。

GM: 優日はやっぱり、うーん……でも受け入れてくれると言ったから、……んー。これは、<意志>判定だな。成功したらちょっとおかしな行動をとりそうな気が……。(ダイスを振る)

あざみ: がんばれー!

GM: お、9が出てる。ばっちりだね。……マイナーでジャームに指示、か。仮初の家族でした。…ジャーム同士が殴りあいます。

一同: おおっ!?

GM: で、彼女自身は、『あなたしか見えない』の続きだろうなー。

円: よ、避けれるかもしれないよね!?

GM: 「あなたしか見えないのー!! あなたも殺すから、私も殺してーっ!!」(と言いながらダイスを振る)

薫: (円のレコードシートを覗き込みつつ)今、侵蝕率130%かー。で、残りロイスが?

円: 3個。

薫: あと1個……は、いけるかなー……厳しいかなー……。

GM: (ダイスを振る)こちらの達成値は31!!

円: それは避けられ……(ダイスを振る)ないっ!

GM: 固定値25と足して(ダイスを振る)45点ダメージ(笑)。

円: あはは。倒れるね。

薫: 最後に何か言って、倒れとけばいいんじゃないかな。

円: うーん……。

GM: あ、優日の様子の描写をいつのまにかすっかり忘れてましたが、円のところに飛び込んできたくらいから、人間の言葉を喋らず、獣のような振る舞いになっている。ただ、言葉は聞こえているようだ。

円: なるほど……。

由奈: こっちは、もう一発は攻撃出来るよ。

円: んん、じゃあ……。


 円は、優日の爪が刺さったままの状態で、彼女を抱きしめた。

「ずっと寂しかったんだね。これからは、ずっと一緒にいようか……。」

最後の力を振り絞って微笑むと、円はそのまま意識を失った――――。


一同: おおっ!!

GM: なんと!?

薫: 次はイニシアチブ9だね。

あざみ: オレは――――どうするかな?

薫: GM! とどめをさす宣言は、カバーリングできますか?

GM: 出来ていいです。

薫: じゃあ、円のところに居てくれると嬉しいな。

あざみ: わかった!

薫: そして私は、自分に《狂戦士》!!

一同: おおっ!?

由奈: 次のラウンドも、教授の手番まで回る、と!?

薫: まあ、もう一人犠牲者は増えるが……(と、あざみを見る)。

あざみ: ヨユーっす!(親指を立てる)

GM: そして、ジャーム達の番なんですが、潰し合いを始めます。

薫: よし! きっと行ける!! 私の計算に間違いはない!! さぁ、次のラウンドだ!!


 ●第6ラウンド

GM: 残るは優日だけだと思ってください。

一同: はーい。

薫: セットアップ! ……彼女の深層心理を読みます。(一同笑)

GM: まあ、振るだけ振ってみなよ(笑)。

薫: (ダイスを振る)11!!

GM: 深層心理にあるのは、自己破壊の願望。

薫: だよね、うん。予想通りだ!

GM: 情報収集のときに言ってなかったね。彼女ね、ストレスが溜まったときに、自殺未遂とかもしてたんだ。

薫: わかった(由奈に)君は攻撃しなくていい。私のこの全身全霊をかけた必殺技で……!

由奈: じゃあ、待機。

GM: では、優日の番。

薫: ここで私に攻撃が来たら、全ての計算が狂うわけだが(笑)。

GM: いや、薫にはいかない。(あざみを指して)コレがいると、止めを刺すのを邪魔されそうなんだ。「私はあの人と一緒に壊れたいんだ……。」ということで、あざみを殴る。

あざみ: OK!

GM: 《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《ブラッドバーン》のみ!(ダイスを振る)20!!

あざみ: 《歪みの体》でガードします!

GM: OK! ダメージが(ダイスを振る)ぶっ!?

薫: 高ぇ!?

GM: 42、か!!

あざみ: ガード値が、電磁シールドの8も入って13。残りダメージ29になって、《赤河の支配者》使います! これで1D振って3以上が出れば(ダイスを振る)4!!

GM: 1残ったー!?

あざみ: でも支部長! このクリンナップで毒くらって倒れます(笑)。

薫: 大丈夫だ。その前にケリをつける!

あざみ: わかった! 信じてる!!

GM: なんという師弟愛(笑)。

薫: ここで、貴千優日さんにロイスをとります。(独り言のように)……君の環境に対する同情などもある。だが、(優日に向かって)そのままの行動を続けていれば、全てが無駄になる。帰ってきなさい!! と言って、ここでタイタスを二つ昇華!!

由奈: っ! 大丈夫なの!?

薫: 平気っ!! これでクリティカル値は4!!

一同: おおおおおっ!!

薫: 《コンセントレイト:ソラリス》《絶対の恐怖》!! 彼女の深層心理の中に、円と一緒に居る日常が壊れていく……という描写を!!

あざみ: こえー! それはこえー!!(笑)

GM: 自らそれを砕くことを、今更恐ろしく感じるわけか。

薫: その通りだ!! 達成値は(ダイスを振る)40、60、80っ、106っっ!!

GM: それは避けられないだろ……。あ、《イージスの盾》持ってたんだった。ガードで《イージスの盾》かな。《破壊の爪》を掲げます!

薫: ダメージは(ダイスを振る)57点の装甲無視っ!!

GM: 何か、恐ろしいものがやってくると本能的に察した優日は、獣の顔のままで手を掲げるわけですが、あなたの発した香りに包まれ、みるみるうちにくず折れていきます。昏倒しました!

一同: やったー!!

薫: よかったぁー!!

GM: 彼女のレネゲイドが静まりかえり、ボロボロになった服がかろうじてついているだけの、半裸の少女に戻ります。

薫: 戻ったー!!

あざみ: きっと、円と優日は、寄り添うように倒れてる。

由奈: うんうん。

薫: いいねー。ふぅ……年甲斐もなく頑張ってしまった。(一同笑)

GM: クライマックスフェイズ、これにて終了です!!

        ◆      ◆      ◆

GM: 実は、優日の【HP】34しかなくてね(笑)。

薫: え!?じゃあ途中でカウンターした12点は……。

GM: だいぶ危なかった。(一同笑)いや、だからあんな堅い守りが居てね。優日に攻撃を集中すると、“BUG’sBUZZ”を守るジャームがどんどんそっちに行く羽目になって、支援に徹してた“BUG’sBUZZ”が消えるって筈だったんだよ。

一同: そうだったのかっ!?


Back Track


GM: さて、バックトラックですー!

あざみ: オレは7個残ってるから、1倍でいけそう。

由奈&円: まずは二倍で振りますー。(それぞれダイスを振る)

あざみ: すっげーいい目出たんだけど(笑)。42も減った。戻ったー。

由奈: ん。42! 今、侵蝕率105%。

円: 19? 下がって109%。

薫: 更にもう一回、残ってるロイスの数ぶん、ダイスを振れます。

由奈&円: はーい(笑)。

円: あ、出た出た! よかった。

由奈: こっちもOK!

薫: よしよし。じゃあ、私も2倍振りしまーす。とう!!(ダイスを振る)ふっ……ん?

一同: おおおおおおおおおおっ???

GM: マジか!?

円: 3、3、2、2、2、1!?

薫: スマン、皆……帰ってこなかったわ……(苦笑)。

由奈: ちょ、ホントに!?

薫: 待ってね……。133%から13引いて、120%。残り21を3Dで出さなきゃいけないんだよねー……。

一同: ええええええええええええええっ!?

薫: とう!!(ダイスを振る)ああ、15。

GM: 6点足りてない……。

薫: すまん、皆。最後使いすぎたかー……。いやでも、34が、9個振って出ないわけないってー!!

GM: 普通そうですよね(笑)。

薫: まあ、出なかったものはしょうがない。私のエンディングは決まったよ。

GM: そうか。……あれ? 衝動なんだっけ?

薫: 恐怖、ですね。……さて、エンディングいこうか。

あざみ: 次から教授なしかー……。

薫: この能力、強かったんだけどなー(笑)。


 ここで、GMは戦闘中のPCたちの行動を見て考えついたことを提案することにした。


GM: ところで皆さん。教授が戻ってこれなかったところで恐縮なんですが……。実は優日、設定として、初期ロイス3つのうち、2つがタイタス化したままでほったらかしになってて、1つ、“BUG’sBUZZ”にとっている。初期ロイスの残った一つは円って状態なのよ。

円: ほうほう。

GM: で、3つ枠が空いてるんだよね。あそこまで語りかけてくれたら、君ら三人にロイスとっていい気がしたんだよ。皆が戻ってるのを見て。

由奈: うん。

GM: で、彼女は侵蝕値を150%に設定している。

薫: いけるいける!!

GM: 2倍振りで帰ってこれたら……帰ってきてもいいかい?

薫: 3倍振りじゃ駄目なんだ!?

GM: いや、3倍振ってもいいけども……。

一同: いけいけ!! いけるいける!!

GM: なんか、あそこまでされたら、俺もバックトラックしたい……っ! したくなる!(一同笑)

一同: やっちゃえー!!

GM: まず、2倍ぶりで10個! 50は……期待値以下だ。

一同: いけるいける!!!

GM: (ジャラララッとダイスを振る)…20、…30、……57!

一同: おーーーーーーーーっ!!(拍手)

GM: まさかあの状態から戻るとは……(笑)。

薫 (のプレイヤー):そうか、次から俺は優日ちゃんを使えばいいんだな。

GM: PCにする場合、弱体化させますけどね(笑)。



Ending Phase


01◆いつかの為の             シーンプレイヤー:花咲薫


薫: 私のエンディングからでいいかい?

GM: OKです

薫: では。……ここは都内某所、“やきとん”。(一同笑)千葉大河と一緒に飲んでいます。

GM: はい。飲んでる!

薫: ……今回は私の勝ちだったようだな。

GM: 「ああ、お前の勝ちだ。」

薫: 今後の彼女らの人生において、ここはまだ一つの分岐点に過ぎないと思う。そして――――私もだ。

GM: 「全くその通りだ。本当に、何が起こるか分からないものだな。……彼女が〝帰る″とは、微塵も思っていなかった。」

一同: そりゃそうだ。GMも予定してなかったんだもん(笑)。

薫: ……大河。お前も遅くはないんじゃないか?

GM: そういうことか……(笑)。

薫: だが、私はもう駄目だ。……今後この世界に関わること自体に、恐怖しているよ。

GM: 「――――お前ほどの、女がか?」

薫: ああ。止まらないんだ、身体の震えが。

GM: 「やはり私達は、似ているようで正反対だな。」

薫: 正反対になることが論議の始まり、だからな。

GM: 「……私は人間を嫌悪した。そしてこの力が欲しくてたまらなかったよ。そうして手に入れた力だ。どうやらお前は望まずに得ていたようだな。」

薫: 私は、この力を新たなるステップだと思っていた。そしてこの力は、幸せになれるためのものだと、思っていた。だが……今は、全力をもって逃げ出したい気分だ。

GM: 「逃げる先があの世でもいい、か?」

薫: ……それはまた、先に考えてみる。

GM: 「わかった。では、次に貴様を見たときには……。」

薫: ああ、次に私が呼んだときには……。


 そうして、旧知の二人は声を合わせた。

「私を―――――」

「お前を―――――」


 その後、UGN支部長・花咲薫こと“Guilty rose Professer”の姿を見たものは、誰も居ない――――……。


02◆再会          シーンプレイヤー:倉木円


GM: では、次は円のエンディングです。まあ、UGN関連の病院に入れられてるわけです。で、君の方が身体の回復が早かった。で、目が覚めてぼーっとしているところに……。

あざみ: 起きたかー!?(←登場)

由奈: あざみ君に引っ張られるように登場(笑)。

円: あ……うん、と身体を起こす。

あざみ: (にかっと笑って)おお、割と平気そうだな!

円: ……優日は?

由奈: (ちょっと目を伏せて)……今は落ち着いているけど、意識は戻っていない状態。(ころっと声を明るくして)まあ! そのうち目を覚ますって! ね!?(と、あざみの方を見る)

あざみ: うん(笑)。

円: ちょっと、つられる様に笑う。

由奈: だから――――えんちゃんも早く身体治して、優日さんの様子、見に行ってあげないとね?

円: うん……。

GM: というところで、UGNと繋がりのある看護士さんがやってきて、「あ! ここに居ましたか!!」とチルドレンの二人に声をかけて、「例の患者さんが、目を覚ましました!」

あざみ: 円のほうを見ます。

由奈: ……行く?

円: 一緒に、来てくれる?

あざみ: 由奈の方を見る(笑)。

由奈: 見られた!?(笑)では……もちろん! と言って微笑む。

あざみ: ほら、行くぞ! と言って手を差し出す。そして二人で抱えて連れてく。

円: 優日の病室の前に着いたら、コンコンとノックします。

GM: 「(怯えたように)……はい。」

円: 入ってもいい?

GM: 扉の向こうで、優日が息を呑むのがわかった。そして「……どうぞ。」

円: 扉を開けます。

GM: すると彼女は、呆けたように君たちを見ながら、涙をだらだら流しているね。

円: だらだらっ!?(笑)

由奈: 後ろ手で扉を閉めて、入り口近くに立ってます。

あざみ: 由奈たんの隣にいます。

円: ん、と! 優日の涙を、服の袖で拭いてあげます。

GM: では、昔にも同じようなことをした覚えがある。その時と同じ、くしゃくしゃになり具合で、顔を拭かれる優日。(一同笑)

円: それを見て、つい噴き出します。


 優日は円に、泣きじゃくりながら語る。怖くて仕方がないのだと。

もう泣けないと思って何年も過ごしてきたのに、今、目が覚めたら泣きたくて仕方がないのだと。

色んなことが辛かったし苦しかったし、でもそんなことよりも自分のしてきたことが、酷く重たくて。でも、自分は生きたいと思っていて……。

こうやってまた普通の人みたいにしているのが信じられなくて、でも、嬉しくて――――。


円: よしよししながら話を聞きます。

GM: しばらく吐露が続き、ふと泣き止むと、優日はしゃがれた声で尋ねる。「……あのお姉さんは?」

由奈: え……。

円: ……支部長のことだよね?

GM: そうだね。チルドレンの二人は、支部長がこっちに帰ってこれなくなって、居なくなったんじゃないかな、っていうのをなんとなく察している感じかな。

あざみ: (即座に)旅にでも出てんじゃねーの?

由奈: ……うん。

円: ――――(優日に)だって。

あざみ: (軽い調子で)あの人、割と気まぐれなトコあるからなー。

由奈: (合わせるように)ねー。

GM: 優日はしばらく押し黙ったままでいるけれど、またしゃくりあげるように泣き出してしまう。恐らく、優日自身もほぼジャームだったので、なんとなくどうなってしまったのか分かるんだろう。

円: ……身体、大丈夫?

GM: 「……わかんない。」

円: とりあえず、ゆっくり休みなよ。

GM: こくりと頷いた。

由奈: という後ろで、あざみ君に目配せして、二人でこっそり病室を出て行きます。

GM: はい。で、パタンと病室の扉が閉まる。

円: 毎日お見舞いに来るよ。……体が治ったら、一緒の学校に通おう?

GM: 「っ! ……いいの?」

円: いいんじゃないかな。

GM: 「私、あんなに酷いことしてたんだよ?」

円: こっち側のことは、俺はあまりよく分からないけど……最初に約束破ったのは俺だから。


 だから、――――もう一度、約束しよう。

そう言って、円が小指を差し出す。

優日はそれを寂しそうに見て、力なく笑うと、恥ずかしそうに告げた。

「今はまだお預けにしておいてくれない? ……もう少し整理がついたら、私に告白させて。」

困ったように笑いながら、いいよと答える円。

「――――ありがとう。」

優日は、円の手をすがるように、何かに祈るように掴んで、ひとしきり泣いた。


03◆前へ……          シーンプレイヤー:淵野辺あざみ


GM: さて、ではチルドレン達のエンディングということで。シーンプレイヤーは、あざみにしておきましょう。

あさみ: ほーい。

由奈: 学校……はしばらくお休みしてるんじゃないかなぁ。

あざみ: うん。支部長居なくなってバタバタしてるだろうし。

薫: 大丈夫! すぐに新支部長が誰か就任するよ! 他にもオーヴァードいるし。

あざみ: そんな最中、オレは遠慮なく優日さんのお見舞いに行くと思う。

GM: そうか。

あざみ: 花とか持って、元気ぃ? とか言いながら。

GM: 優日は、君の顔を見る度に、辛そうな顔はするんだけれども、君が来ること自体は歓迎してるみたいだね。たまに、辛い胸中とかを話すと、そっかーとか言いながら笑って聞き流す君の存在を、ありがたく思っているようだ。

あざみ: ふーん……。

GM: で、まあ、ゴタゴタしてたのがちょっと落ち着いてきた頃に、優日があざみに、こんなことを言います。「私、もう一度頑張ってみます。」

あざみ: 肩をポンと叩いて。おう! 頑張ろうな!!

GM: いつもはそこで泣き出してしまうんだけども、今日は泣き笑いの顔で「はい!」と君を見上げた。

あざみ: いい女捕まえたな、アイツって思います。(一同笑)


 そんな日々の中、新支部長が指名された。それは――――……。


04◆新支部長            シーンプレイヤー:佐々木由奈


GM: さて、由奈さんのエンディングです。

由奈: はい。私、実は上司に■尊敬/□不安でロイスをとっていて、それが教授だったんですね。で、不安を表の感情にしつつ、支部長の穴を埋めようと頑張ってる感じかなと思うのですが。

GM: そうか。……いや、それがね? 上からの支部長への任命依頼が、君の元に来たんだ。

由奈: ええっ!?

円&薫: きたー!!!

あざみ: 来ると思った!

薫: 頑張れ(笑)。

由奈: 穴埋めをしようとは思っていたものの、支部長と言われると…………ん。がんばろう、かな?(一同笑)

GM: それについて霧谷雄吾は以下のように言う。「生まれながらのオーヴァードにして、最も彼女と一緒に居た時間の長い貴方。あなたがこの、オーヴァード心理学研究所兼ねた(一同爆笑)支部の長になるのにふさわしいと思います。これから先のことは、あなたが方針を決めてくださって構いません。相談にも乗ります。今は、彼女がやり残したことを貴方の力でまとめきってください。」

由奈: まっすぐに霧谷さんを見て言う。――――はい! 頑張ります!!

GM: 「(にこりと笑って)よろしくお願いします。新支部長・佐々木由奈さん。」

由奈: はい! と返事をしたところで、通信が切れまして。

GM: はいはい。

由奈: 私は胸ポケットから、一枚写真を出します。

GM: おお?

由奈: それは、最初に私がこの支部に転任してきたときに、薫支部長ととった写真なんです。で、それを……。

薫: 元支部長の顔を塗りつぶします。(一同笑)

GM: そして、「ふふっ、これでこの支部は私のもの――――。」とか?(一同爆笑)

円: 意外な黒幕が(笑)。

由奈: 違う! そんなことしないもん!! その写真を、机の透明なカバーの下に挟んで、よし! 今日からまた頑張ろう!! って、薫支部長の残した資料をまとめ始めるんですが……。(と、眉根を寄せて、困った表情になる)

薫: 「なんでコレとこっちが同じになるの!?」みたいな。

由奈: そうそう(笑)。あの人、考えが突飛過ぎるんだよなーと思いながら……。(一同笑)

GM: そんな風に、どこかで逃げまくっている支部長に思いを馳せつつ、カメラがだんだんと外の景色を映すように移動していって――――。



 昨日と同じ今日。今日と同じ明日。

世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。だが、人々の知らないところで、世界は大きく変貌していた。

――――それでも、私達は生きている。



GM: という由奈のモノローグに合わせて、帰宅途中のいつもの四人が。(一同笑)

薫: 「(坂田になって)考えたんだけどー、インドアでアウトドア的なのって、やっぱり室内野球だと思うんだー!」

あざみ: 「(山田になって)まーじでー!?」

薫: 「(坂田で)待て! 待て、落ち着け!! 我々の中に一人……一人暮らしをしてる奴が居るっ!!」(一同笑)

円: ……え?

あざみ: 「(山田で)キラーンっ!!」と、円を見る(笑)。

薫: 「(坂田で)つまり、だ。(円に)はい、バット! はい、ボール!! ……よし! 行くぞー!!」

由奈: ちょ、ちょっとっ!?

GM: で、そうやって駆けていく二人に、円が走って追いついたとき。上がった踏み切りの向こうに白いワンピースで、外の光に眩しそうに目を細めてやってくる優日の姿を見つける。

薫: おっ!

GM: 優日は控えめにぎこちなく笑って手を挙げて……。

あざみ: 「(山田で)なんだよー、知り合いかー!?」

円: ……もう一人、加えてもいいかな?

由奈: あ、私ももう一人、入れたいんだけど……。

薫: 「(坂田で)おう! いいぜ!! いいが――――ホントにいいのか? 室内野球で。」

円: それについてはもう少し話し合おうか。(一同爆笑)

薫: 「(坂田で)ふむ! 我らが仲良しカルテットも6人に……6人ってなんて言うの!?」

由奈: 「(山田になって)調べて来い! ググれ!!」

GM: ググるの得意なのが、そこに……。(と円を指す)

由奈: 「(山田で)よーし! ググりに倉木ん家、行こうぜ!!」

あざみ: だ、ダブルカルテット! とか!!(一同爆笑)

GM: と、そんな感じで、最後カオスになりつつ……。



ダブルクロス the 3rd Edition

『Red Promise』


これは、守られなかった約束達をもう一度果たしに行く物語――――。


                                   終

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