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ガイアの持ち主  作者: ガイア
8/18

初めての『夢』

あれ、ここは何処だ。

俺は確か寝てるはずだよな・・・

なのになぜか、今居るこの場所はいつもの場所じゃない。

そうだ、操緒は・・・

「おーい 操緒 いるんだろ、返事しろよ」

と俺は叫んだ。

なんか、いつもの場所より気味が悪い。

なんか、濃い霧に覆われているようだ。何も見えない・・・

「ここ 本当に俺の夢の中か?」

と小さく呟いた。

操緒がからかってんのか・・・

だが以前、操緒の居るあの場所は、俺のイメージだって言ってたよな・・・

だったら、いじる事は出来ないはずだ。

すると、目の前に何か大きな影が見えた。

建物・・・?

俺は建物に近づこうとして、少しためらった・・・

ここで、一歩を踏み出してしまったら、もうこの場所に戻ってこれない気がしたからだ。

この場所? 本当にそれだけか?

俺は自分に問いかけた。

いや、これは俺の夢の中だ。迷子になろうがなんだろうが、そんな事関係ない。

俺は、何か胸に、ひかっかるものを無い事にして一歩を踏み出した。

影が近くなると、それが何なのかすぐに分かった。

お寺だ・・・ しかもテレビでも見た事がある建物だった。

手前には、木で出来た階段あり、その先には大きな木で出来た扉があった。

すると、木の扉が少しだけ開いた。まるで、入れ、とでも言っているようだ。

霊界への扉・・・

第一印象がこれだった。

あれ、もしかして俺、びびってる?

ふん、と俺は鼻で笑った。

「ははは 上等じゃねぇか 入ってやらぁ!」

と、言いながら階段を少し早足で上がった。

「おりぁぁぁー!」

と言う掛け声と共に、

バンッ!

と、扉を開けた・・・

「って あれ?」

そこには大して何もない、畳の部屋だった。

だが、部屋の真ん中には、小さな机が置いてあった・・・

机の上には、小さなろうそくがゆれていた。

そして、その隣には、時代劇などで出てきそうな、小さな本が閉じた状態で置いてあった。

本の表紙に何か書いてある。

少し近づいて、それを読もうとした。

そして、そこに書いてあったのは、

「み、さ・・・」

とその時であった、

ザザッ

後ろで物音がした。

俺は、反射的に振り返った。

そこには、人影が階段の手前に立っていた。

霧が濃いせいでよくは見えないが、女の人の着物を着ていた。

その子は、俺から見て右側に向かって走って行った・・・

「ねぇ おい、ちょっと待って」

俺は、その後を追いかけた。

その子は、お寺の後ろに回り、壁にそって走っている。

俺は、その子を追いかけながらあの部屋にあった、本を思い出す。

あの子が来たせいで、ちゃんとは見ることは出来なかったが、一部だけ読み取れた。

そこには、間違いなく『操緒』と書いてあった。

なんで、操緒の名前が・・・?

そんな事を考えていると、あの子を見失った・・・

「やべ あの子どこ行ったんだ?」

走るのをやめて、歩いていると、また何かの影が二つ並んで見えた。

人? いや少し違う・・・

近づくとそれは、片方の影は、お墓だった。

お墓には、コケやらなんやらついていて、誰の墓かは分からない。

だが、もう片方の影は異様だった・・・

剣だった・・・

それも、結構でかい・・・

太刀は、峰がなく、両側が刃だ。

幅は、俺の胴体と同じぐらいで、長さは俺の胸ぐらいもある・・・

鍔のあるはずの部分には、大きな穴が開いて、向こう側が見える。

そして、何より印象だったのが、独特の赤いフレームだ。

太刀の、外側と、大きな穴の枠の外半分が、赤い色をしている。

何だよ、これ・・・

俺がゆっくり近づいて、剣の柄に触れようした時、誰かに手首を捕まれた。

「どわぁ」

正直びびった・・・

よくは見えないが、さっきの子だった。

「ダメ・・・」

その子はとても冷たい声で言った。

「へ?」

「あなたは、違うから」

「違うって、何が」

それを訊いた瞬間、視界がかすむ・・・

くそ、こんな時に、俺が起きかけていやがる

風の音も、葉と葉がこすれる音も聞こえなくなる中、

最後にその子が、小さく答えた

「あなたは、ガイアの持ち主じゃないから・・・・」

・・・ガイ、ア・・・・?


ここから物語が始まっていく予定です。

どうぞ見守っていてください。

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