表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/16

9.5.見つけた

今は夜遅い時間帯。

そんな中、俺はミリスを探すために街を探索中だ。


俺もむやみに探してなんかいない。

ある程度、検討はついている。


まず、そう遠くには行っていないと思う。

それは、あのいじめがあったからだ。

確か、蹴りを入れられたんだよな?

だったら体中が痛いはずだ。

それに、ミリスは窓から飛び降りている。

なので、なおさらだ。


あの窓から飛び降りたのなら、その場所へ行って、近くを探せば良い。

多分、この辺りだが……………………。


周りには家ばかり。

そして路地がたくさん。

この中から探すのか…………………………………いや、その必要はなさそうだ。


ミリスを見つけた。

なので、俺はすぐに彼女に近づいた。


気持ちよさそうに寝てるな……………。

きっと疲れたんだろうし、起こすのは悪いな。

このままにしておくか………。


俺はミリスの隣に座りこみ、じっと寝顔を見つめる。


………ミリスの寝顔を、一言で表すなら「天使」だ。

可愛いのは当たり前で、よだれを垂らして寝ているところが一番のチャームポイントだ。

……………って、こんなこと話してる場合じゃないか。


ミリスはもう、あの寮には戻れない。

いや、戻りたくないだろう。

あんなことをされて、さぞ苦しかっただろうに。


ミリスは、これからどうなりたいのだろうか。

俺と居たいということはないだろうし、街から出て行くのが普通だろう。

俺と居たいと言われても、寮住まいなことは変わらないから、またミリス自身にも危険が及ぶ。

それを考えたら、俺は反対するかもな……………。


…………………はぁ……眠い。

俺も疲れた。

寮には帰らなくて良いか。

ミリスも、俺が起きた時に居たほうが安心できるだろうし。


俺はそっと、ミリスの頭を撫でる。


「良く、頑張ったな」


そんな一言をかけて、俺は目を閉じた。








―――


………………………。

……………………………………………。

…………………朝、か。

ミリスは………………まだ寝ているか。


と、思っていたが、


「…………ぅ…………うぅ………」


ミリスも、今起きたらしい。

俺にはまだ気づいていないか。


「………う………うぅ………」


ミリスが背伸びをした。

俺はその時に、


「起きたか、ミリス」


そう、声をかけた。


ミリスが俺の存在に気づいたのか、こちらを向いたので、


「昨日は大変だったろう?

よく頑張った

もう大丈夫だ

俺がついてる

あとは任せてくれ」


こう言った。

頼りない言葉だが、彼女はどう受け取っているのだろうか。


「ランス君!」


………………予想外だ。

泣いている。

ミリスが泣いている。

そして抱きついてくる。

喜んでいいのか?

何か声をかけるべきか?

それとも俺がミリスを抱きしめるべきか?

分からない……………。


「ランス君、会いたかったです!」

読んでいただき、ありがたい限りでございます。

まだ未熟ではありますが、一つ一つの☆やブックマークが励みになりますので、つけていただけるとありがたいです。

また、感想もほしいです。

ダメ出しなり、なんなりとどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ