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お題シリーズ3

山が笑った

作者: リィズ・ブランディシュカ



 それはちょっと今の時代よりも昔の出来事。

 家電とか機械とかが、世の中に出る前の出来事。


 小さな村に、身の回りの色々な物に魂が宿っていると、知っている人達がいた。


 その人達は山に囲まれた生活を送っていて、普段とても不便していた。


 なぜなら、近くの村や町に行く時には、山を越えていかなければならないからだ。


 だから何とか便利にしようと考えた結果、近くにある山を掘って貫通させようという考えが出た。


 しかし人々は、その計画を実行する事はなかった。


 なぜなら山に魂があると知っていたからだ。


 近くにある山は、自分に魂がある事を隠さなかった。


 それで人々は、山の声を聞いた事がある者が多かったためだ。


 計画がやめになって、削られる事がないと知った山は「がはは」と笑った。


「変わった人間たちだなぁ。人間は弱いのに、便利になって強くなろうとしないなんて」


 小さな少年が、答える。


 まるでおかしい事だとは思っていない様子で。


「だって友達だもの、便利になるとしても、友達を傷つける事はしたくなかったんだ」


 それから時代が変わり、生活が豊かになるまで、その山と人々はずっと仲良く暮らしていった。



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