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閑話1 アルの古い記憶

長兄登場


ヒデが 記憶がバラバラとか 浮かんでくる とか言っていたからか


思い出した


あれは オレが2つか3つの頃の事だ




「アルの眼はいつ 生えてくるのかな?」


兄さんが ちょっと困ったなあという声音でじいちゃんに聞いた


オレとボール遊びをしているのに、オレが上手く取れない事に焦れたのだろう


俺が不器用でうまく遊べないのは 眼が足りないせいだとでも思ったのだろうか?



「そうだねえ 眼が生えてくるか 能力が目覚めるか どちらが早いかねえ」


大きな体でいつでも野良着を着ているじいちゃんが麦わら帽子を兄さんに被せながら答えた


また兄さんが聞いてじいちゃんが応える


「のうりょくってなんだ?」

「人と違う 何かが特別に優れていること かなあ 分かるか?」

「ふーん」


「お前たちの家の泉は 泉を見つける能力のある者が 掘り当てたんだよ

ばあちゃんが突然話に入って来る。。。ばあちゃんっていつもそんなだったね


「能力は 何か足りないものを補ってくれるものだから アルの眼が生えてこな

 ければ のうりょくが目覚めるんだろうねえ」

ばあちゃんの言葉に ちっとも わからないままに 頷いて

俺は聞いた


「とーさんと かーさんにも能力ある?」


じいちゃんがオレに麦わら帽子を被せながら言う

「お前達の父さんが 旅人なのに帰ってきて 母さんと夫婦になったのは

 父さんの能力か 母さんの能力か って思っているよ」


兄さんが聞く

「父さんと母さんには 何が足りないの?」

俺も負けずに言う

「父さんも母さんも 眼は二つあるよ」

ばあちゃんが自分も麦わら帽子を被りながらきっぱりと言った

「二人とも 厳しさ が足りないんだよ」


その分 私たちが厳しくしないとね  といって 二人は チビの俺たちを畑仕事に連れ出した


厳しく と言うわりには 畑仕事は ブチブチと草をちぎったり 小さなバケツで水をまいたりと

楽しい遊びのようなものだったけれど

アルはまだ眼の事は気にしてません



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