お風呂場の形跡
お風呂に入ろうとした時のことである。浴槽に見たことがないくらい大きなナメクジが現れた。
――最悪・・・
急いで眼鏡をかけて、服を着る。
塩とティッシュをもって、再びお風呂場に入った。
そして、その時に気が付く。
普段は眼鏡を外して入浴しているから分からなかった。
天井、壁、浴槽。あらゆる場所に大小さまざまな道ができている。乾いてカピカピにあっているものもあれば、ぬめっているのもある。曲がったり、交わったり。それはまるで迷路のようだった。
ぱっと探しても見つからないが、どこかに潜んでいるのは確かである。
巣窟が、あるはずだ。
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