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叫び
「カムイ!」
誰かが彼の名前を叫んだ。何に対しての叫びなのだろうか?まだ魔力は残ってるし、特段傷を負っている訳でもない。
しかし何に対しての叫びはすぐに分かることになる。━━いたみとともに。
「あ?」
彼は腹部を貫かれていた。あまりの唐突な出来事に意識が混濁し、途切れようとしていた。いたみは、感じなかった。
だれが、どうやって━━━━━━━━━━
「カムイ!」
誰かが彼の名前を叫んだ。訂正。誰かではない。昔からの幼なじみに、呼ばれていた。
カムイが愛してやまない、クイナに呼ばれていた。
そして、彼は━━━━━━━━━━━━