表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/12

ササミとカバ

そうや。昔からササミとカバは使いようって言って、

どんなものでも、うまい事使えば、役に立つって言うもんな。

ササミはボディビルダーが好きやし、

でもカバ使えるか?

カバってたしかウンコをシッポでまき散らすやん。

あんなん、迷惑やで。

あっそうか。あれは防御になるんか。


ちょっと待てよ。

ロープを振り回したら、どうやろ。


……、

あかん、

あんまり回らへん。

なんか、先っぽに石でも、括りつけよかな。

あぁ良い感じの石があった。

これを括って、クルクル回す。

おぉ。たこ焼きみたいやな。

回ってるところだけやけど、


(あっ)

手がすべってもた。

(カーン)

あっなんかムカデに当たってもた。

あれ?

なんか、緑色の液体がでてきてる。

うわキモ。


なんか動かへんで。

もしかして、効果あったん?


(ぴろん、ぴろん、ぴろん、ぴろん、ぴろん、ぴろん)

なんや、なんや。

ビックリした。

なんか通知みたいなのが来たで。


なんやろ。

ステータスか?


「ステータスオープン」

(ぽよん)

おっ開いた開いた。


なになに。


名前:ミック

年齢:18歳くらい

職業:荷物持ち

レベル:10

体力:まぁまぁ

知力:アホ

攻撃力:あんまり

防御力:あんまり

魔力:あんまり

力:あんまり

魅力:あんまり

素早さ:あんまり

器用さ:あんまり

運:まぁまぁ

経験値:マシ

HP:あんまり

MP:あんまり

所持金:10G

アイテム:荷物袋、薬草、パン、水、

魔法:-

----


あれなんか微妙に上がってへんか?

さっきナンボやった。

レベルは5やった気がするけど、10になってるやん。

ちょっと待て。知力のところアホってなんやねん。

さっきアホとかあったか?

えっレベル上がってアホになったん?

ちょっと待てよ。

レベルが上がったというのは、倒したって事。

じゃあピンチを切り抜けたって事。

ほんまか?

あんなんラッキーパンチみたいなやつやで。

まぁいいか。もう一回、ぶつけてみよ。

それで反応なかったら、倒したって事でええやろ。


ちょっと待てよ。

ササミとカバは使いようじゃないわ。

ササミとバカは使いようやわ。

勘違いしとった。

でもカバだと間違わんかったら、振り回すの、思いつかんかったからな。

ほんまアホでよかったわ。

あぁそうか。

だから知力がアホになってるんやわ。

まぁ生き残れるんやったら、アホでもええわ。

大阪人にとっては、アホはホメ言葉みたいなもんやもんな。

逆にバカって言われるのは、腹立つねん。

なんかな、こだわりがあんねん。


あれ、さっき通知が6回来てたよな。

でも上がったレベルは5。

なんなん1回余分な通知は?

なんかドロップアイテムがあるよって通知かもな。


よし探してみよ。

「失礼します」

他に魔物とかおらんやろな。

うわ。えげつないな。

めっちゃ臭いな。

これ俺の元の身体の奴の仲間やろ。

ぜんぜん知らん奴やけど、

なんか気の毒やな。

どうしよ。運んで埋葬しよかな。

あかん、あかん、そんな事しとったら、俺が埋葬されるほうになるわ。


4人おるな。俺入れて5人パーティやったんやな。

どうしよ。

こういう時、元仲間の荷物とかどうするんやろ。

とりあえず、食料とか金目のものとか、貰っとこうか。

俺は辺りを探索し始める。

服とか鎧類は血まみれで、さすがに回収する気にはなれんな。

なんか指輪類つけとるな。

これをもらっとこう。合計5個か。

武器のたぐいはないかな。

あっ剣がある。

これどうやろ。

うわ。クソ重い。これはもたれへんわ。

槍があるな。

これはどうやろ。

これもクソ重いな。ムリやわ。

とりあえず金はもらっとこう。

皆で500Gか、ずいぶん大金やな。

他は薬草っぽいのと、瓶に入った液体、パン、干し肉っぽいの。

こんなもんか。


次はムカデやな。

なんかドロップアイテムがあるんか?

あれなんや。緑の動いてるものがいる。

なにやろ。


「おいお前、助けてくれたのか。ありがとう」

と緑の小さい物体は言った。


「なんや、お前言葉がしゃべれるんか?しかし、なんなんお前は?」

と俺は尋ねた。


「水をかけてくれ。臭くてたまらんわ」

と緑の小さい物体は言った。


俺は元仲間の水筒を探し、緑の小さい物体にかける。

すると中から小さいオッサンが現れた。


「なんや、お前小さいオッサンか」

と俺は言った。


「なんや小さいオッサンって、俺にはケノという名前があんねん」

と小さいオッサンは言った。


「あぁケノっていうのか、俺はミックらしい」

と俺は言った。


「なんやねん、俺はミックらしいって、事情持ちか」

とケノは尋ねた。


「あぁさっきまで、別の世界におってん。それでこの身体は別の人のやねん。あっちょっと待て、これ言ったらあかんやつやろ。タンマ。さっきのナシやわ」

と俺は言った。


「そんなん気にせんでえぇわ。お前大阪出身やろ」

とケノは答えた。


「なんでわかんねん、

ケノお前ももしかして大阪なんか?」

と俺は尋ねた。


「はっははぁ。内緒や、まぁどうでもええから。俺もつれていけ」

とケノは笑った。


「なんで、知らん小さいオッサンを連れて行かんとあかんねん」

と俺は答えた。


「わかってないな。

こういう異世界物はな。

小人とか妖精はだいたい仲間にするもんやねん。

だから俺もつれていけ」

とケノは言った。


「お前こそわかっとらんわ。だいたい小人とか妖精はな。

可愛い生物やって決まってんねん。

お前なんか、単なる怪しい小さいオッサンやんけ」

と俺は答えた。


「ここから先のイベントクリアできへんかってもしらんで」

とケノはニヤついた。


「わかったわ。しゃーないな。

役に立てよ」

と俺は答えた。


(ぴろん)

通知が出た。

あぁこれはケノが仲間になった的なやつやろと思ったが、

相変わらず、音だけでなにかはわからなかった。


「それで、ここからどうすんねん」

と俺は尋ねた。


「知らんわ。お前についていくわ」

とケノは答えた。


「えっ知らんとか、道案内とかしてくれへんの」

と俺は尋ねた。


「お前な。俺が道知ってるように思うか?よう見てみ」

とケノは答えた。


俺はマジマジとケノを見る。


「たしかにアホそうやもんな」

と俺は答えた。


「いやぁ。そんな褒められるほどのこともないけどな」

とケノは照れくさそうに笑った。


俺は確信した。こいつは大阪のアホのオッサンやと。


この魔物がいる世界で、アホのオッサン二人でどう生きていくのか。

俺は少し不安になったが、同時にどうでも良くなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ