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走馬灯

人間死ぬ時に、走馬灯見る言うやろ。あれホンマやねんな。

今絶賛走馬灯中やねん、

あっ興味あるやろ。実況してやんで。

ほら動画配信でも人気やろ。

実況系。

俺も動画配信者やったらな。

これ実況すんねんけど。

ムリやな。

今死にかけやもんな。


あれは……。

なんや?

あれやな。

SNS見とったら、韓流アイドルが親指と人さし指でハートのマーク作ってるのを、お札数えるマークや思って、

「お札のマークとか、現金な奴やな」

ってつっこんだら、

ファンから、えらいひんしゅくかったやつやな。

これホンマワロタわ。

マジボケやもんな。

あれどう見ても、札束数える仕草やろ。

ホンマ理解できへんわ。


次はこれなんや。

38点。

あぁ、これは高校3年生のテストで、過去最高得点出した時の走馬灯やな。

親父が喜んでな。

近所や親戚呼んで、お祝いした時や。

「俺の息子が38点も取れるなんて、たいしたもんや。トビが鷹の子を産んだようなもんや」

とか、なんとかいっとったわ。

そしたらな。

飲みに来とった町内会長が、

「うちの息子なんか68点取ったことがあるんやぞ」

と自慢するもんやから、

親父と殴り合いの喧嘩になってな。

あれはホンマ受けたわ。


次は……

I LOVE AKANE Tシャツか。

俺の名前はな。

放出蛙金ハナテンアカネ

いうんやけど、

アカネって男にしては珍しいやろ。

親父が産まれてくるのは女やとばかり思ってて、女なら名前を朱音にしようと決めたそうや。

そして近所や親戚に I LOVE AKANE というTシャツを多量に作った。

数聞いたらビビるで、なんと100枚や。

そしたら、産まれてきたのが男やったから、もう大変。

「男に朱音はないやろ」

ってなってな。

でも、もったいないやんか。Tシャツ代。

20万くらいしたらしいからな。

「男でもアカネにしたらええやろ。

アカネのカネは金にしよ。縁起がいいし。

アはカエルがアとも呼ぶから、金が帰るで縁起ええやろ」

となって、そう決まった。

ほら名字が放出で、これハナテンって呼ぶんやけど、

「放出した金が帰るって、縁起がええやんけ」

と、そういう理由で、俺は蛙金になったんやけど、

腹立つ親父やろ。

俺な。その由来聞いたんが小学六年生の正月や。

親父はお屠蘇でべろべろになってな。

親戚連中と俺の事、名前でからかいよってん。

あんまり腹立ったからな。

ストーブの上で焼いたミカンを親父の頭に投げつけたった。

ついでに、そのネタで大笑いしてた親戚の頭に焼き餅を乗っけたった。

ほんならな。

焼き餅の餅がオッサンの髪の毛にくっついてな。

カツラが落ちてん。

みんな薄々カツラやって、気付いとったんやけど、それが白日の下に晒されたわけやな。

オッサン切れとったわ。

皆は大爆笑。

でぶっ倒れとった。


いやでも、あれやで、

ほかの親戚が

「お前カツラやってみんな知っとるわ。もう諦めてボウズにしろや」

って言ってな。


それから親戚のオッサンな、渋々ボウズにしたんやけど、それでその人独身やったんやけど、急にモテだして結婚が決まってん。

しかも、美人やで。

オッサン喜んでな。

「蛙金。お前のお陰や」

って、58,000円くれたわ。

「なんでこんな大金くれるねん。もらうけど」

って言ったら、

「ズラ代浮いてん」

って笑らっとったわ


その時の走馬灯やな。


次は、なんや。

クルクル回しとる。

これたこ焼きやな。

そや俺たこ焼き屋やねん。

ずっとたこ焼き回してんもんな。

一流の腕やで。

まぁどうでもいいけど。

それで、さっき売上回収して、今日は雨で客足が伸びんくて、

売り上げ金3万やってん。

それで傘さして、帰ろかなと思ったら、

イキナリ後ろからどつかれて。

倒れてん。

セカンドバッグを奪われたから、あれノックアウト強盗なんやろな。

あとでビックリするやろな。

なんで3万やねん。

俺、今死んだからな。

あの強盗3万で俺殺したわけやん。

リスク高すぎるよな。

どうせなら……。

まぁええか。


それで、走馬灯これでお終いかな。

あれ、女の子全然出てきてへんやん。

そりゃ女っけなかったけど、

ちょっとくらい淡い思い出とか、偽造してくれてもいいんちゃうん。

そういうオプションは走馬灯にはないんか?


それで、俺どうなるんやろ。

俺たこ焼き屋やけど、ラノベの無双系とか好きで、死んだら無双でチートで楽しみたいんよな。

でもどうなんやろ。

賽の河原とかなんやろか。


あっ急に真っ黒になった。

あっ青い画面が出た。

えっ

「提供は……、ご覧のスポンサーの……。

なんでスポンサーの宣伝してんねん。

俺の人生はドラマかなんかか!


「次は賽の河原、賽の河原。賽の河原を出ますと、終点まで止まりません」

アナウンスが聞こえた。

相変わらず、青い画面や。

なんやこれ。

なんか身体揺れとるな。


えっなに電車か?

どうなってんねん。

話とずいぶんちゃうぞ。


(ぷしゅー)


扉が開いた音したな。あれでも動かんぞ。


(ぷしゅー)


扉が閉まった音したな。


俺どこいくねん。


あれ、意識が遠くなっていく。


……


「兄ちゃん、兄ちゃん。はよ起きろや。なに寝てるねん」

と声がする。


俺は目を開くと、

そこにはロングの金髪、赤の縁のサングラスかけて、白いトレーナーに白いスエットを着ているオッサンがいた。

ここはどこだろうか?

何かの神殿っぽくもある。


「オッサンはだれや」

と俺は尋ねた。


「オッサンこそ誰やねん」

とオッサンは言った。


「俺は放出蛙金というたこ焼き屋やけど、さっき殴られて死んだと思ったんやけど」

と俺は答えた。


「まぁここに来るいう事は死人やな。でもなんで賽の河原で降りんかったんや」

とオッサンは尋ねた。


「身体動かへんかったんや。それでオッサンは何者なん?滅茶苦茶怪しいけど」

と俺は答えた。


「まぁいわゆる神様やわ」

とオッサンは、胸の狼と書かれたプレートの入った金のネックレスを見せつけた。


なんで狼やねん。


「なんで狼なん?」

と俺は尋ねた。


「これはな。

大きく偉大な神様という意味の漢字や」

とオッサンは自慢げに言った。


これ外国人が間違うタトゥーみたいなノリなんやろな。

気分悪くしたらあかんから、ほっとこ。


しかし、このオッサン。

どこの国の人なんやろ。

ロングの金髪やねんけど、プリン状態やし、下腹が出ていて、チャラいし。


もし「続きを読んでみたい」と思っていただけたら、

ブックマークしていただけるととても励みになります。


本作はすべて完結済みで、安心して最後まで読めます。


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