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力こそ全てのハーレム世界、世界最強のハーレムライフ!  作者: オリオン
第5章、番外編、シャンデルナの攻防
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大事な訓練内容

「さて、別れたわね」

「はい」


今回は点数別に分けてみることにした。

今回は10本撃った後の平均得点で

点数を分ける形にしてる。


0~3点のチーム

4~7点のチーム

そして8点以上のチームだ。

振り分けは結構差が出た。


まず0~3点のチームは全体の5割。

あまり弓矢を使わなかったという訳だしね。

そこまで安定した結果は出せなかった。

4~7点は3割であり残りは8点以上。

8点以上の兵士達は元々弓兵だからね。

今回、重要なのは4~7点と言える。

今まで弓矢を扱わなかった兵士達が多いし。


「さて、メンバーを分けて貰った訳だけど

 どう言う訓練をするか伝えるからしっかり聞きなさい」

「はい!」

「まずは0~3点のチームね

 あなた達は基本的に剣士だからね。

 あなた達の課題はこの近距離の的よ」

「……はい」

「がっくりするのが早いわ。

 まだ課題は続くのよ」

「と言うと?」

「あなた達は近距離の的に矢を射る。

 その後、ある程度当るようになったら

 弓矢を置いて剣を振いなさい。


 そして、合図と同時に弓矢を取り矢を射る。

 最初は合図から10秒以内で射るのよ。

 それを100回繰り返した後に時間を早めるわ。

 これを繰り返して貰う」

「あ、合図からですか……何故?」

「接近戦で弓矢を用いる為よ。まぁ、擬似的に」


私はひとまず弓を投げて目の前の案山子を斬り裂く。

そして、落下してくる弓を掴み即座に矢を引き抜き

近くに居る案山子の眉間を撃ち抜いた。


「こんな感じに剣と弓矢を扱う戦いをする為よ。

 青ゴブリン対策よ、難しいかも知れないけど

 長距離を射貫くのが難しいなら

 接近戦闘に弓矢を用いる戦いを練習する方が良いわ。


 この方法なら距離ある相手を射貫くのが苦手でも大丈夫。

 必要とされるのは精度では無く手先の器用さと

 状況判断能力だからね、当てるとは違う技術だから

 当てるのが苦手でも十分活用が出来るわ。

 

 それに、この方法で練習をして行き

 実戦でも使える様になれば実戦経験も積みながら

 相手を撃ち抜く技術も上がるはずだから

 最終的に距離があっても射抜ける様になるはずよ」

「そ、そうですね!」


彼女達は狙うのが苦手な訳だからね。

それなら別の方向で鍛えながら

狙う練習も出来る方が良いに決ってる。

これなら実戦でも活用出来るはずだしね。


「で、4~7点のあなた達は精度を上げて貰うわ。

 何も難しい事では無い。

 的を何度か動かすから、矢を構えて撃って。

 最終的な目標は安定して8点以上を出す事よ。

 10発全てで8点以上を狙うのは大変だろうけど

 優秀な弓兵を育てるにはそれしか無いわ」

「はい!」

「そして、8点以上のあなた達」

「は、はい」

「あなた達は既に弓兵でもあるでしょう。

 今更、基礎何てどうでも良いと思うかも知れない。

 でも、訓練で重要なのはこの基礎なのは間違いないわ。


 訓練の度に、あなた達はまず30本矢を射て貰う。

 その30本全てで確実に8点以上を取りなさい。

 1本でも外れたらその日は4~7点組と同じ様に 

 精度を上げる訓練をして貰う事になる」

「何故そんな」

「基礎を極めるのが重要だからよ!

 本来なら30本、全てど真ん中じゃ無いと駄目なの。

 でも、それだと訓練が進まないから妥協案で8点以上。


 僅かなミスで仲間を殺すのが弓兵なんだから

 精度を甘く見るのは死活問題よ! 弓兵なんだから

 それ位の覚悟を持って訓練しないと駄目なの!

 一応、説得力を見せるために私がやるから」


まぁ、私は問題無く全て当るからね。

今回は100本矢を放って、全て真ん中を射貫いた。


「す、凄い……あれだけ撃ったのに全て真ん中だ…」

「説得力あるでしょ? 私は完璧に鍛えてきたわ。

 だから、あなた達はこれ位とまでは行かなくとも

 これに近い精度で狙って貰わないと仲間を殺しかねない」

「は、はい……」


兵士達も流石に私の精度を見て黙るしか無かったようね。

そりゃこれ位出来なきゃ、弓兵なんざ出来ないわ。

ましてや1人で冒険してるときに弓矢なんざ無理よ無理。


「そして、毎日の30本で全て8点以上を取れた場合

 本来の訓練を始めることになるわ。同時撃ちね」

「フェイトさんがやってた、あの」

「えぇ、手数を増やすために同時撃ちの訓練をして貰う。

 じゃ、これでまずはやってみましょう。

 私はあなた達全員の訓練を見るけど

 まずは0~3点組を主に指導するわ。

 4~7点組は最初に伝えたとおりに精度の訓練を

 8点以上の組は最初の30本の射撃を始めて。

 嘘を言うのは駄目よ? 嘘を伝えようとしても

 私はあなた達の方も一応見てるんだからね。

 嘘の通達を私にすれば、あなた達全員共犯で

 ひたすらにスクワットをさせまくって

 ヘロヘロになった後に全員4~7点組の練習よ!」

「は、はい、し、しかし何故スクワット……」

「ほぼ無いけど負傷した状態でも戦えるためによ。

 擬似的に負傷状態に近い状態にさせて訓練させんのよ。

 実戦で私ボロボロで戦ってたでしょ?

 そんな状態になっても戦えるようにね。

 まぁあくまで刑罰だから、あまりやらせる事じゃ無いわ」


怪我をしないように立ち回るべきだからね。

でも、罰として辛い事をさせるとしても

無駄な事をすると時間が勿体ないからね。

だから、こう言う状況で訓練をさせる。

時間がない状況だから、無駄な時間は避けたいしね。


「とにかくしっかりと報告しなさい。

 出任せは駄目よ、逃げに等しいんだから」

「はい!」

「うし、じゃあ始め!」

「了解!」


私の合図と同時に兵士達が訓練を始める。

早速私は0~3点組の訓練に付き合う。

狙い方などを伝えながら、精度を上げる。

少しの時間が経ち、8点以上組の最初の射撃が終わる。

今回は全員8点以上を出す事が出来たわ。


「じゃ、同時撃ちを教えるわ」

「はい!」

「同時撃ちは基本的にどう矢を持つかで変わるわ。

 弓を縦に構え、矢を2本同時に弓に番える。

 この時、矢の先端をしっかりと意識しないとね。

 矢尻の角度と弓の形状をしっかりと記憶して

 どの角度で撃てばどう飛んでいくかを

 何度も何度も射ってしっかりと理解する必要がある。

 それを理解さえすれば」


最初見せたときと同じ様に矢を放った。

私が放った矢は正確に的のど真ん中を射貫く。


「こんな風に当てる事が出来るわ」

「何度見ても凄い……」

「因みに矢の種類によるけど」


今度は特殊な矢、接続矢を私は取りだし

同じ様に構えて矢を放った。


私が矢を放ってすぐに接続矢に付属してた

細い糸が張り詰め、射線上にあった

3体の案山子を両断した。


「案山子が斬れた!?」

「これは接続矢、矢と矢に糸が繋がってて

 同時に放てば糸が張り、対象を斬れるわ。

 本来は落下防止や拘束に使う矢だけど

 こんな風に活用することも出来るには出来るわ。


 後、こう言う使い方を正式にする矢もあるにはあるわ。

 あくまでこれは接続矢本来の使用方法じゃ無いわ。

 応用ね。


 因みに正式にこの使い方をする矢の名称は

 切断矢って言うんだけど

 私は接続矢でいいやって思ってるから

 切断矢は買ってないのよね」


まぁ、切れ味という点では

絶対に切断矢の方が良いでしょうけどね。

ただあまりこう言う使い方する事無いし

別に買う必要性も感じなかったからね。


「だから、この使い方はあくまで応用だからね。

 一応、こう言う扱い方も出来ると知っておいて。

 さて、話が脱線したわね。同時撃ちの説明を続けるわ。

 

 ま、さっきは横に放った感じだけど

 私が構えた弓の構えを見れば特殊なのが分かるでしょ?

 基本的に複数体を射貫く際には横打ちになるわ。

 

 弓を横に倒して矢を射るのは

 普段の扱いではあまりしないだろうから

 まずはこの横倒しの練習をして貰う。

 

 でも、いきなり横打ちは慣れないだろうから

 まずは斜めに構える形でやってみましょうか」


今度は斜めに構えて同時撃ちを実演してみた。

私が放った矢は案山子の右肩と左足を射貫く。


「こんな感じ、斜めは水平に飛ばずに

 基本的に斜めに矢が飛んでいくから

 複数を射貫くにはあまり向かないの。

 ただ連射をする際に斜めは撃ちやすいわ」


今度は矢を射る速度を上げて矢を放つ。


「こんな感じね、ただこの場合は

 矢の威力が落ちてしまうと言う難点があるわ。

 弓は縦に持つ方が力込めやすいからね。

 とは言え、横にして射る練習をするなら

 斜めに構えて射る練習をして

 ゆっくりと横にして行く方が練習になるわ。

 だから、まずは斜めで矢を射て見て」

「はい!」


兵士達が私の指示通りに練習を始めた。

ただやっぱり初めてだから結構苦労してるわね。

でも、苦労は重要だからね。

そして、しばらく時間が経って。


「ご飯よー!」


元気そうにミントが訓練場にやってくる。


「はぁ、はぁ、お、お昼ですか……?」

「えぇ、じゃお昼ご飯を食べましょう」

「は、はい」


訓練を一時的に切り上げ、お昼休憩を始める。

兵士達はミントたちが用意した料理を食べ

満面の笑顔でその食事を楽しんでる。


「お、美味しい……こ、こんな料理は初めて!」

「お、おかわり! おかわりください!」

「えぇ! おかわりは沢山あるわ!

 頑張ってる皆の為に! 腕によりを掛けたからね!

 さぁ! お腹いっぱい食べてね!

 美味しい料理を食べて! 訓練を頑張って!」

「はい!」


ミントは笑顔で兵士達を励ましながら食事を渡す。

兵士達は皆、笑顔でミント達の料理を食べている。

そして、昼食後の訓練は明確に

昼食前よりも成果が出る。

ふふ、やっぱり美味しい料理は

何かを頑張る人には必要ね。

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