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国への到着

おぉ、ここが国かぁ、結構デカいな。

更に兵士っぽい人も全員女の子だ!

おぉ! これから俺のハーレム生活がスタートするのだ!

と言っても、俺は俺が気に入った女の子にしか声を掛けないがな!


「ここがまぁ、一番の大国って奴よ。

 バスロミア王国。言わずもがな王は男よ」

「ふーん」


まぁ良いんだけどね、とりあえず楽しそうだし俺はこの国に入る!

まずはシルフの服を買って、ついでに俺の服も買おうかな。


「む、フェイト様。そちらの方々は?」

「見ての通り、私が旅先で出会った男とその妹よ」

「……男を毛嫌いしていたあなたが、ついに」

「そんなんじゃ無いわよ! 助けられた恩があるから

 まぁ、この国に連れて行く事になったってだけで!」

「なる程…しかし、フェイト様が追い込まれるとは、相当な危機が」

「……そ、そうね…オーガに襲われたあげく、ドラゴンに襲われたりもした」

「はぁ!? 何故生きてるんです!?」

「全部俺がぶっ潰したまでよ! ワンパンだぜ!

 ドラゴンとかデカいトカゲだし!」

「……男はすぐそうやって見栄を…」

「それが、見栄じゃないのよね…事実なのよ。

 ドラゴンをワンパンしたし、オーガも一撃で仕留めてたし」

「……な、そ、そんな馬鹿な!」


やっぱり凄い存在なんだな! まぁ、俺の前では赤子同然!

ふっふっふ、伊達に地獄を味わい続けたわけじゃ無いのさ!

俺の場合はマジで地獄なんだけど。まぁ、あの苦難の先に

こんな最高な時間があるんだとすれば、ありだったけどな!

ふっふっふ、最終的には地獄の鬼もワンパンだぜ!


「まぁ、そんなんだから、俺はかなり強いぞ! 惚れるがいい!」

「……ま、まぁ、強いのは強いのでしょうが、惚れる要素は…」

「えぇ!? 強ければ無条件で惚れてくれるんじゃネェの!?」

「そんな訳無いでしょ!」

「ですよねぇ、強いだけで惚れてくれるなら

 フェイトはとっくに惚れてるか」

「ったく、あなたは本当に無駄に強いのに馬鹿よね…

 まぁ良いけど、とりあえず入れてくれない?

 こいつとこいつの妹に服を用意してやる約束なのよ」

「服…確かにボロボロですね」

「最悪、妹の服だけでも良いから買って欲しいんだよな」

「……あなたの妹ですが、あなたが襲ったんでしょう?」

「はぁ? そんな訳無いって! 俺は決して可愛い妹に手は出さん!」

「そんな男が居るわけが」

「それが、こいつはそんな男なのよ、私も襲われてないし…

 この子だって兄を慕ってる…不思議だけどね」

「……」


やっぱり兵士の人達が驚いた表情を見せた。

ふむふむ、やはりこの世界の男共は手当たり次第に襲うらしい。

だが、俺は決してむやみやたらに襲ったりはしないのだ。

お気に入りの女の子を見付けて、了承を得て初めて襲うのだ!


「……フェイト様がそう言うのであれば、信じましょう」

「なぁ、フェイトってそんなスゲー奴なのか?」

「えぇ、私達からしてみれば、彼女は憧れに近いのです。

 女子でありながら、男にも負けない強さを誇る。

 しかし、疑問なのが…何故バルキュリー部隊に入らないのですか?

 直接シャナ様に勧誘もされているのに…総副隊長の地位だって」

「いやいや、私戦うのが好きとか、そう言うわけじゃ無いし。

 そもそも何かに縛られるのは主義じゃ無いって言うか」

「んー? シャナって誰だ?」

「最強の女兵士、バスロミア王国随一の兵士よ。

 男にだって負けない、最強の女兵士よ」

「おぉ! そりゃ凄いな! 是非手合わせしたいな!」

「ふん、力しか能の無い男如きがシャナ様に勝てるはずも無いわ」

「そりゃ楽しみだな!」


いやぁ、そんなにも凄い女兵士が居るとは驚きだぜ!

いやぁ、どんな感じの人だろうか、超クールな感じなのか?

最強という風に言われてるし、男勝りだったりすんのかな?

だがどちらにしても、俺は楽しみでしょうが無い!


「実際、シャナさんとマグナが戦ったらどうなるか…疑問ね。

 でも、私の予想だと多分……マグナが勝つわ」

「何を馬鹿な事を!

 こんな馬鹿そうな男がシャナ様に勝てるわけがありません!」

「いやぁ、確かに馬鹿っぽいかも知れねぇが実力はマジだぜ?」

「まぁ、そんな話はどうでも良いのよね。まずは服よ服。

 マグナは馬鹿だから風邪引かないでしょうけど

 シルフちゃんは風邪引いちゃうかも知れないしね」

「そりゃ大変だ、シルフが風邪を引いたらヤバいな。急ぐか」

「…馬鹿と言われたことは何も言わないのね、あなた」

「大丈夫だ、ほぼ事実だと認めてるからな!」

「大丈夫かしら、こいつ」


道中でも何度か言われたような言葉を再び聞いた。

まぁ、俺の今までの動きやら言葉を聞けばそうなるよな。

だがしかし、俺はそれで良いんだけどね!


しかしなぁ、ハーレムというのはやはり素晴らしいと思う。

ふふ、地獄で経験した、あの永遠のイタチごっこ。

それが、こっちではゴールに辿り着ける上に

複数手に入るというのは、実に素晴らしい事だ!


「……不安ですが、まぁ良いでしょう。入国のお手続きをお願いします」

「おぉ!」

「それと、入国後は城へ移動してください」

「なんで?」

「服を買った後でも構いませんからお願いしますよ」

「だから何で?」

「……あなたが男だからですよ」


何で俺が男なら城へ赴かなくてはならないのだろうか。

それはイマイチわからないが、行けと言われたら行くしかあるまい。

とは言え、一応理由は知りたいんだよなぁ。


「一応、理由は知りたいんだけど?」

「……あなたは男、言わば稀少存在ですよ。

 そして、国内とは言え男に怨みを持つ女性も多い。

 あなたという稀少資源を失うわけにはいかないので」

「あぁ、つまり城で護衛を貰えって事?

 それなら正直、私が居るから大丈夫だと思うけど?」

「フェイトさんの実力を疑ってるわけではありませんが規則です

 一応、城へ到達するまでの間、護衛はお願いします。

 私達は門番という立場ですので、一緒に付いていけません」

「ここに護衛とかいねーの?」

「男が外から来ることは想定されてませんよ…」


まぁ、考えてみればそうだな。外から来るとは思いにくいか。

だって、人が殆ど住んでないからなぁ、城の外って奴は。

他にも国があるんだろうが、そこから来ることも想定はしてないと。


……あぁそうかそうか、国に根付けば人口増えるからな。

他国も当然、稀少資源という立場である

男を他国へは送りたくないだろうしな。


「つまりあれだな! 城に着いたらおもてなしが待ってるんだな!」

「……何か癪に障る気がしますが、まぁ恐らくそうでしょう。

 外部から男が来たのも今回が初ですし…」

「おぉ! こりゃ楽しみだな! まぁ服を買った後かな」

「それで構いません。では、どうぞ」


門番が会話の合間に手続きを終わらせてくれたようで

門がゆっくりと開いた。お? よく見ると紋様が書いてある。

剣だな、あれは剣だ。剣と剣の間に王冠が乗ってる形になってる。

パッと見た感じ、王家が剣で処断されてるような雰囲気だな。


まぁ多分だけど、狙いとしては2本の剣を携えてるって事なんだろうが。

しかし、雰囲気としては軍事国家みたいな感じ?


「おぉ!」


門が開くと、そこには大きな一本道が見えた。

一本道をひたすらに真っ直ぐ進めば街の奥にある

巨大な城に辿り着くという感じの構造なんだな。

戦争とかしてたら、あまり喜ばしくない道筋じゃね?


まぁ、正面から来たときに何かしらの対処してりゃ良いのか。

しかし、薄茶色のレンガの家が結構並んでるなぁ。

店の雰囲気もお洒落という感じ。っと、あ、文字が同じだ。

婆さん、この国の文字を使ってたんだな。


まぁ、フェイトが同じ言語を話してたし、当然か。

しかし凄いなぁ、今まで殺風景な景色しか見て無かったから

人がわんさか居るって光景はスゲー新鮮!


「……にーに」

「おぉ?」


不意にシルフに呼ばれて後ろを振り向く。

そこには俺に向けて両手を広げてるシルフが居た。

ちょっと震えてる。やっぱりなれてないんだろうな。


「よし任せろ! だがまぁ、抱き上げるのは歩きにくいかもだから

 ほれ、背負ってやるよ。落ちない様にしっかり掴まれよー」

「……ありがと」


シルフが俺の背中にちょんと乗り、シルフの足を掴み起きる。

最初はちょっとだけ震えていたシルフの手だったが

俺が背負って少しして、その震えも落ち着いた。

シルフは俺の首に手を回し、肩に頭を乗せる。


「仲良いわね、あなた達…」

「妹を背負うのは当然だからな」

「当然じゃ無いから、住民から奇異な目で見られてるのよ」

「そうなのか? 男がクソ珍しいからじゃねーの?」

「それもあるんでしょうけど、それだけじゃ無いわ」


周囲の人達は俺の姿を見て驚いている様子だった。

距離を取ってる人も多いし、何か頬を赤くしてる人も多かった。

と言うか、頬を赤くしてる人の方が多い気がする。


「おぉ、何か頬を赤くしてこっち見てるな!」

「男はレアだからね。男に出会って気に入られれば

 運が良ければ上級国民の仲間入りだしね。

 大体の女の子達は父親やら母親から愛情は貰えないからね」

「そうなのか?」

「…大体が父親に襲われたりが多いわけだからね。

 女としては、それは誇らしいことであり怨むべき事じゃ無い。

 むしろ、感謝するべき事…と、教わったりもするわ。

 でも、私は絶対に嫌…手を出してきたら殺すわ」

「恐いなぁ、相変わらず。そんなに毛嫌いしなくてもさ」

「なんで私達が男なんぞに媚び売らなきゃならないのよ!

 あんな自分の事しか考えてない、獣なんかに!

 何であいつらが強制してきた幸せなんぞを受入れなきゃ駄目なのよ!


 私は絶対に嫌! あんな屑共の奴隷になんてならない!

 あんな屑共の家畜なんかに! 私は成り下がらない!」

「わ、分かったから。ここは街中だぞ? 大声で叫ぶと目立つぞ?」

「……それもそうね」


フェイトが何かに気付いたような表情を見せた後、表情を戻した。

それからは、殆ど何も喋らず、俺達を服屋に連れて行ってくれる。


「フェイト、あまり暗いこと考えんなよ?」

「あなたには分からないわ、女の気持ちなんて男には分からない」

「それを言われちゃ、何も言えねぇがよ。

 だが、気に掛けることくらいさせてくれよ。

 お前は俺の大事な奴なんだしな」

「なんであなたは私を大事にするの? ハーレムとか言う奴?

 何度も言ってるけど、私はあなたのハーレムとやらには入らないわ」

「そりゃぁ、俺はお前と過ごした1ヶ月、クソ楽しかったからだ。

 1ヶ月も一緒に過ごして、馬鹿な話ししたりして過ごしたんだ。

 ハーレムとかには入らないとしても、友人にはなれるだろ?」

「……ふん、勝手になってなさいよ……ほら、ここが服屋よ。

 料金は私が持つから、あなたは妹に似合いそうな服を探しなさい」

「分かったぜ! サンキューな!」


俺はわくわくしながら服屋に入り、色々な服を探した。

ふんふん、シルフに似合いそうな服かぁ、どれが良いかな。

おぉ、この可愛らしいワンピースが似合いそうだ!


ふふん、この青と白の絶妙な色合いが良いな。

蝶ネクタイみたいな場所やボタンとスカートは青色。

そして、上半身は真っ白いと言うのは素晴らしい。

スカートも長いし、丁度シルフに合いそうな大きさでもある。


「これだな! これをシルフの服で欲しい!」

「へぇ、案外シンプルなのを選ぶのね」

「シルフは結構クール系だからな、可愛らしいのもありだが

 こう言う、お淑やかでクールな感じの服も似合うってな。

 まぁ俺はこれが良いとは思うけど、シルフはどう思う?」

「……」


シルフが俺が選んだワンピースを見て、頬を赤くして笑った。

その後、俺にこのワンピースを向けた。

どんな意図があるかは分かった。


「よし、試着だな!」

「……」


俺はシルフを試着室へ連れて行く。


「……」

「おぉ?」


試着室へシルフを連れて行くと、シルフが俺の手を引く。

あ、これってもしかして…着せろという意味かな?


「俺に着せて欲しいのか?」

「ん……にーに…」

「いやいや駄目よ! それは駄目だって!

 き、着るなら、私が着せるからマグナは外!」

「……にーにが良い」

「えぇ!? で、でも…良いの?」

「うん…」


そう言う事なら俺が着せてあげた方が良いのかもな。

俺はシルフと同じ更衣室に入り、シルフのボロボロの服を脱がせた。


「うーん…下着とかも買った方が良いのかもしれねぇな。

 そろそろお前も胸が出て来てるし、ブラジャー居るだろ?」

「大丈夫…」

「でもよぅ。あ、それと下着も買った方が良いかもな、ボロボロだぞ?」

「…うん、それは…欲しい…」

「そうだよな、服を新しくするんだし、全部新品の方が良いか」

「……うん」

「よし、フェイトにお願いしてみるか」

「聞えてるわよ……下着よね…て、て言うか…シルフちゃんブラ無いのね」

「まぁな、婆さんに世話になってた間だ、シルフは小さかったし

 婆さんもブラは要らないだろってな。だが、今見て見ると

 意外と出て来てるし、そろそろブラが必要かと思ってな」

「な! み、見てるの!? 妹のむ、胸を! あ、あなた!」

「い、いや、そんなに怒らなくても…そりゃ、服着替えさせてるんだ」

「れ、冷静なのね…あなた」

「そりゃそうだろ、妹だぞ? ま、下着は後で買って貰うとして 

 今は急いで服だよな。このままじゃ風邪引くしな。

 よーし、着せてやるから動くなよー」

「ん」


俺はシルフに俺が選んだワンピースを着せた。

ワンピースを着せた後、シルフは鏡で自分の姿を見る。

顔を真っ赤にして、鏡の自分を凝視した後

視線を下に移し、ニコニコと笑いながら体を動かす。


シルフが体を動かす度に、ワンピースのスカートがふわりと浮く。

その様が気に入ったのか、可愛いと感じたのか

シルフは更に嬉しそうに笑った後、ちょっとしたダンスを披露する。


「可愛いな、シルフ。やっぱりお前に似合うぜ」

「……えへ、えへへ」


シルフの頬が緩み、嬉しそうに微笑んだ。

いやぁ、可愛らしい限りだぜ、やっぱり俺の妹は世界一可愛い!


「これ……がいい」

「おぉ、そうか! いやぁ、俺のファッションセンスも悪くないな!」

「確かに可愛らしいわね、シルフちゃん見違えたわ。

 よし、店員さん、この服を頂戴」

「は、はい…娘さんですか…?」

「いやいや、私の何処を見たらこれ位の子が居る年齢に見えるのよ」

「し、失礼しました! あ、あまりにもお似合いだったので!」

「お似合い!? 誰と誰がよ!」

「す、すみません! え、えっと、りょ、料金は1200ビンズです!」

「け、結構高いのね…まぁ良いわ、言いだしたのは私だし。

 じゃあ、はい。着せて帰っても良いわよね?」

「は、はい…そ、それにしても…す、素敵な方ですね…」

「誰がよ」

「お、男の方が…そ、そんな優しい人が居るって…し、知らなくて…」

「お? 俺? 俺優しい? いやぁ! 嬉しいぜ俺は!

 ふふん、お嬢さんも可愛いぜ?」

「か、可愛いなんて、そ、そんな…」

「ナンパしないの!」

「いやいや、本音を言っただけだって!」


いやぁ、可愛らしい店員さんだな! 顔を赤くして恥ずかしそうにして!


「あぁもう……はぁ、あー、それと後いくつか買い物したいのよ。

 下着とか無い? 後、こいつの服…男物とか無い?」

「だ、男性用ですか! しょ、少々お待ちを!」

「あ、俺の分も買ってくれるのか? 俺の分を買う代わりに

 シルフの下着を買って欲しいってお願いするつもりだったんだが」

「はん、そんな下品な格好で動かれたら私が迷惑って奴よ」

「あっはっは! 違いない! 結構ボロボロだからな、俺のも!」

「……ったく、ついでにあんたの下着も買ってやるわよ、臭そうだし」

「おま! いやまぁ、否定は出来ないけど…あはは…」


フェイトが気を回してくれたお陰で、俺とシルフの服が新調できた。

まぁ、俺の服は、男物が殆ど無いこともあって、質素な白いTシャツに

女性でも男でも着れそうな無難なジーパンだった。

ついでに下着もあって、トランクスの様な下着もあったお陰で

俺もシルフも新品の服装をゲット。気分一新ってね!

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