異世界人バトルロワイヤルに参加することを決意する
翌日。モミジは、クオーツ王国の首都にある城の謁見の間に招かれていた。昨日は街についたのが夜中だったので、そのまま街で一番高い宿に送り届けられた。当然、費用は国が出している。
この世界に来た時に着ていた学校の制服はところどころ破れてしまったので、これまた国の金で買ったこの世界の服に着替えている。
「父上、紹介いたします。エメラルド王国で召喚された異世界人の|綾崎紅葉≪あやさきこうよう≫様です。森の中で私達をアーマードグリズリーから助けて下さいました。とっても強いんですよ!」
「どうも、|綾崎紅葉≪あやさきこうよう≫です。良ければモミジと呼んでください」
中年の国王が、人の良さそうな笑顔を浮かべてモミジを迎える。
「おお、モミジ様。よくぞお越しくださいました。ワシはこの国の十三代目国王、アルカス・マリエスですじゃ。昨日は娘の危ないところを助けていただき、何とお礼を申し上げて良いやら」
「いえいえ、ピンチの女の子を助けるのは当然のことですよ」
「モミジ様は優しく勇敢であられるなぁ。その言葉、国民全員に言って聞かせたいものです」
アルカス国王は、王という立場であるにも関わらず全く偉ぶることはない。
一方のモミジはといえば、
(今日のマリエスちゃんのドレス姿、めっちゃくちゃ可愛いなぁー。しかも内面も礼儀正しくて良い子なんだから。間違いなくこの国一番の国宝だ)
などと考えていて国王の話は半分程度しか聞いていない。
「しかも、モミジ様はこの国の代表として代理戦争に参加してださるとか。早速ですが、詳しい説明をさせていただきましょう」
国王の説明によると。
この世界では、10年に一度異世界の人間を召喚する魔法儀式を行えるのだという。召喚できる人数は合計で100人。
大陸中の国全てが異世界人の召喚を行い、サバイバル形式で戦わせる。他の99人を倒して優勝した異世界人だけが、元の世界に帰る権利を手に入れることができる。
そして優勝した異世界人の国は、何でも一つ願いをかなえる権利を与えられる。
「流行り病の根絶。鉱山から無限に採掘できる資源。どんなモンスターにも絶対に破られることのない城壁。永久機関。これまでに優勝した国は、どれも素晴らしい願いを叶え、発展してきました。我が国も今回こそ必ず優勝し、国を発展させたいのです」
国王が拳を握り締めて語る。
「分かりました! 他の99人をぶっ殺して、元の世界に帰るついでにこの国を大陸最強の国に発展させましょう!」
「殺す必要はないのですが……。とにかく、頼もしい限りです」
「ありがとうございます、モミジ様!」
コロンがモミジの手を握る。目には薄っすらと涙が浮かんでいた。
その時、広間に騎士が駆け込んできた。
「陛下、敵襲です! エメラルド王国の異世界人が城の前の広場に来て、Fランク異世界人を出せと騒いでおります!」
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