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陰キャが異世界で無双してみた  作者: するめ狂い
陰キャ他国編
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陰キャVSキノニアその2

「食べられる?」

「まあ……食べられるっていうか、この爆弾は食べる事によって処理できる、って訳だよ」

「嘘だろ……」

影虎は爆弾の処理方法に理解できず呆然としていると、キノニアが再び爆弾を出す。


「次はお前だ……ほら自然に帰れぇ!」

爆弾をエルドレットに向けて投げるキノニア。

エルドレットは爆弾をレイピアで弾いた。

だが、キノニアは弾かれた爆弾を鞭で絡めてエルドレットに当てる。

爆弾は激しい音を立てて爆発した。


「きゃあああああ!」

吹き飛ばされ床に倒れるエルドレット。

「つ、強すぎるだろあの爆弾……」

「しかも食べる事でしか処理できない。その食べるという行為もかなり危ないし手強いね……でもまだ処理方法が分かってるだけ勝算はあるよ」

萌葱が影虎にそう言うと、二人の会話が聞こえていたのかキノニアが影虎達の方を振り返ってこう豪語する。


「おっと霊基を見破られてしまったか……私の霊基は“エコロジー爆弾”! その名に恥じず自然に還る爆弾なのだ! そして人間は必ず自然な感情を持っている! 食欲、睡眠欲、性欲を始めとする欲という自然な感情を! それを文明が邪魔をするのだ! もっと自然に、もっと素直に自身の欲望に従え! 故に自然に帰る事が大事なのだ! 私の霊基はその信念を貫き通す為に存在するのであろう……」

「要するに自分の思うがまま生きたいと言う事ですね? うわあ……」

「何で試練の番人ってこんなヤバい奴しか居ないんだよ……でもこいつの今の発言で言質が取れたぜ! マジで食べて処理するんだなあの爆弾……」


影虎達はキノニアの発言に引きつつも、攻撃を仕掛けた。

「とっておきのこいつを食らえ! 純粋冠毒!!!」

影虎が今ある中で最強の霊術を放つ。

晴人はあっさりと解いてしまったがそれは勇敢なる騎士(フォルテス・エクエス)の効果が絶大であったのと晴人自身の感情が高まったからだ。

影虎本人が誤って純粋冠毒に触れてしまった時には少量だったのにも関わらず完全にやる気を失ってしまったのだ。


「どうだ……毒霊術最強の純粋冠毒の凄まじさは!」

「……発動すらしてないみたいだけど」

「え!?」

影虎がキノニアに目を向けると何事も無かったように爆弾を手から出している。

「え、えええええええ!? ちょっと待って何で発動してないの? 霊力きっちり籠めたよ俺!?」

「何のことだかさっぱり分からんがとりあえず自然に帰れ」


困惑する影虎に容赦なく爆弾を投げるキノニア。

「うわっ、それ所じゃねえ! 避けないと」

影虎は爆弾から逃げる。

しかしキノニアが爆弾を鞭で影虎に近づける。


「やばいやばい鞭使いとは戦った事が無い! このままじゃやられるな……しょうがない、爆弾を食べてみるか……」

影虎は強引に爆弾を鞭から取り、齧った。

齧って飲み込んだ瞬間爆弾の導火線の火が消えた。


「う~ん、ラムネみたいな味で結構美味しいな。これなら行けるぜ……でも刀が……」

「刀ならありやすぜカゲトラのアニキ!」

「リトテ!? お前一体どうやって……」

リトテが影虎に駆け寄って刀を差し出す。

もう片方の手には長い虫取り網が握られていた。


「そ、それは……」

「“貿易”で長い虫取り網を買ったんすよ! こいつでキノニアの隙をついて取ったんす」

「まさかお前が活躍するとは……ありがとよリトテ!」

「お安い御用っすよ!」

リトテはそう言ってまたミコモの所に戻った。


「そういや萌葱さんとエルさんとミコモは……」

「せいっ!」

「……霊剣草薙!!!」

萌葱はまだ体力があるようでせっせとキノニアに蹴りを入れている。

エルドレットも少し離れた所から技を放っている。


そしてミコモは……

「な、何だよあれ……」

巨大な水色のオーラを身に纏うミコモを見て、影虎は目を見開いた。

過去にもミコモがオーラを纏う事はあったが、今回は凄まじい量だ。


「ま、魔喰の効果なのか……? あれはやばい……」

影虎がそう推測すると、ミコモが二人に大声で叫んだ。

「二人とも、下がって!」

二人は慌ててキノニアから距離を取った。

次の瞬間、ミコモの手の依代に膨大な霊力が集まり――

「ーーー冴月連山(さつきれんざん)!!!」


ガキン!

「ぐはああああああああ!」

おびただしい数の氷の刃が地面から生え、キノニアの体を串刺しにした。

氷から血が滴ってくる。

「やばすぎだろ氷の霊術……これは流石にあいつも……」

死んだな、と言おうとした所で。


「一応生死確認をしておこう……ひよこ鑑定士Ⅲ!」

「ひ、ひよこ!?」

萌葱がひよこ鑑定士Ⅲを発動させる。

話を聞かされていない影虎は戦場ではふさわしくないその単語に耳を疑う。

そして鑑定が終わった萌葱が真っ青な顔で皆に告げる。


「まだ……生きてるよあいつ……それどころかまだ体力半分も削れてない……」

「な、何!?」

影虎達が慌ててキノニアの方を見ると、氷の刃からキノニアが消えていた。

「い、今の目を離した一瞬でどこに行きやがった!?」

「ここだよ」

「なっ!?」


キノニアが萌葱の背後から現れ、大量の爆弾を落とした。

「「「「し、しまっ―――」」」」

「自然に帰れそして戻るな! ふははははは!」

影虎達は爆音が鳴り響くのを聞いた直後、目の前が赤一色となり体にとてつもない衝撃を味わった―――






次回は火曜日に更新予定です。

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