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11月6日【マンボウは約3億個の卵を産むが孵化するのはだいたい2個程度】

うーっ……マンボウ!!

これはさすがに恥ずかしいのです。

 今日は皆楽しみの遠足の日、小学2年生のクラスは水族館の見学に行くですよ。

 今回のリポートには学年が別のカツラはもちろん同席はできないですから私がきちんと記述していくのでよろしくするです!!


 そうそう聞いてほしいのです、私は教師なのでおやつは普通300円のところ500円に引き上げてくれたです。

 まぁ特権と言うやつですよ、他のクラスの皆よりも豪華なおやつがあるです。

 教師たるもの頭を使うですから糖分の補給もいいものでないといけないです。


 さて、館内で一通り生徒を見送ったあとは私の番ですね。

 入り口から好奇心を爆発させてくれるですよ。


「むむむ……これはダイオウグソクムシ。 ほほぅ、食えるですか。 今度カツラに採ってくるよう相談してみるです。」


 他の生徒とは違って私はある程度単独で時間さえ守れれば自由ができるからこう言うのは楽なのです。

 ……とは言え、カツラの叔母さんが後ろからついてくるから完璧単独ではないですが……万が一のためらしいです。

 本当はいらないですが、これは仕方ないですね。


「この縦長で平べったいヤツはマンボウです!! 生まれて初めて見たです。 インパクトがあるですよー。」


「おぉ~、カツラの彼女さんの【ですちゃん】だぁ。 こ、こんなことろで会うなんて奇遇だねぇ。」


 偶然あったのを装ってるですが目が泳いでて白々しいですよ。

 それに他の教師と打合せして私の引率を影で支えるように指示されてるのは知ってるですよ。

 職員室ではよく私は寝てるですが話は筒抜けなので。


「とりあえず水族館の案内人でもあるから説明させてね? 私もお仕事だしぃ。」


「わぁー、そんなお仕事だなんて直で言われたら知りたくないです。」


 そっちが棒読みなら私も棒読みで返すですが、これもコミュニティの一環であって楽しいですよ。

 カツラの叔母さん達とはもう切っても切れない関係なので。


「マンボウはねぇ、だいたい3億個の卵を産むって知ってる?」


「なっ!? それじゃあ海はマンボウだらけになるですよ!?」


 そんなデタラメがあってたまるですかって話。


「でも孵化するのはだいたい2個程度って言われてるよ。 詳しい生態などはあまりわかってないけどね。」


「よ、良かったです。 マンボウだらけの海なんて世も末すぎるのですよ。」


 食卓の魚類がすべてマンボウだったらなんか食べる気がしないのです。

 と言うかマンボウって食えるですかね?


 あまり美味しそうには見えないですがそのところも含めて聞いて食えるならカツラに釣ってきて貰うです。

 異論は認めないのです。


「あれあれ? もうすぐイルカショーの時間だねぇ。 たしか遠足組の予定のスケジュールにあるから私と一緒に行こうか。」


 おっと、そろそろイルカショーが始まるです。

 では今日のリポートはこれにて失礼するですよ。

突然の死!!

つまりは死にゲーですか?

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