表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三頭と二十三人への転生記  作者: 水渡
第一章 始まり
4/74

第3話 謎の声

 「ん……、ここ、は、??………!!ここどこ!!」

 「うるさい!! まだあずさちゃんが寝てるから静かにして!!!!」

 

 目が覚めて、あたりを見回してから、まったく見覚えがない場所だと気づき大声をあげてしまった俺は、俺と同じかさらに大きい声によって怒られた。

 ……っていうか、今の声の方が絶対うるさいと思うんだけど。

 

 とりあえず、大声で俺を怒鳴ってきた人物の方を向く。

 

 そこにいたのは、風島夏葉という人物だった。

 夏葉は、前にも言ったクラスの最上位のグループのメンバーの一人だ。髪型は肩まで伸ばした髪を後ろに纏めて、短めのポニーテールにしており、顔は若干童顔でかわいい。

 その性格は、とにかく明るく元気で、また所属する陸上部では都の大会で上位に入る程、運動神経もいい。

 が、勉強に関しては結構スレスレをいっている。

 

 「ん……。な、に、今の大きな声は……?」

 

 そんな声がして、そちらの方を向くと海音寺あずさが上体を起こすところだった。

 てゆうか、やっぱり起きちゃったか。夏葉の方を向くと若干ばつが悪そうにして、話しかけづらそうだった。

 ……はあ~、一応、大声を出す原因を作ったのは俺だからフォローするか、メンドイけど

 「海音寺さん、大丈夫?どこか痛いところない?」

 「……森下君? それに、風鳥さんも?……とゆうか、ここは一体……?」

 

 それは、最初に俺も気になったことだ。

 今、俺たちがいるのはバスの車内ではない。とゆうか、俺たち以外のものがない。見渡す限り広い広い真っ白な空間が広がるばかりである。

 

 現在俺たちから見える範囲にいるのは、俺森下竜樹、海音寺あずさ、風鳥夏葉、この三人だけのようだ。

 

 「俺も、ついさっき目が覚めたから、ここがどこだか分からないんだ。風鳥さんは、おれより前に起きていたようだけど、何か知ってる?」

 「いや、まったくといってわかんないわ。だって、私が起きたのだって森下君のちょっと前ってだけだし」

 予想はしてたけど、風鳥さんも分かんないか……。

 

…………………………………………………少しの間、沈黙が流れる。

 

「とりあえず、二人は気を失う前までで何か覚えてることはある?ちなみに、私は、次の予定を確認するためにしおりを見ていた記憶が最後」

 しばらくすると、海音寺さんが沈黙を破ってこう切り出した。

 

 「私は、皆とバカ話に夢中になってたところまでかな。雨音が大きくてしっかりと聞かないと聞き逃しちゃうから、集中してたのもあって…。そこまでの記憶しかないや」

 「俺は……。そうだ、なにか大きな音がしたと思って上を見たらバスの天井部分がどんどん下がってるのが見えて、そこから先の記憶がない」

 「天井が下がって……? …………まさか、バスの上に何か降ってきてそのまま私たちは潰された……?」

 海音寺さんがそんな不穏なことを言い出した。

 

 「ちょっと待って!! それじゃあ、私たちその何かに潰されて死んじゃったていうの!?」

 

 風鳥さんがその言葉に動揺して、海音寺さんに食って掛かった。

 それは、分かる。天井が下がってくるのを見た記憶が俺にはある。だが信じられない、信じたくない。

 「ちょっと、風鳥さん、落ち着いて!? まだ、そうと決まったわけじゃ……」

 

 「それについての説明は私がしましょう」


 突如として、そんな声が響き渡った。

長くなってしまったので一旦ここで区切ります。


一応ここで出てきた三人をメインで、他のクラスメイト達はサイドストーリーにする予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ