訓練
すこしえげつない病気にかかってて投稿遅れました。
多少回復したのでやっとパソコン触れます。
遅れて申し訳ございませんでした。
その後、昼食までにいくつか無属性魔術を教わった。
対象の物を硬くする『硬化』、物を浮かべて操る『操作』、魔力を固めて放つ『魔球』、魔力を効果的に発することで相手を威圧する『威圧』等を覚えた。『ハード』と『テレキネシス』は初級、『マギアボール』と『クレシェン』は下級の魔術に当たる。ちなみに、この『クレシェン』が一般に広まっている無属性魔術の一つらしい。なぜ初級の『テレキネシス』や『ハード』が広まらないのか聞いたところ、それは使いやすさときっかけの問題らしい。実質、『クレシェン』は錬成した魔力を放出するだけなので自然にできるそうだ。ではなぜこれが下級に分類されるかというと、それは使う魔力の量の問題らしい。それと、何よりも原因になっているのが『無属性魔術の技術が確立されていない』ことである。いかんせん、使える人があまりにも――初級ですら――少なすぎて、開発や研究ができないそうだ。現在広まっている数少ない無属性魔術は、過去に何人かいた数少ない無属性魔術に適性があったものが教えたり開発、研究に協力したかららしい。どうやら、無属性魔術は謎が多いようだ。でもこうして魔術書があるならジャリスさんも使えるのでは? と思ったが、やはり無属性に適性が無い者には魔術書に書いてあるだけの説明で理解できるものではないらしい。広まっている無属性魔術だけやけに説明が長いのはそういう背景があるのかもな。
他、四つの属性の魔術も教わった。
水属性は少ない水を出す『プリミング』と普通に水を出す『ウォーター』、火属性は小さい火を熾す『キンディング』と普通の火を出す『ファイア』、風属性は微風を起こす『ゼフィアー』と風を起こす『ウィンド』、地属性は土をちょっと掘り起こす『ディグアップ』と泥を作り出す『マッド』だ。
四つの属性の魔術について、それぞれの一つ目だが、既にいらなくなった。というのも、面白いぐらいに魔術を使えるようになったのでその上位互換であるそれぞれの二つ目も覚えてしまったからだ。ちなみに二つ目も初級魔法であり、別にこんな一瞬で覚えるのは凄いことでも何でもないらしい。ま、そりゃあそうだよね。関門はイメージできるかできないかぐらいだろうし。
昼食を終えると、次は魔法を使っての作業を覚えることになった。ちなみにこれはこの後ジャリスさんがやる予定だった仕事を手伝う形になる。さすがにニート生活は忍びなかったので良かった。
まずは薪運び。『レインフォース』で身体能力を強化して、ジャリスさんが切ったものを俺が纏めて家の入り口近くにある薪置き場に運ぶ。楽だった。普通にやってたら筋肉痛確定だから魔術の便利さが分かる。
次にやるのは掃除。幸い家でよく手伝わさ……手伝っていたので大丈夫だ。ただ掃除機がないのでちょっと大変だったが、それも『レインフォース』が何とかしてくれた。ちなみに、この段階ですでにジャリスさんからの忠告は一つ意味がないことにお互い気付いた。というのも、俺は魔力量が多いため、ちょっと運動するぐらいの時間なら強化しっぱなしでも全然問題なかったのだ。
そして最後が狩り。先ほど薪割をしていた森の中で動物や魔物を狩って食料にする。まず獲物になったのは普通の野兎。『マギアボール』で魔球を相当手加減して作り、投げつけたらその威力で吹っ飛んで死んだ。俺がジャリスさんの指導の下、解体しているときにジャリスさんが感心したように俺にこう問いかけてきた。
「ふむ、話を聞いた限り相当平和な国に住んでいたのじゃろう? その割には動物を殺すことに抵抗がないな。差支えなければ教えてくれぬか?」
なるほど、確かに日本の人の大半はこうした獣を狩って解体するのを嫌うだろうし、慣れていないだろう。内蔵なんかを見るのも嫌だろうし。ただし、俺は家の仕事の都合上慣れている。
「あー、俺も初めは嫌で嫌で仕方なかったですよ。俺の両親って屠殺場やってるんですよね。で、その後の解体も請け負っていて、それを九歳ぐらいの時に見せられたんですよ。その時はもうとんでもないショックで親が悪魔に見えましたね」
俺は昔を懐かしみながらそう説明した。正直、ある程度平気になってきたころは吹っ切れたとか納得したとかそういった大仰なものでない。単に慣れてしまったのだ。感覚が麻痺したとでも言おうか。
動物を気絶させ、動脈を切って血を流し、それを解体する。それらの作業を無表情に、機械的に行うその両親の姿は、正直言って堪えた。いい親だっただけに、そのギャップと現実の厳しさとでも言おうか、そういったものに忌避感を覚えたのだ。
それからしばらくは食卓に肉が出るだけで吐き出す日が続いた。それでも両親は、嫌がる俺をその時だけ厳しくなって屠殺場に連れて行き、その光景を見せた。恐らく、これで自分が食べて生きている、世界中が食べて生きている、ということを教えたかったのだろう。恐らく、父さんや母さんもまた、俺と同じような反応をしたことがあるのだろうなと思う。
そんな日が続くうちに、俺はついに感覚が麻痺して、それを見てもなんとも思わなくなった。ある意味では一種の悟りのような物かもしれない。
結局、生きていくと言う事は『殺す』こと。自分以外を淘汰し、叩き落とすのが当たり前の事なのだ。そうでなければ、自分が『死んでしまう』、『殺されてしまう』のだと。
そう、何となく感じ始めた辺りから、ついに俺は中学校に上がったころ、その仕事を手伝わされることになった。といっても本格的なことはやらず、物運びなどが主だったが、間近で屠殺や解体を見る機会もあり、そんな日々が続くうちにさらに麻痺していき、しまいには何も感じなくなった。
そうして、俺は一つの考えに辿りついた。
世の中には優先順位をつけて生かすか殺すかしなければならない。となると、優先すべきは自分と、自分の大切なものだ。せめて、これらは失わないようにしよう。
ということだ。
こんな説明をしている間に、野兎の解体は終了した。ジャリスさんは何やら俺に複雑な感情が籠った目を向けてくるが、俺の話に何か感じるものでもあったんだろう。
そんなことをやっているうちに、魔物と遭遇した。名前は『ハウンドドッグ』。どこにでもいる魔物で、弱いが野生の動物や野犬よりは強い。集団になると一般人では抵抗不可能だ。比較的素早いが、動きが直線的で隙が大きく、初心者用の魔物である。見た目としてはシェパードに近い。
というのがジャリスさんが教えてくれた知識だ。
俺は見つからないように『レインフォース』を使い、そのままこっそり後ろに回る。ちょうどこちらが風下だ。臭いも伝わりにくい。よしよし、いい感じだ。
「ギャウッ!?」
『レインフォース』で強化した脚力で一気に飛び掛かり、まずは脚を蹴飛ばして折る。その勢いでハウンドドッグは木に叩きつけられるが、それでもまだ生きている。脚を庇いながらこちらを向いて、牙を剥いて威嚇してくるが、それを無碍にするかのように俺は『マギアボール』を投げつけて止めを刺す。
死んだのを確認すると、そのままジャリスさんの指導のもと解体する。使わない部分はあまりないようで、ほぼ全部袋に入れる。あまり重くはないのだが、いかんせん嵩張る。ちょっと運びづらかったがまぁこれくらいどうってことないな。
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こうして手伝いは終えたが、魔術の練習はしておく。例えば、物に『ハード』を使ってそれを『テレキネシス』で飛ばす、それだけで結構な攻撃になる。というわけで、そこらで拾ってきた木の枝に『ハード』を使い、それを『テレキネシス』や『レインフォース』で強化した力で的がわりの木に飛ばしたり投げたりして、『マギアボール』のような魔術的攻撃だけでなく、物理的攻撃も身に付ける。なんでも、強い魔物の中には魔術的攻撃を受け付けにくかったり、全く受け付けない種類もいるそうだ。その逆も然りだ。どちらにも対応できるように、ということで練習するように指示された。そこまで上の方に行くつもりはないんだが、まぁ先人の知恵に従っておくのはいいことだ。
さて、こうしているわけだが、俺は、明日はこの世界の常識や教養について学ぶ予定だ。となると、俺が苦手な分野であるかもしれない。今日の魔術は上手くいったが、苦手な分野になったら茶化す俺の癖が炸裂するかもしれないな。……こんな表現を使っている時点で大分動揺しているっぽいけど。
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翌日、今度は起こされるような真似をせず七時に起きた。昨日はきっと何かと疲れていたのだろう。普段学校に行く時は六時半に起きているのだから、これぐらいは出来る。
今回はベッドじゃ申し訳ないので、寝袋を使った。というのも、この小屋にはベッドが一つしかないのだ。居候である俺がベッドを使うわけにも行かず、ジャリスさんの勧めを断って寝袋を借りた。
朝食を食べ終えると、何となくやりたくなったことをやることにした。
椅子に引っ掛けておいた制服のポケットからトランプを一セット取り出し、いわゆる占いをはじめる。
ルールとしては、ジョーカーを抜いた十三×四の五二枚でやる簡単な占いだ。シャッフルして、横に四枚ずつ、列に並べていく。一枚ずつ並べていって、同じ数字が二つ、縦横斜めのどれかで並べばそれを除外して詰めていく。それでまた揃って除外できたら繰り返していき、そこで止まればまた一枚ずつ並べていく。これを繰り返し、最終的に除外されずに残った枚数で運勢を決める、というものだ。
俺が机の上でそれをやっていると、ジャリスさんが興味深げにそれを見て質問してきた。
「ふむ、それはお主が持ってきた異世界のカードか。一体どんなふうに使うものなんじゃ?」
「これはトランプというものですね」
俺はそう言うと、実演を交えてこの占いの方法を説明する。魔術というものがなかった日本では、こうした、今考えるとくだらない遊びが普及しているのだ。考えてみれば、魔術があるこの世界なら俺が得意な手品も大して凄くない事なんだろうな。
「ふむ、そういえばお主が着ていた服には色々奇妙な道具があったが、それもお主が来た世界のものじゃな。それにしても、何故あんなふうに『仕込む』みたいに道具を持ち歩いておるのじゃ?」
ジャリスさんは俺が着てきた制服を見てそう質問してきた。
あれについては、理由は簡単だ。
道具を隠すように『仕込んで』いるのは手品の定石だ。ポケットの裏、懐、袖、襟、ズボンの返し……様々なところに針金や、目を凝らさないと見えないくらい細いけれど耐久力がそこそこある糸、予備のトランプやコインなど、様々なものが仕込んであるのだ。それらをばれずに使い、いかに上手く騙せるかが手品である。入学の際にわざわざ制服を自腹を切ってもう一セット買い、さらに同じく自腹を切って購入した本格的な裁縫セットや材料で一生懸命作ったのがこの『仕込み制服』なのだ。見た目は普通だが、当然『重い』。これは手品をやるときの衣装のようなもので、当然普段は学校に着ていかない。よく考えると、俺がこの服を着ている時にトリップしたのはある意味運が良かったのかもしれない。
そんな説明をしてみると、魔術がない世界の一端を見て、ジャリスさんはカルチャーショックを受けていた。確かに、手品なんかはこっちの世界では魔術で全部解決する。……俺もこのあとの授業でこんなことになるんだろうな。
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食後の休憩を済ませたあと、ついに授業に入ることになった。
まずは地理。
いまここは、パーカシス王国という国に属するところの田舎の中の田舎のさらに山奥だそうだ。若干不便だが、人は少ない分、柵しがらみのない生活は出来るし、森の幸が豊かで強い魔物も滅多に発生しないここは老後の隠居にぴったりだそうだ。なんなら、俺はずっとここでお世話になるのも一つの手だが、そういうわけには行かない。いずれ出ていくだろうな。
次に貨幣について。
下から順に銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨となり、それぞれ十倍ずつ価値が上がっていく。それより上もあるし、かく言うジャリスさんはそのレベルの年金を貰っているが、それ以上はまだお目にかかる機会はないだろうということで割愛。これでどれぐらいが買えるか聞いたところ、どうやら銅貨五枚で黒パンが買えるレベルらしい。となると、銅貨一枚は十円ぐらいだろうか、と思う。この世界の一般人の月収は金貨三~四枚らしいから三十~四十万円……大体日本と同じかちょっと低いくらいだろうか? となると、やはり銅貨一枚で十円にあたるだろう。
いかんせん、俺には経済についての知識はそんなにない。教えてエロ……偉い人。
次はこの世界の職業だ。
国を守るのが王国騎士と王国魔術師、それに商人や鍛冶師や服飾、食品関係やサービス業、娯楽業などがある。ファンタジーらしい職業と言えば国を守る王国騎士や王国魔術師、それに鍛冶師だ。この鍛冶師は、戦闘を行う職業の装備を作っていたりと、実に心躍る仕事をしている。
そして何よりも、真の定番である『冒険者』だ。実力及び実績によってランク分けされ、様々な依頼をこなす。魔物討伐や物の採集や調査、護衛や雑用などの仕事をこなす。
俺はこの中のどれで働くかはまだ決めていない。この世界で手品は無理だと泣く泣く断念することは決まっている。やはりもう一つの得意技である音楽で生きていくべきか、はたまた様々な小説の主人公よろしく運と才能にも恵まれているようだし冒険者をやるか。どちらも心躍る選択である。進路希望がまさかこんなに近くなるとは。
もう数年先だと思っていた就職が目の前だ。高校選びは苦労しなかったが、職業選びは苦労しそうだ。進路指導の先生のありがたみが今になって分かる気がする。そういえば、中学校の時の進路指導担当だった数学のあの男の先生は元気だろうか。俺が卒業と同時に高校の教師へと転職したが、いい先生だったな。いや、今はどうでもいいな。
最後に、冒険者についてだ。これに関してはやたらと熱心に語っていたが、ジャリスさんはどうやら元冒険者でもあったらしい。
冒険者は、簡単に言うとクエストをこなしてその報酬で生きている人たちらしい。
まず、職業は戦士、騎士、魔術師、弓使いの四つだそうだ。三つはわかるが、騎士は国に仕えている人と混乱しそうである。
まず、冒険者の騎士は、いわゆる重戦士だ。厚い装備と守りで前線を固めるらしい。
国に仕えている騎士は、国に仕える戦士、騎士、弓使いの総称だそうだ。魔術師だけ別の名前が与えられていることから、この世界での魔術の重要性が伺える。日本で言うところの『科学』だもんな。
ちなみにこの冒険者の四つの職業だが、その中にも様々な個性がある。例えば、戦士と騎士なら、剣を装備する人もいれば戦斧を装備する人もいるし、中には隠密行動と罠といった技巧的な面が強い戦士もいるそうだ。ちなみに、この近接戦闘職の人たちもしっかり魔術を使うし、その最たる例が『レインフォース』らしい。広まっていない無属性魔術だが、その一方で最も使われる魔術の一つも無属性魔法だ。何というか、皮肉な話だな。
冒険者は『ギルド』と呼ばれる組織に所属し、そこで身分証明書にもなるギルドカードを貰うそうだ。犯罪歴や戦績などが一発で分かるらしい。また、色々な機能が付いているため、個人情報が漏えいしたり盗まれて悪用されたりする心配もないらしい。ただ技術の粋が詰め込まれているので、再発行はお高いし、初期発行も費用がかかるそうだ。
この冒険者は、危険が多いうえに安定しない職業だが、一発当たれば大きい職業だ。上手くいけば大金持ちにもなれるとか。ただそうなるのは全体から見れば一握りらしい。やはり命の危険があるし、装備や旅費なども結構するらしい。ちなみに、ジャリスさんは、
「儂も若いころは苦労したのう……。ゴブリン一匹殺すのに怯えている有様じゃった」
と途中で懐かしげに呟いていた。グロテスクなのに慣れていない人は確かにそうなるだろう。中にはずっと採集クエストだけで過ごす人もいるとか。
と、ここまでが今日一日で教わったことの概要だ。詳しいことは省いたが、やはり結構な時間がかかった。夕食まで多少時間があるから、魔術の本でも読んで勉強しようかね。
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魔術の種類や効果や名前が載っている本を『魔術書』と呼ぶらしい。物によってピンキリだが、どれも内容は同じようなものが多い。魔術の名前、効果、属性やランクなどの情報が載っている、ということに関しては変わらないのだ。いいものと悪いものの違いはその情報量。効果の詳しさだったり、載っている魔術の種類の豊富さだったりによるそうだ。
で、ジャリスさんが持っている魔術書はなんと一級品だそうだ。確かに、とても分厚い。広辞苑ぐらいはある。さすが国に仕えていただけあるな。中身を読んでみるとその内容もいい感じに見える。他がどんなものか分からないけど、恐らくとてつもなく凄いのだろう。
ジャリスさん曰く、ほぼ全ての魔術を網羅しているだろう、ということ。五冊有り、それぞれ属性ごとに分かれている。その中身は初級から順を追って名前と効果が載っている。最後の方のページには戦略級魔術の項目もあった。……国家機密のレベルだな。
五つの本の中でも、やはり無属性だけ薄い。使い手が少ないから需要がない、同じ理由でどんなのがあるか分からない、といった理由があるからだ。それでも薄めの教科書ぐらいはあるからびっくりだ。ジャリスさん曰く、それは正真正銘の『国家機密』で、それはそれはもう涙ぐましい努力があったらしい。
無属性魔法はある程度のランクになると使い勝手からかなり強くなるそうだ。無属性魔術が使える協力者の機嫌を損ねると大変だし、教えてもらえなくもなる。結果的に大金積んで高待遇、さらに協力者は当然出し惜しみをするのでそれを引き出すためにさらに待遇を上げ、国王以下王家全員が一般人よりも低い水準の食事をする羽目に、ということがあったらしい。もう二百年ぐらい前だが、その時代の王家の人たちには同情を禁じえない。これが以前ジャリスさんが話してた聞いたことある噂だ。噂程度に収まっている理由は、このことを王家が恥ずかしがり、決定的な部分を隠蔽したせいで話に信憑性がなくなったらしいのだ。それも含めて噂ってやつだな。
で、これだけ頑張っても上級魔術は一つも載っていない。これはつまり……
「これ以降は自分で開発しなさい、と?」
「うむ、そうなるじゃろうな」
ウソダドンドコドーン! 道のりは厳しいらしい。思わずあの滑舌が悪い俳優のセリフが出るぐらいにショックを受けてしまった。
「はぁ……とりあえず別の属性を覚えよう……」
俺はとりあえず、ジャリスさんが得意としている火属性から覚えていくことにした。魔術を試してみることもあるので、危険だから外に出て練習することになった。