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バトルフロンティア  作者: ぞえ
連合軍騎士編
12/35

第二話 明日

ありがとうございます!



「これが・・・・」

「おすすめはしないけどねぇ。まぁ、仕方がないかぁ」


 アディアさんは一本の槍を見て言った。

 

「魔王軍との戦いのさい、突撃部隊が使っていた七十七式突撃槍。今はもう何処にもないよ」

「まぁ、これぐらいしか今の所持金で買える物はありませんから」

「何で?騎士になったんでしょ?」

「いや、まだ正確にはなってなく。入った部隊も何というか・・・正規部隊じゃないんですよ。だから、自分の装備は自分で揃えろということです」

「なるほどねぇ。まぁ、それなら安く売ってあげるから。持っていきなよ」

「ありがとうございます」


 俺は槍を持って店から出る。


「ねぇ」


 サクヤが待っていた。


「何だ?」

「コカトリス。本当にあんたがやるの?」


 俺はゆっくり歩き始める。隣にサクヤが並んだ。


「ユウト。あんた死ぬよ」

「・・・・・・・・」

「私はこっちに来てもう直ぐ二年。結局のところ、帰る方法は見つからなかった。私は必死に生きる力を付けた。あんたはどうなの?私なら兎も角、ユウトは技術的にも戦力的にも私より劣るでしょ?」

「そりゃ、そうだけどさ・・・」


 サクヤは呆れながら言った。


「ユウトには無理だよ」

「無理かどうかは・・・分かんないだろ」

「あっそ・・・唯一の異世界人仲間だとは思っているけど・・・・ユウトがコカトリスを相手にして生き残れるとは思わない」


 そう言った。


「だとしても・・・俺はやらなきゃいけないんだ。折角掴んだこのチャンス。師匠に顔向け出来ねーよ」


 そう言いながら俺は先を急いだ。


「ちょっ、ちょっと!」









「隊長すげーな」


 演習場でゼス隊長は他の部隊の騎士達相手に格闘訓練をしていた。

 かなりの速さで相手を圧倒し、次々と倒していく。


「ゼス隊長はああ見えて昔は凄腕の傭兵だったみたいだし」

「へぇ」

「って!何でユウトがいるのよ!」


 いきなりサクヤに怒られた。


「別に。それに、サクヤだってなんでいるんだよ!」

「私は一応兵士だし!訓練ぐらいするわよ!」


 そう言ってサクヤは剣を持って歩いて行った。


「そんなに裸見たこと怒ってんのかよ・・・・」


 俺はため息を吐くと槍を持って隅で振り回した。

 訓練が終わり、風呂に入る。


「ふぅ・・・・・・・いい湯だ」

「だろ?ここは特別に作ってもらったんだ」


 ゼス隊長は隣に座り込む。

 

「なぁ、本当に大丈夫なのか?」

「任務のことですか?大丈夫です、問題ありません」

「そうか?」

「はい、だから心配しないでください」


 少し俯く。

 今思うと怖い。キメラ戦では周辺に他の兵士がいてくれた。

 何故か安心が出来た。

 だが、次の戦いは違う。

 仲間はいてくれるだろう。手出しはしないが、俺の命が迫れば助けてくれる。だけど、それじゃぁ、ダメだ。

 俺はこの国の兵士にならなくちゃいけない。

 力をつけて、この世界で生きていく力を身につけないといけない。


「サクヤ、心配してたぞ?」

「サクヤが?」

「ああ」

「でも、いつも怒ってますよね?」

「あれは・・・・」


 ゼス隊長はゆっくりと話した。


「丁度、一年前。サクヤと同期に入隊した奴がいたんだ。二人は親友みたいで、仲が良かった。けど、そいつは入隊三日後に死んだんだ。サクヤの目の前で」

「・・・・・・・・」

「それからだったよ。弱い奴を嫌うようになったのは。自分に負けた兵士には皆こう言うんだ『そんなに弱いなら兵士なんて辞めろ』ってな。あいつなりの警告なんだろう」

「そうだったんですね・・・・」

「ああ、だけど、辞めないんだろ?」

「はい、俺は決めたので」


 俺は風呂から上がった。

 食堂は他の兵舎と一緒になので俺は食堂へ向かう。

 時間は午後七時だったと言うこともあったので、割と人数が多かった。


「ユウト。ここ、空いてるよ」

「悪いな」


 俺はスープとパンを持って空いているサクヤの反対側に座った。

 

「こういう場所の食事はマズいと思っていたが、案外そうでもないんだな。このスープなんて結構旨い」

「そう?別に食堂だけ食べなきゃいけないなんて軍規にないからね」

「つまり、勝手に外の飯を食べてもいい?ってこと?」

「んーうん。そういうこと」


 サクヤはパンを飲み込むと言った。


「言っとくけど、ここは独立部隊が集結した兵舎。独立部隊は私達、第一から第七小隊まで。独立部隊はその殆どが傭兵上がりの連中。だから、この部隊は正規部隊と仲が良くないのよ。だからかな、私達ばっかり囮だったり危険な任務がまわって来るの。三週間後の大規模な作戦でも突入部隊に私達が任命されてるの」

「作戦?」

「詳しいことはユウトが入隊出来たらの話。独立部隊は凄腕が多いからね」

「俺も明日にはその凄腕の仲間入りだな」

「さぁ、どうだか」


 


ありがとうございました。

次は色々戦う話になります。

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