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29: 空き地は重要なのである

 

 まっこと人間は……。

 度し難い!


 許せぬのである。

 むかっ腹が立つのである。

 


 フー、フーッ!

 


 ……少し落ち着くか。

 もはや、どうにもならんしな。



 空き地がなくなった。



 いつ間にやら大勢の人間が現れ、あれよあれよという間に、大きな人家を建ててしまったのである。

 お陰で同族との会合も、満足にひらけていないのが現状である。


 同族との交流は、我が種族にとって重要なことなのである。

 互いの情報の交換の場であることはもちろんのこと。

 若い連中が、年嵩のものに教えを請うたり。

 メスとオスの出会いの場でもある。


 そんな我が種族の大事な場所を、断わりも無しに奪い去るとは……。


 許せぬ!

 まっこと許せぬのだ!


  

 フー、フーッ!



 ……少し落ち着………………けるかっ!


 

 やはり人間許すまじ!

 こうなれば我輩にも考えがある。

 そちらがその気ならば、徹底抗戦なのだ!


 寛容な心で見逃してやっていたとも知らないで。

 このような横暴を働くなど、もはや我慢の限界なのである! 


 どうやら我が同族を率いて、人間に反旗を翻す時が来たようだ!



 立つのだ! 同族達よ!

 遂に時は来たっ!!



 長年にも渡る人間の横暴な振る舞い。

 筆舌に尽くしがたし!!

 もはや、実力をもってこれを排するのみなのである!

 

 手始めに、我輩たちの居場所を奪い傲慢なる住処を勝手に建てた、この家の人間から襲撃するのだ!


 いくぞ!

 猛れ同士よ! 雄叫びを上げるのだ!


 では、ものども、我輩に続けえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!



 ……



 ……



 ……



 …………



 ………………



 ……………………



 ………………………………




 …………にゃふふ。






 我輩だけか。


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