第(10・2)章 黎明の刻 使者
今回は今まで以上に過去の話の内容が多いです。
「僕をこの絶望から救ってよ!君が僕にとっての最期の希望なんだ!」世界の中心で彼の声だけが響いていた。彼を中心に空間が引き裂かれる。そこから空間に砕け散った破片が顕現した。それはまるで雪のように寂しさを纏っていた。
「どうして、これはあの夢と同じ!」僕は戸惑う。そのひびはかつて僕の夢の中のつけられた傷、そのデジャブだった。僕はこれが現実だと確信していたから...。世界が純白へ染まる。そのひびに触れた人がビルが雪砂に成り果てて崩れていく。
「暗黒の刻、それは世界創造に対するアンチテーゼ。かつての契約のやり直し。」弐趾原は話し続ける。「原初の神は世界を創りだした。しかし、それは無から有を創り出したことだった。」「そうか、それが罪だったんだな!」「そうだ。もともとの世界は”原初の混沌”で満たされた水槽でしかなかった。神が創り出したこの世界はその水槽を覆い隠すためのものだった。だが、世界創造、その代償はあまりにも大きかった。そう、原初の神は契約を結ぶ。その契約は神の記憶を差し出し、我々に心を、感情を、原罪としてもたらす、ものだった。世界に希望が生まれ、絶望も生まれた。そして契約の時が来る!」
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「私はこの世界の基となりて、切り分けられた象形である!今、我は神をこの契約をもって貫き、この世界の源流としたお前を貶めよう!そうだ、私は今、このナイフでもって神殺しを!」0は持っていたナイフで1を貫く。その瞬間、世界に響き渡る絶叫。そして1は八つ裂きにされた。そして、1を中心に溢れんばかりの光が顕現し、その光が八つに分かれた。「フフフ。根幹を捨て枝となるか!面白い。どうせ無駄な足掻きだ。」その様を見て彼は笑う。その彼の笑いが残響となりこの世界を覆いつくした。
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絶望=彼の顔を見ているとストレスがたまるような気がして私は彼から目を逸らす、薄気味悪い笑み、偏屈でめんどくさい変わり者、気持ち悪い、変な夢(私が誰かを傷つけ、私が思いついたありとあらゆる残虐なやり方で殺す、だけど最近はもうナイフでめった刺しにするばかりだった。)、盗人(彼の名前は港、またの名をアバターM)、加速装置(不良品)、偏屈な変わり者、好き嫌いが多く無口、手紙(この手紙は口調がなんか気持ち悪い、俺はそう思った。)、今、この世界で起きているだろうこと、あの事件、闇、タイムマシンのあるターミナルを目標に歴史・物体(記憶の象徴)を消し去りながら進行した、総戦力、多くの犠牲(同胞)、制御研究、そこには夜見の死体があった(あなたはいつまで逃げているの?)、気持ち悪い車(どうやら彼は勘づいているようだ、やはり彼が...)、気持ちの悪い天井、壁、床、彼の笑いはどんどん大きくなっていった、全身をぐるぐる巻きにされた男、港の財布(もとよりアミュレットなんてついていない。)、張り巡らされた立ち入り禁止のテープ(それは僕だけを拒絶する)、警察官(彼らは何かを追っている)、崩れた高層ビル(デジャブ)、少女(彼女は夜見だった。)、彼女の体は見るも吹き飛び見るも無残な姿で横たわった(開放、贄だったのは...。僕はその光景をただ、呆然と眺めていることしかできなかった。)、タリスマン(彼はすべての始まり、神殺しそのトリガー、殺意の象徴)、牢屋、我が主(ウノが持つ記憶、その再生)、それは達観、または諦め、そしてそれを上回るほどの殺意、Unknown、祝詞(かつての記憶その一端)、運命、タイムマシン(”げんざい”からの拒絶、その象徴。)、プロトタイプタイムマシン(トランス能力者の存在は秘匿された)、タイムマシンVer2(物体専用と誤魔化しているが本質的にはただの粗悪品)、タイムマシンVer3(運命が仕組まれた世界、その始まり)、僕(港。この時の彼はいまだ気づかない、迫りくる運命に...)、いたたまれない気持ち、テスト(結果、預御100点、港98点)、ユリの花の刺繍、探しているもの、どこかの病室、何かを引きずるような音(それは大きな魚だった。全長が僕の足とほぼ同じでえらのあたりから天使の羽根が生えている。「俺はトビウオ、お前を助けに来たんだ!」その言葉を合図にその化け物は天使の翼から羽根を顕現させた。それは僕の首筋をめった刺しにする。薄れゆく意識の中で、僕は彼女と出会う。「私も好きだったよ、港。」馬鹿だな、彼女がそんなこと言うはずがないのに...)、電車、日輪、記憶(それは生きていることの証)、メモ(あなたは、あなた自身を探していたのね。私はあなたがそこまで追い込まれていたなんて知らなかった。どうして相談してくれなかったのなんて言いたいけど、言える資格が私にはないことはわかっています。私がもともとあなたに救われていたのだから。そして、私もどうやら気づいてしまいました。私はずっと私自身を探すことから逃げていたってことに。そう、だからもうあなたの前に現れる私は私ではなくなっているのでしょう。ごめんなさい、そしてさようなら。」)、「あなたのせいですよ、これはこの状況は。彼女が死んだのも、この末路もすべて、あなたが無責任に生きて、迫りくる運命から逃げ続けるあまりに無知すぎたから。」、漆黒の渦(それは本能、末路が導く情景)。<8>
希望=宇津野が持っているアミュレット、光陰病院、封筒に入っていた手紙、手紙(死人からの手紙、どうして?)、仲がいい人(同胞)に対しては驚くほど懐き、明るかった、二面性、手紙、これからあなたに起きるだろうこと、運命にあらがうために用意したもの(それはあの部品だった。)、ブラック・タイム、弐趾原のトランス能力、「エスタスティック」、トランス能力者が存在した記憶の抹消、世界平和、時田次郎(光陰病院の院長、どうして所長と言ったのだろう?)、医師(彼の名前は港、彼は善良な医師だった、どうして私は彼のことをあんな風に思ってしまったのだろう。)、私どもの開発した薬(それは黒い錠剤だった)、「お前たちを根絶やしにしてこの夢に終止符を!」、海、地獄(それは僕に残された最後の希望、その象徴だった。けたたましくなり続けるサイレン、泣き叫ぶ誰か。)アミュレットを見つけることができないこの状況(僕は逃げていただけだった。)、月の石(原初の遺骸)、私は最期の力を振り絞った、今だって私たちは諦めるわけにも逃げるわけにもいかなかったから(その瞬間、私は思い出す、私たちの同胞の犠牲と運命、そして死を)たとえそれが死という運命を前にしたとしても!、彼女(僕の幼馴染、跡野預御、彼女は夜見じゃない。)、彼女の笑顔、誤魔化し、言い訳(先生は彼女に弱みを握られていた。「どうしてお前がそんなことを...」)、雪を見た時(僕は救われたように感じるんだ。「どうして?」彼女は訊ねる。「どうしてだろう?」僕が歩道橋の上からきらめく街並みを眺めて物思いにふける。「わかった。あなたと雪ってたぶん似ているのよ。」彼女はそう言って僕に笑いかけた。)、夜明け、停車駅。<8>
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暗黒の刻、それが終わり。世界が何物にも侵されることのない白銀の光へと収束を始める。「どうするつもりだ?神を呼び起こすつもりか?」彼は笑う。「まさか、そんなわけないだろ?フフフ。もう神は死んだんだ。確かにこの儀式は神もよみがえらせることができるだろう。だけど、俺は神が嫌いだ。そして、俺には俺の契約と計画がある。」「計画?」「そうだ、俺は彼の最期の希望をこの儀式でもって叶える!この世界全体を贄としてこの儀式”黎明の刻”を成し世界を一から創造する!」彼は懐から一冊の本を取り出した。「私はこの”The Lost memory”を使い神の子となろう。そして正当な神の代理人として救済をもたらそう!」彼がそう唱え本を開く、そこから光が溢れ出した。その光は原初の神が纏いし極光!彼は成ったんだ。神の記憶を持つ”使者”その最後の生き残りに!
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