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タイム・スパイラル  作者: やあやあやあ


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第十二章 強襲編 第二話

 俺(久留智海)は車を駆り、疾走する。後部座席から銃を突き付けられながら。彼女はすべてを飲み込む目で俺を睨んでいる。車は赤信号で止まる。「もっとスピード出しなさいよ。このままじゃあ間に合わない。」彼女は急かす。俺を。「お嬢さん。いいですか?道路交通法っていうのが…」「あんた状況わかってる?彼の死が生贄になってしまったらあんただってただじゃすまないのよ。」彼女は憎々し気に言った。彼女は持っている銃を強く握りしめる。ミシミシと嫌な音がした。「わかりました。わかりましたから。努力しますから落ち着いて。」そう言った瞬間、銃弾が助手席のガラスを破壊した。

 ガッシャーン。俺は驚いて割れた窓の方を見る。そこに男がいた。白衣を纏いしその男は、だらしのない締まりのない口で持っている銃をにたにた笑いながら見ている。銃からは硝煙が出ているのが見えた。「逃げて。今すぐに。」彼女は叫んでいた。俺はアクセルを思いっきり踏み込んだ。モーターがうなる。俺は焦る。バックミラーにその男が追いかけてきているのが見える。その男がどんどん黒に染まる。その姿はまるで渦の様。俺の額から汗が流れる。その渦を見ているとなぜか誰かに俺の心臓が、命が鷲掴みにされているように感じた。「なんだあいつ。何なんだよ。」その問いかけに対して彼女は黙る。「あなたは何も考えないで。彼を追って。」彼女は追いかけてくるそいつにもっていた銃を撃ち込む。彼女が撃ったその刹那弾丸が渦に命中する。しかし渦はすべてを飲み込みにじり寄る。まるで効いていないようだ。俺は主任が乗っているタクシーを追うことだけに意識を集中することにした。そうタクシーに意識を向けた。その時だった。そのタクシーの後部座席を突き破って何かが飛んでくる。それはフロントガラスを破壊した。

 ガシャーン。それは羽根だった。その羽根は鋭利な刃物のように鋭いことがわかる。そして追いかけていたタクシーが瞬く間に燃え上がりそこから化け物が現れた。それは魚。えらには天使の翼のようなものがある。「まさか。トビウオまで?タクシーも、そうか私たちは嵌められたのね。」彼女は間抜けな声を出す。トビウオは翼から羽根を5本取り出し放つ。近づいてくる凶器に俺は死を覚悟した。彼女はため息をつく。「はぁ~。まだこれは使いたくなかったんだがな。」そういうと彼女は割れたフロントガラスから出てボンネットに立つ。俺は彼女がボンネットに立つまでの過程がよく見えなかった。そうモザイクがかかった映像を見たように。彼女はその攻撃を自身の体で受ける。「おい。なにをやって…」彼女の体から血が噴き出る。しかし彼女は痛がる素振りも見せない。むしろ笑っていた。彼女はおもむろに指を鳴らす。その瞬間トビウオの体に羽根が突き刺さり穴が開く。そして彼女に刺さっていた羽根や痛々しい傷は無くなっていた。俺は何が何だかわからなくなっていた。そうだ。これは夢だ。俺はアクセルを思いっきり踏み込んでそのトビウオを轢く。「あんた、やればできるじゃない。」彼女は関心して頷く。俺は彼女に指示を仰ぐ。「私たちは後ろの渦から逃げながら彼、そうあんたが主任って呼んだ男を見つけ開放しなければならないのよ。」なるほど、俺は割り切った思考で考える。その思考は現実逃避の極致。その思考が導きだした結論がまともなわけがなかった。「今から主任の名前を大声で叫びながら捜索するのはどうです?主任は目立つのが嫌いですから宣伝カーのように囃し立てれば顔を真っ赤にして出てくるんじゃないですかね?」俺たちは車に駆り近づく渦から一定の距離を取り、大きな声で彼の名前を叫ぶ。「か~け~も~ち~!出てこいやぁ。」

 ~~~~~~~~~~

 私はラーメン屋「聖杯」に着く。そこで私は変な違和感を感じていた。このラーメン店は人気店で平日のお昼時は長蛇の列ができる。今日は三連休の二日目。私は長蛇の列に並ぶことを覚悟していたために、肩透かしを食らったような気分になった。私はラーメン屋に入ろうと暖簾をくぐる。ここの味噌ラーメンを食べるのは久しぶりだった。私の気分が高まる。しかし、店内の光景は私の心を裏切った。そこには死が広がっていた。店主のおやっさんは鋭利な刃物で顔をめった刺しにして殺されている。その姿は見るも無残、私は気持ち悪くなってしまい、その遺体から目を逸らす。逸らした先にはもう一つの遺体。その遺体は頭に風穴があいていた。そして私はなぜかその遺体に見覚えがあった。私はその遺体をじっと眺めていた。すると、ラーメン屋の奥から物音がする。私は手錠を片手にキッチンににじり寄る。そこには片手に銃、もう一方の手に包丁を持った男がいた。彼は手にもった包丁でキッチンでそこで横たわっているもう一つの遺体をめった刺しにしている。私は後ずさる。どうやら私の手に負えない案件の様だ。私は応援を呼ぶためにラーメン屋の外に出ようとした。しかし、その瞬間ラーメン屋に入ってくる人影があった。「よお。久しぶり。元気だったかい?」港だ。彼はこの状況で私に久しぶりに会えたことを喜ぶように笑いかける。まるでこの光景が当たり前であるかのように。

 続く

読んでくださってありがとうございます。

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