表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

全ては画面の外で

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

鬱病、双極性障害等のセンシティブな話があります。

不快に思われる事もあると思います。

お気を付けて下さい。

とある日の喫茶店。優しい午後の光が降り注ぐ中で、僕達は黙って向い合っていた。寄木細工を繋げたような床に、其れよりも濃い色のテーブル。この純喫茶に似合の物は勿論珈琲だった。僕達は互いに全く同じものを頼んで、無言で過ごしている。

不意にスマホを弄っている彼女が小首を傾げた。

「んんん?」

「何事?」

僕の問い掛けに、彼女は上目遣いで返事をした。とりあえず持ってた電子端末を隅に置いやると、米神を掻く。言うべきか考えている様だ。今の目視したこの内容を。

僕的には言いたくなければ言わなければ良い。話したかったら話せば良い。過度に入れ込むとそれだけで気疲れしてしまう。

しかし彼女は言葉を纏めた様で、頬杖を着いて身を乗り出した。

「私の敬愛している方が双極性障害でね。ぶっちゃけこの人の生み出した物に何度も救われた。今までは大丈夫だったのだけど、今は落ち込んでしまったみたいだねぇ」

「随分と冷静だね」

敬愛している方、何度も救われた、という言葉ならば、もう少し気が動転していてもおかしくは無さそうなのに、酷く落ち着いていた。画面越しに起こった事象を淡々と話すアナウンサーのようだ。

彼女は椅子に思い切り体を預けると、筋肉を解すように伸びをした。それからほんのりと薄暗い瞳で此方を凝縮してきた。

「最初は結構折れたけどね。泣いて布団に着いた事も多かった。でも慣れだよ。これこそは」

あぁ……そうなんだ……。常に気丈に、冷静に振る舞う彼女らしからぬ言葉だった。でも……それ程までに強い思いを持っていたのだろう。何度も救われた。という言葉からも分かる通り。

彼女は僅かに唇を開いて犬歯を晒すと、ある一つの真理を提示した。

「鬱病と戦っている人と接する時に気を付けなければならないのは、自分が鬱にならない事だよ。自分こそが染まらない事。落ち込んで、元通りになって、謝って、また落ち込んで。それに振り回され無いこと。これが出来る人はもう大丈夫。カウンセラーに向いてる」

そう言って珈琲に手を付けた。今の彼女には苦過ぎたのか、僅かに舌を出して、眉間にしわを寄せた。追加でココアを注文しよう。


――全ては画面の外で。過度に感情移入せず、俯瞰的に物事を見ること。

彼女

アンニュイで色っぽいお姉さん。

昔、煙草を吸う人に憧れて、親に強請った事がある。

問答無用で口に煙草ラムネを捩じ込まれた。

それ以来煙草ラムネが好き。

好きだった絵師or作家さんが双極性障害で、うつ状態の度に感情をぐちゃぐちゃにしていた。

情報発信元が潰れた時にはガチで泣いた。(追えないやん!!)

今は吹っ切れて、

『もー、全国の絵師or作家が楽しく書いてくれればいいや〜』

『躁状態になったら、きっと戻って来てくれる。信じてる』

だから俯瞰的に待ち続ける。



以下何でも許せる方向け

センシティブな内容+不快に思われる話です。

気を付けて下さい。


一番かかりたくない病気は鬱病だと思います。

万病に掛かっても、死ぬ時の最後の日まで思い出作りに尽力出来たら、貴方様はきっと勝ち組です。

苦しくても死ねない。楽しくない。それが一番苦しいと思います。


とある小説と現実をリンクさせて書きました。

結構有名な方の小説なんですけど、如何せん鬱病がサブで描かれているので、この言葉だけで気付く方は少ないかと。


その登場人物、こう言ってたなぁと。

「私も限界だった。彼女から距離をとりたかった」って。

辛い人の鬱の言葉を聞き続けるのって結構抉れますよ。

どうしようもなくなって、どんな言葉も届かなくて、聞く側も自暴自棄になります。はっきり言って病みます。


だから多少冷徹に思われても、俯瞰的に物事を見ることが大切だと思います。感情全てが欲しいと言うのは、心の底からの同情というのは、今回ばかりは片隅に置く必要があると思います。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ